4.なんとも奇妙な味わいです。とりとめのない主人公の感情の流れは、まるで行き先を定めない川のようで、ときに「どういうつもりだコラ!」とつっこみを入れたくなるほどその場しのぎでたよりない。
でも、そんな「その場しのぎ」で堂々と生きてゆく奇人たちの壊れっぷりのなんと言う詩情・・・
聞けば監督、この作品製作中に、母国の内戦とか製作サイドとの折り合いのわるさとかでぐちゃぐちゃになってたとか。
でもこの作品全体に流れる何かの「豊かさ」のイメージは、映画というものが持つ可能性そのものの広がりのような気がする。うまくいえないけど。
ジョニー・デップ、フェイ・ダナウェイ、ヴィンセント・ギャロ、リリ・テイラーそれぞれの演技のもつ味わいも絶妙!
見つけてよかった!と思える佳作であることに間違いはないと思う。
音楽の素晴らしさも特筆ものです。