8.いやー、面白かったです。誰が悪いわけでもないのに、裏目裏目が出てしまう。こんなところが人生の上手くいかないところを如実に表現できていて、見終わったあとに、面白かったと感心させられました。倍賞千恵子はどんなやくでも、上手いですね。もう、モロハマってました。 【SUPISUTA】さん [DVD(邦画)] 8点(2016-10-15 12:08:34) |
7.もう40年も前の映画。人の絆という言葉はあっても当時とはやはり違う。 すばらしい家族のロードムービーだと思う。笠智衆さんの唄う炭坑節がよかったな。 【KINKIN】さん [DVD(邦画)] 8点(2013-12-22 15:22:05) |
6.《ネタバレ》 例えば、新幹線の待ち時間で万博の「入り口」まで隆君を連れて行くシーン。一時間半でも中に入れてやりたかった父親の無念。おまんじゅうをもらった隆君に、「おまえは乞食ではない」と諭す祖父。この辺、男親としてものすごく共感できるシーン。ただ、この旅路で2人も亡くす必要があったかは、疑問。全体のトーンをおかしくしてしまったかのようなラストシーンを、10年後「遙かなる山の呼び声」でキッチリ落とし前を付ける山田監督はさすがです。 【なたね】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-09-24 19:06:09) |
5.《ネタバレ》 1970年といえば、私は小学校に入る前でした。関西在住なので大阪万博にも何度か行きましたし、何となく見覚えのある風景、当時の「空気」のようなものを感じさせて単純になつかしかった。内容としては、高度成長時代に取り残された家族といっても、当時は将来に対する希望があったことがよくわかります。だから、弟と意見が対立しても、子供が突然死んだとしても先へ進める。きっと何かがあるはずだと信じて前へ進めるというところが、現在と決定的に違う点だと感じました。なにしろ、「人類の進歩と調和」ですからね。 ということで、明るい未来を感じさせて終わるわけですが、もちろんそれだけではなく、この一家にはつらいことも待っているでしょう。しかし、この旅を経験したあとでは、それもきっと乗り越えられるだろうと思わせる内容でした。ドキュメンタリー風の撮影も魅力でした。出演者は山田組(というか寅さん組?)総登場という感じで、それだけで嬉しくなってしまいます。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2012-03-24 20:44:15) |
4.《ネタバレ》 僕がこれまで観た映画で、笠智衆さんが演じた人物が映画の中で亡くなるシーンって見た事ないんです。「寅さんシリーズ」でも、最後まで御前様は台詞の中ではお元気という設定だったし。数多く出演された小津映画でも笠さんが亡くなるって映画って確かなかったですよね。(もしあるのならすいません!)この映画の終盤、倍賞さんの「・・・じいちゃん?」って問いかけに対し、無言のまんま安らかな寝顔を映したショットを見て、いきなり笠さんご本人のご臨終に立ち会ったような、厳粛な気持ちにさせられてしまいました。途端に涙がドドドと溢れて・・・(笑)僕の脳内では、笠さんと渥美清さんはのほほんと日本のどこかで生き続けている存在なので、現実を突き付けられたみたいでショックでしたね。ここで一点マイナス。あそこで爺ちゃんを死なせてしまったのは、新しい生命はこうやって受け継がれていくっていう事を言いたかったのかなあ・・・?後年の「遥かなる山の呼び声」はこの映画の続編??1970年当時の日本列島縦断風景、大阪万博の映像資料としても貴重な作品だと思います。倍賞さんは三角巾やエプロン姿がホント良く似合う!ちょっとだけ出てきた次男役、前田吟のホームでの別れの表情にぐっときた。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-01-11 14:02:18) (良:2票) |
3.九州から北海道へと移り住むある家族の物語を山田洋次監督らしい実に丁寧な語り口と描写で描いた秀作です。一見、重苦しい雰囲気の中に見える山田洋次監督ならではの人情味溢れるドラマを見ることが出来ます。寅さんシリーズの常連さん達が沢山、出てきてホット出来るのもこの作品の良い所です。出番はほんの僅かではあるけど、森川信さんと渥美清さん、この二人がここでも凄く良い味出していて良かった。現代の余りにもうるさくてCGだらけの映画ばかりが作られる中で山田洋次監督が描く世界は人間的で温かく、けしてCGなどでは出すことの出来ない優しさがあって観ていて癒されます。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-08 22:08:08) |
2.いい意味ですごく昭和臭い。年老いた気持ちになった。あのときの時代背景がドキュメンタリータッチで話が進み、今の時代しか見ていなかった自分にとって、「こんな時代もあったんだよなぁ」と家族のこと以外に映像とともにひとつの歴史も学べた。 【Syuhei】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-08-20 01:23:32) |
1.家族というのは個人の集まりの言わば、団体行動である。個人には性格と個性があり、意見や考えは一人一人異なった物を持っている。だからそれが団体となった時、意見の食い違いや争いが起きるのは当り前と言えば当り前である。しかし、それがエスカレートし過ぎた状態は本当に悲惨な物になる。その状態というのがまさにこの映画の中にあった。まるでドキュメンタリーのような映像とストーリーには、常にリアルな悲しみが付き纏っていた。だから中盤では何度も観続けるのが辛くなり、何度も停止ボタンの上に親指を乗せて悩みながら観ていました。結局最後の最後までこの苦しみと悲しさは癒える事はなく、最後もやはり悲しみが胸の中に残ったまま終って行きました。しかし、観賞後は本当に考えさせられました。命とは?人間とは?そして家族とは?この映画は嘘や偽りなどない本当に現実的な家族を見せてくれた。この映画から学ぶ事は山ほどあるような気がします。そして将来自分が父親になった時、素直で家族想いの良き存在になれるよう努力したいと強く思いました。 【ボビー】さん 8点(2005-03-21 22:24:41) |