1.《ネタバレ》 映画が始まり、最初に聞こえてきた声「マルチェロ!」。そしてTVに流れているモノクロの映画。それは「甘い生活」。
シャーリー・マクレーン演じる虚言癖がありちょっとブッ飛んだところもある、それでいてチャーミングなばあさん。
年は取っても彼女のパワフルなコメディエンヌぶりには全く衰えなしです。
そしてクリストファー・プラマー演じる偏屈だけど、それでいて品を感じさせるじいさんの2人の恋。
想像していた以上に2人が笑わせてくれる。しかしそれでいて品を感じさせ見る者をホロリともさせてくれる。
2人の味わい深い共演が素晴らしい。
近年でもRアッテンボローの「あの日の指輪を待つきみへ」で2人は共演しており、息もピッタリな所を見せてくれます。
終盤に2人はローマに旅立つ。そしてあのトレヴィの泉へ・・・。
あの名シーンのマストロヤンニとアニタ・エクバーグに、プラマーとマクレーンの姿が重なり合う。
2人の世界がモノクロに変わる。何とも素敵な、「甘い生活」に捧げられたオマージュ。
その後すぐに突然訪れるラスト。多くを語らないのもまた良かった。