5.《ネタバレ》 何を考えてんだかわけがわからない、でも何故か飽きないそんなブニュエルと言えば「アンダルシアの犬」。
個人的にブニュエルは「ビリディアナ」や「忘れられた人々」等メキシコ時代の傑作群で一目置く存在だ。
「よくこんな変な映画撮れるよ」と首を傾げながら拍手しちゃう監督だよ。
が、フランス時代の「アンダルシアの犬」はサルバドール・ダリ×ブニュエル・・・考えうる限り最高に意味不明な投げっぱなし映画が産まれないワケが無い。
ある意味映画を芸術(よくわからないけどとにかく凄いんだろうな)にしちゃったコンビです。
犯罪レベルで偉大な二人だ(きっと褒めてると思う)。
シュルレアリスムをテーマにした映画はジュルメール・デュラックの「貝殻と少女」を皮切りに
マルセル・レルビエの「人でなしの女」、
ジャン・コクトーの「詩人の血」、
日本でも衣笠貞之助の「狂った一頁」などがある。
が、それよりも遥かに難解を極めた作品がブニュエルの「アンダルシアの犬」なのだろう。
映画は芸術?娯楽?
無論娯楽以外の何者でもない。
「映画=映像、無粋な言葉はいらない」という考えには大いに賛同する。
ただ、ストーリーを重視する俺は映画の芸術性や美しさというものは自然に生まれる存在だと思っている。
ダリやブニュエルも「自分の夢を映画にしたら面白いだろう」という発想からこの映画を作った。
だってブニュエル本人が剃刀男を演じてんだぜ?
100%本気でふざけています(褒めてる)。
ダリもそんな格好で何してんだwww
悪夢、手、乳揉みと後のブニュエル映画の要素が揃った短編。
眼球ぱっくり、
謎の手首、
虫がたかるほど臭い手、
おっぱい揉んで吐血、
謎のピアノにロバの死体、
掴んだ木の板を銃に変える謎能力、
脇ツルツルで感動、
とりあえず砂浜・・・意味不明すぎる。やりたい放題すぎだろ・・・(乳揉みも)。
凄まじい嫌悪感、病みつきになると抜け出せない魅力・・・それがルイス・ブニュエル。
「黄金時代」も酷い映画(賛辞)だったよ。