サウルの息子のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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サウルの息子

[サウルノムスコ]
SON OF SAUL
(SAUL FIA)
2015年ハンガリー上映時間:107分
平均点:5.65 / 10(Review 20人) (点数分布表示)
公開開始日(2016-01-23)
ドラマ戦争もの歴史もの
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タイトル情報更新(2023-10-21)【Cinecdocke】さん
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監督ネメシュ・ラースロー
脚本ネメシュ・ラースロー
配給ファインフィルムズ
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3.《ネタバレ》 最初から最後まで続く緊張感に引きこまれた。
特筆すべきところは少ない。アイディアや筋書きも既視感のあるものだし、露骨に詩的なカットも存在しない。
だが各シーンの造形の上手さが、そこらのリアリスティック"コント"とは違った切迫感を表現していた。
起承転結のような流れはない。ある一線が最初から最後まで図太く引かれる。
最初の5分も最後の5分も、劇中から抜き出した任意の5分と同等の価値をもつ、それだけの濃密な表現を成し得ている。
この無個性の良品、そして手に持ったオルゴールのような実感を伴う重たさ。
2015年に作られた作品にしては古典的な匂いが強すぎるきらいはある。絶賛するには地味すぎて、批判するには上質すぎる。
筋書きの分かりやすさから、アカデミー賞を受賞してしまったが、分かりやすさを追って見る場合この作品に魅力は感じない。
浅田荷葉さん [DVD(字幕)] 8点(2019-05-12 10:20:23)
2.「本当に自分の息子なのか?」という部分は残しつつも、「遺体を埋葬したい」という至極まっとうな考えが、非常時にはまるでハタ迷惑な行為として扱われるのが怖い。
ゆうろうさん [映画館(字幕)] 8点(2018-09-04 00:02:58)
1.《ネタバレ》 皆さんの評価が低いのでびっくりした。主役のすぐ後ろにカメラマンが始終ついて回っていたはず、その不自然さを一切感じさせない一体感だった。サウルの向こう側で起こっている惨劇がぼやけたり、一部しか見えないのは、彼自身が全身全霊かけてそれを見ることを拒絶しているからだ。作業上、物理的に目こそ開けてはいるが、心の目が頑なに閉じている。それでも防ぎきれない惨劇の気配が、わずかなアングルを狙って画面の隅にするっと潜り込んでくる。この演出は、視聴者の怖いもの見たさの好奇心を刺激するのと同時に、サウルが五感の拷問を受けていることを示唆している。不完全な映像は、生死の悲鳴のようなメッセージに満ち溢れている。最小限の表現の巧みさに、本当に驚いた。
 
 サウルが頑として放さない少年の遺体は、『キャスト・アウェイ』のウィルソン(バレーボール)のように思えた。川に入って遺体がサウルの手から流れていったとき、そのイメージは決定的になった。ぎりぎりの正気を保つために、彼には息子に見立てた少年の体が必要だったのだろう。

 視聴中、気になったことが2点ある。1つは、筋の通らない奇妙な行動をとっているコマンドがサウルだけだということ。この状況下でラビにこだわり続ける彼の極端に狭い思考、言動は確かにおかしい。ただ、当人たちは気も狂わんばかりの腐臭を四六時中浴び、衣服も身体も臭気が染みついている上、いずれ我が身も殺される運命とわかっている。満足な休息もないままの過酷な肉体労働に、精神的拷問の連鎖・・・・・・視聴が進むにつれ、正常な理性を保っている他のコマンドたちの方が、かえって不自然のように思えてきた。
 2つ目は、シャワー室へ先導されるユダヤ人たちが、なぜ無抵抗だったのかということ。現代では、衣類や壁に付着した煙草の副流煙ですら取りざたされている。ましてや大量殺戮後の死臭や吐瀉物、ガスの残り香などは、コマンドたちがどんなに洗い清めても落ちるものではない。なぜ誰一人、シャワー室行きを疑わなかったのか。惨事の予感はなかったのだろうか。子連れのユダヤ人もいただろうに、何の命乞いもなく渋々命令に従う彼らが、腑に落ちなかった。本を読めば多少事情がわかるだろうか。

 とはいえ、サウルのように非人間的な任務を負わされ、殺害されていった人々が、歴史に埋もれることなく、映画によって光を当てられたことに大きな意義を感じた。同じ人間の一生とは到底思えない、ファシズムがもたらす狂気の恐ろしさを存分に味わわされた。
tonyさん [DVD(字幕)] 8点(2018-04-24 23:55:07)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 20人
平均点数 5.65点
015.00%
115.00%
200.00%
300.00%
4315.00%
5210.00%
6420.00%
7630.00%
8315.00%
900.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 4.00点 Review2人
2 ストーリー評価 4.00点 Review3人
3 鑑賞後の後味 4.00点 Review3人
4 音楽評価 4.66点 Review3人
5 感泣評価 3.33点 Review3人
chart

【アカデミー賞 情報】

2015年 88回
外国語映画賞 受賞 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2015年 73回
外国語映画賞 受賞 

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