12.《ネタバレ》 「肉弾鬼中隊」(1934) に大きな影響を受けていると思われる本作は、生き残りを懸けた男達の人間模様に於いてアルドリッチ節全開にして見応え十二分。一押しはリチャード・アッテンボロー。ジェームズ・スチュワートとハーディ・クリューガーの間に立っての物事の本質を見極めた調整役で、プロペラが回った際の感無量な姿にこちらも感無量「本当にお疲れ様でした。良かったですね」 着陸シーンが無かったので-1点だけど贅沢言ったらダメですかね。 |
11.面白かったです。タイトルから受ける爽やか青春モノのイメージとは地球半周くらい遠い、武骨な男達のサバイバルストーリーでした。ほんと、邦題もう少し重厚なものになんなかったかな。 突然の事故、生命の危機、錯綜する人間ドラマが次々と畳み掛けるように展開し、見てるこちらは身を乗り出しっぱなしでした。 「デキる」名優らを勢揃いさせ、惜しみなくストーリーから消してゆく。こういう怜悧な演出は印象も強烈に残り、このへん「大脱走」が頭をよぎります。アッテンボローもいるしで。(ちなみに彼は今作では副官に甘んじておるのですが、常にJ・スチュワートの意見を伺う自信の無さがかの脱出隊長とは間逆のキャラクターで、もうつくづく演技達者です) 命の瀬戸際にやられた時に露見する人間性。卑怯者もいれば崇高な者も、尊大な者も愚か者もいる。砂漠の中での人間模様に加え、”外部の敵”まで抜かりなく用意されてまったく息が抜けません。技術の低いCGに頼ったりしていない分、映像も製作年から想像されるほど古臭くなくリアリティを保っています。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-04-14 01:10:00) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 これ、面白い。まさかこのタイトルでこれほど面白い映画とは想像できなかった。自分の個人的な持論として「男ばっかりの映画ほど名作が多い」ってのがあるけど改めて実感した。ラストのお猿さん可愛かったですね。 【イサオマン】さん [地上波(吹替)] 8点(2013-10-20 23:20:35) |
9.《ネタバレ》 不時着する輸送機はフェアチャイルドC-82パケットというマイナーな飛行機です。胴体が二本になっているツイン・ブームという珍しい型式が特徴ですが、原作者はこの姿を見て「これだ!」って閃いたのでしょうね。ちょっと飛行機に詳しい人なら、どうやってエンジンの後ろに計器をくっつけたんだよ、などと突っ込みたくなるところですが、フィクションとしては素晴らしいプロットであることは確かです。フェニックス号は飛行可能な機体として実際に製作されていますが、やはり空力的には不安定だったので墜落してしまい不世出の名スタント・パイロットだったP・マンツが撮影中に亡くなってしまいました。J・スチュアートは大戦時に航空隊に志願して爆撃機のパイロットをしてたくらいですから、適役と言えるでしょう。 この映画に出てくる男たちは、J・スチュアートを含めて人格的な欠点を持つ人間ばかりだってところが濃密なドラマ構成に繋がっています。H・クリューガーにやり込められてくさっているスチュアートは、まるで窓際の中年サラリーマンみたいで、全然ヒーローらしさがありません。それにしてもアルドリッジらしいところは、結果として卑怯で臆病な人間が生き残るという実にリアルな結末でしょう。極限に追い込まれた人間の醜さを、綺麗ごとで済まさずにちゃんと描いているところはさすがです。そして、あまり活躍しなかったけど、おサルちゃんが最後まで生き残ったのはホッとしました。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-10-30 19:05:25) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 初めて見たとき、エンジンがかかって飛び立ったときの大感動は忘れられない。モデル機というのは、よほど精巧なものらしい。 今何十年ぶりにDVDで見ると大変懐かしい、これだけ男臭い人間ドラマだったのか。 役者もそろっていて見応えがある。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-10-17 21:35:46) |
7.《ネタバレ》 どこまでも暑苦しい男達、その暑苦しさがこの映画を物語っているように感じられる。作品全体に常に付きまとう男と男による一つの目的に向う者達、何か目的を持つことは素晴らしいとこの映画は語っている。タイトルにあるフェニックス号が飛び立つ瞬間の男達のあの楽しそうな表情、あれがあるからこそどんな苦悩も頑張ってこれたのだ!と身体全体で喜びを表すシーンがこの映画の良さを表している。 【青観】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-10-03 12:03:27) |
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6.緊張感が続き、ここのキャラの描き方もすばらしかったと思います。着陸シーンがほしかったですが、あれは仕方がなかったのでしょうかね(笑) 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-08-09 00:12:27) |
5.《ネタバレ》 ラスト近く、エンジンが掛かるまでの緊張感は凄かった。またむき出しの翼に大人数が素手でしがみ付いて逃げるなんて、映画とは言えすこし驚きました。 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-06-18 23:23:54) |
4.リメイク版が製作されるだけのことはあり、サバイバル群像劇としては抜群の完成度を誇ります。作品の状況的に「閉塞感」は絶対に拭えないはずなのですが、そういった「世界の狭さ」をほとんど感じなかったのは驚きです。リメイク版もぜひ観てみたいと思っております。 【K】さん [DVD(吹替)] 8点(2005-07-13 01:36:30) |
3.《ネタバレ》 大佐に反抗した人が助かったのが以外。模型飛行機がね~ 【ボバン】さん 8点(2004-07-18 00:11:56) |
2.《ネタバレ》 遭難した男達が自力で脱出する過程を描いた傑作ですね。飛行機の設計技師だと思われていた男(<2004年3月20日追記>実はこれハーディー・クリューガーだったんだね!後の男臭い演技と比べて、なんとなく線が細い印象だったので忘れてましたよ。でも「シベールの日曜日」なんかを考えると不自然じゃないね)が実は模型しか作ったことがなかったりと、それぞれの人間の人生模様が個性的に描かれていて、ストーリーもたくみに計算されていますね。<2004年3月20日追記2。ここから→>ジェームズ・スチュワートのベテラン機長が、プライドだけで設計技師の指摘に反発する頑固オヤジだったり、アッテンボローの役割が「大脱走」のビッグXとは反対だったりといった楽しみもあります。エンジンの始動のシーンは、カートリッジを無駄に空撃ちするように思わせて、しっかりと機長の計算が働いていたりしますが、正常に回転するまではハラハラドキドキですね。そしてなによりも、<←ここまで>やっぱりラストシーンでの離陸には、思わず拍手しないではいられません。 【オオカミ】さん 8点(2004-03-20 10:25:27) |
1.《ネタバレ》 学校に行っているときに飛行機マニアの友人と見ました。ジェームス・スチュアートって大戦中に輸送機とかの操縦をしていて准将とかの階級まで貰っていて、それでリンドバーグの映画にも出ていたから操縦士の役になったんでしょうけど。原作がそうなんだろうけれど、義務感あふれる英国将校とか合理的過ぎるドイツ人技師とかの型にはめ過ぎているところが気になるけれどハーディ・クリューガーの傲慢とも言える役どころはぴったりです。状況とかよりも自分の飛行機を飛ばせることだけに集中して、完成まで生きそうにない重傷者などは切り捨てて考え、仲間を探しに砂漠に出かける操縦士の軽率さ(代わりがいないのだから)を非難し、自分が模型飛行機の設計者であることを誇りにしているところまで場面をリードするのですが、確信を持てないスチュアートが一旦操縦席につくと数少ない始動カートリッジをシリンダー清掃のために空撃ちする場面で完全に主役が入れ替わるあたりが面白いところです。 【たいほう】さん 8点(2003-08-21 13:18:24) |