2.《ネタバレ》 やっぱり、普通の人は何らかの奇跡を見せられないと、超常的なものなんて信じられないよなあ。
この神様のやることは、ことごとく面白いので、ついつい親近感を抱いてしまう。
でも、「汝らはしるしを見ざれば信ぜず」と言われた2000年前から、人間は疑り深い、というか証拠もないものを簡単に信じたりしない。ましてや、今の世の中は科学的な「実証主義」だから、当然言われただけで信じたりはしない。
しかし、30年前に観たとき以来、私の中でずーっと心に残っていた神様のセリフ、「数年前、悪魔が少女に乗り移る映画がもてはやされた。人々は恐怖の声を上げた。悪魔は信じるが、神はダメかね?」。今回観た日本語字幕版とはちょっと違う(何しろ30年前の記憶だし)が。「神」とまでは言わないまでも、「善き事」を信じない心を自分の中に発見して、それを指摘された気がして、かなり狼狽えたものだ。
実際に自分が選ばれたら、いい迷惑だが、最後にちゃんと助けに来てくれる、こんな神様だったら、ちょっと信じてみたい気もする。でもやっぱり証拠は見せて欲しいけどね。