2.《ネタバレ》 ハル・ハートリー。僕にとってこれまで馴染みがなかった監督ですが、こういう作風、好きです。
作品に漂う空気に初期のヴェンダースや、あるいはカウリスマキの作品を思い出しました。
全編に響く乾いたギターの音色。作品にはほとんど笑顔が無い。
父親探しの旅に出た兄弟とその旅で出会う人々との、
ギターの音色のように、最初はちょっと乾いた感じもするのだけど、ちょっと可笑しな人間模様。
その父親は元メジャーリーグのスター選手にして国防省爆破事件の犯人であるという全くもって謎の人物像。
犯罪者の兄とちゃんとした学生の弟。そして彼らが出会う、いかにもひと癖ありそうな人々。そんな可笑しな設定がたまらない。
兄弟と彼らが出会う女とのロマンス。
孤独だった兄が最後に感じた確かな心の触れ合い。
そのラストシーンがとても印象に残ります。