5.西吉野村。現在では五條市に編入されました。梅で有名な賀名生地区、一度は観梅に行きたいと思いつつも遠いのでまだ行けてません(ついに春が来たとばかり、毎年梅ばかり熱心に観に行ってたりする)。五新鉄道。五條と新宮を結ぼうという、トンデモない鉄道計画、こんなの出来てたら、世界遺産に認定されたかどうか? 工事跡が映画の中で印象的に登場。映画では鉄道の代わりに国鉄バスが走ってますが、今では我らが奈良交通がバスを走らせているらしい。なお、この路線の傍には、日本最長路線である「八木駅~新宮駅」路線が走っており、ウチの親が最近、コレで本宮まで行ったけど、意外に快適だったとか(私は本宮~新宮間しか乗ったことありませんが)。映画に出てくる光景の中では、洞川温泉が懐かしい。二度行ったことがあるけど、うち一度は新婚旅行。海外か国内かなんて聞かないでよ、県内旅行なんだから(笑)。・・・・なーんてことはすべて、この映画には実はあんまり関係なかったりするのです。もっと普遍的な、何か。いや確かに明らかにこれらの実在の場所や史実と重なる部分はあるのですが(しかも奈良県が一生懸命「奈良の映画」として持ち上げてたりするのですが)、もっと、どことも知れぬ舞台、いつとも知れぬ舞台の映画、ですね。登場する素人の出演者がこの上もなくイイ味出してて、まるで関西電気保安協会のCMみたい(みたことない人はHPで確認してください)。で、豊かな自然と、その自然の一部であるようなイイ味の地元民の皆さんの中で、プロの役者たちが、明らかに作り物である“演技”を繰り広げる。その間の溝は決して埋まることがありません。映画のストーリーとしてのドラマの外側に、「映画を作る」というドラマが、はっきり描かれる訳ではないけどはっきり感じ取ることができる、そこから生まれる不思議な感慨。ああ、そういう手があったのか、そこからこんな不思議な感覚が生まれるのか。物語が終わり、映画の製作が終わっても、この自然と、この人々の生活は、存在し続ける。しかも実は意外に近くにあるんだ、同じ県内なんだから。やっぱり、いつか、行ってみよう。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-08-07 01:10:05) (良:1票) |
4.ひたすら淡々と流れていく日々の中で何気ない言葉や動作に心動かされた。こういう映画は良い意味で珍しいと思う。ただ、二回以上観ようとは思わないかな・・・。映画の舞台が生まれ育った場所なので感慨もひとしお、という感じでした。 【コーヒー】さん 8点(2004-01-22 05:53:54) |
3.とても切ない映画ですね。俳優はほとんど素人同然だということなんですが、相手のことを想う恋愛のドキドキと、それでも離れてしまう家族の切なさと、なんとも言葉にできないんだけど、懐かしさと言うか心が和むと言うか、そんなほんわかした気分を感じられる映画でした。家族構成が少し、というかだいぶ解り辛いので、そのあたりの説明が欲しくもなりますが、それを理解する為に何度も観たおかげで、じっくりと映像や俳優さんの演技を観ることができました。一つ一つの映像が素晴らしいですね。8ミリのシーンは、ちょっとクドイような気がしますが、雨にうたれるシーンなどが良かったと思います。この中の、恋愛関係は、観ていて本当にドキドキしますね。なんなんでしょう、この気持は。ちなみに、ミチル役の尾野真千子さんはこの映画でデビューして、EUREKAだとかギプスだとかに出演、最近はほのぼのレイクの釣りCMで、「あっ!」と指差す役をやってるみたいです。 【fero】さん 8点(2003-11-25 23:31:49) |
2.日本映画を何度も観返したのはこの作品が初めてだったと思う。理解不足か、見逃しか、お父さんが何で死んだのかがよく分からなかったんだけど( ̄ω ̄;)…でも私は彼の村を愛する気持ちやそこに住む人々、家族を愛する気持ちがどれほどだったのか、あの遺品の一本のビデオから痛いほど伝わってきました。全編に流れるあの曲も切なくて甘くて良いのです。素直に感動しました。そしてとっても好きな映画ですっ。 【水玉】さん 8点(2003-03-25 00:30:54) |
1.原作の小説のほうが感慨深かった。やはり吉野の自然の美しさ、素朴な村民の表情の映像には有無を言わさぬ情緒があったけれども。なんだか、写真の表現に近い映像表現のように思える。もう少し「時間の流れ」と「無言のつながり」見たいなものを分かりやすく感じさせていただきたかった。なんにしろ、私はこの映画によって、家族に対する愛情を再認識することになったのだが。 【***】さん 8点(2002-10-14 15:36:47) |