2.《ネタバレ》 田中徳三は堅実な職人だけど、それほど映像美の人という印象はない。だけど今作は美しい映像満載だった。撮影の宮川一夫の影響が大きいのだろう。今作の特徴は影。ふすまに、障子に映る影。影で演出が完成している。それが、最後のシルエットでの大立ち回りの伏線になっているのだな。その美しさ。天池茂の再登場は、確かに第一作ほどのインパクトはないものの、やはりこの人がいると違うなあと実感してしまう。浜村純の琵琶法師もいいキャラだ。座頭市シリーズは、毎回、とにかく立ち回りの美しさに感心してしまう。こんな美しい殺陣を見せるシリーズは、他にないね。