5.《ネタバレ》 地味だけど、いい映画でしたねー。
どの登場人物の気持ちも、よく伝わってきました。
セリフもよく練られていたし、俳優たちの表情もリアルで、細部まで丁寧に作られていたと思います。
心に染みます。
この映画に登場する人間たちは、善人でも悪人でもありません。ここにいるのは、ほんとうの「人間」です。
そして、そのほんとうの「人間」に中に存在する「善意」をあたたかく描いていきます。
登場人物をいい人と悪い人に分けてしまうような「嘘っぱちの物語」になっていないところが、とても良いです。
最初のシーンで、自分のことを「人を信じすぎる」と思い込んでいた主人公が、物語の最後で「逆だったんだ」と気づきます。
様々な人の善意に触れて、主人公が得た「気づき」に、ジーンとしました。
ラストシーンもすごくいいですね。教室に入ってからをダラダラと描かないところが、とっても気に入りました。