21.♪♪真実を知~ることがす~べてじゃな~い♪♪ 意表を突かれた結末が味わい深かった。 ダスティン・ホフマン、ドンピシャのハマり役、拍手喝采。 小粋なラストショットもお見事。 |
20.《ネタバレ》 墜落した飛行機から乗客を「魔がさして」助けてしまった盗人の話。多くの乗客の命を救いながらもセコい小悪党であり続ける主人公をダスティン・ホフマンが、ヒーローを偽って名乗り出るも良心の呵責に苛まれるホームレスをアンディ・ガルシアがそれぞれ好演。2人を対比させながら物事の多面性を理解し得ないメディアや世論への皮肉と諦観が描かれていく。『靴をなくした天使』という恥ずかしい邦題を除けば、ここでの高評価に違わず非常に良い映画だと思う。最後まで真実が公にならない部分をあげつらって低評価を付けている人達がおられるが、実社会でも評価されるべき事象が時流の趨勢やメディアの黙殺によって埋もれてしまう事は多々あるはず。ラストシーンで鼓笛隊の演奏に掻き消される主人公の胡散臭い自慢話の様に、真実は時として嘘なんかよりもずっとか弱いものであったりするのだろう。コミュ能力やらプレゼン能力やらといった皮相的な処世術が持て囃される昨今、無口で不器用な真実はどんどん見過ごされて虚栄の中に埋没していってしまうに違いない。「世の中はウソだらけなんだ。だからお前は好きなウソを選んでそれを信じればいい。」息子にそう語りかける主人公のニヒルな台詞がやけに悲しかった。 【オルタナ野郎】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-03-21 19:24:04) (良:1票) |
19.いつも嘘ばかりついているコソ泥のバーニー(ダスティン・ホフマン)の奮戦ぶりが面白い。 エリートでも努力家でもスーパーマンでもなく、情けなくて人間臭い主人公。 理屈抜きに楽しめるストーリーだ。 【飛鳥】さん [ビデオ(吹替)] 8点(2012-12-07 01:26:05) |
18.《ネタバレ》 人間ってのはいいもんだ、と人は思いたがっているのだけど、シラけずにそう思わせるにはある種の技術がいる。その技術を洗練させるのに最も成功したのは、実はアメリカ映画なのではないか。チャップリンやキャプラや、面白いことに外国から渡ってきた作家によって生まれた作品群に洗練の極みが見られるが、本作もイギリス生まれの監督によってその伝統が受け継がれている。まずどうしようもなく卑小な人間が造形される。バーニーというコソ泥。自分の裁判の最中でもつい手が動いてしまう男。別に世間に反抗してやろうなんて積極的な意志を持ってるわけではなく、食えりゃいい、というところ。息子には「目立たないように生きるんだ」と教訓を垂れている。次に出てくるのがゲイルというテレビの女性レポーター。彼女はニュースなんて自由に演出できると思っているやり手で、世間を自分の手のなかで動かせるのが楽しくてたまらない。この正反対の二人が、飛行機事故で一瞬の接触を得てドラマが動き出す。バーニーがついゲイルの救出者になってしまうのだ(ちゃんと財布を抜き取っていくところが頼もしい)。ここからマスコミの狂騒ぶりがイキイキと描かれていく。消えたなぞの救出者の捜索を一大イベントに仕立て上げていく。ここに三番目の登場人物ジョンが関わる。タイプとしてはバーニー側の人間だが、彼ほど枯れていない。チャンスがあるなら、世間の中でほどほどの成功はしたいと思っている男。そこで救出者としてマスコミに名乗り出る。そのあと彼が祭り上げられ、理想化・聖化されていく過程がコメディとして見応え十分のところで、とうとう本人たちによる再現ドラマまで企画される。ジャーナリズムが今ではイベント屋になってしまったとこへの徹底した笑い。しかしこう人間の集団に対する幻滅や不信をたっぷり描きながら、映画は個人の中に存在しているであろう人間性に対する期待を静かに引き出してくる。つまりここがアメリカなのだ。他人たちがぎっしり詰まった社会の中で、最後は個人を信頼していくしかない、という健全な個人主義がここにある。ヒーローになってしまったジョンの感じる疚しさ、つい善行をしてしまった自分に戸惑うバーニー、百パーセントの善人も百パーセントの悪人もいない、そういう個人たちで出来ている社会だと認識すること、これらのアメリカ映画に感じる気持ちのよさは、そういった認識の潔さなのだと思う。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-08-28 09:39:23) |
17.おもしろい。掘り出し物の映画でした。ダスティン・ホフマンが憎めないイイ奴なんですわ。 【ギニュー】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-02-03 01:56:18) |
16.姑息でぐうたらな駄目男が、たまたま遭遇した飛行機墜落事故で、魔が刺して人名救助してしまったために巻き起こるハートフルコメディ。 通常ならば、そこから、男が善に支配されて、そのサクセスストーリーを見守り、観客はそんな男に感情移入して感動を。。。というような形態も取れなくないのだが、本作は、決してそういう方向性で話を進めていかない。 主人公は、決して悪い人間ではないのだが、徹底してぐうたらで姑息。その駄目主人公と、やはり微妙に姑息なホームレスと、主人公に徹底して懐疑的なニュースキャスター。 この三者を絡めて対比させながら、どうにも憎みきれない主人公とホームレスの行動を滑稽に描写しつつ、更に、ある種の違和感をはらみつつ、物語は展開していく。 違う側面で姑息な二人の男の行動が果たしてどう収束するのか、見ている間の観客の違和感がどう解決されるのか、全く想像ができないだけに、ハラハラとした心持で観客はこの三人を見守っていくことになる。 しかし、作品は、シナリオが破綻することなく、うまい具合に話を着地させているのだ。 主人公に投げかけるキャスターの最後の一言が全ての違和感を払拭してハッピーエンドにしてしまう。 うまい、シナリオです。 【あむ】さん [地上波(字幕)] 8点(2006-01-20 01:39:17) |
15.《ネタバレ》 この映画はオススメですよ。 隠れた名作とでも言いましょうか。 ご都合主義なストーリーなのですがとても後味もよく、 勇気や元気ももらえて感動できます。 私はこういう勢いに乗ったパニック感動作が好きで、 泣けちゃいましたよ。 ちなみにDVDも持っております。 ダスティン・ホフマンがコミカルでいいです。 恋愛恋愛していないのがいい。 コメディとも取れるし、わりと起伏もあるので退屈しないと思います。 【アルメイダ】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-05-07 07:57:40) |
14.ホフマン情けねぇ~はっきり言って中盤までかなりいらいらしたんですけど、最後の方でジーナ・デイビスに問い詰められて言うセリフがすごく決まっていてよかったです。オチもしゃれていて大満足です。 【一番星☆桃太郎】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-03-30 02:03:56) |
13.普通に良い映画だと思います。ダスティホフマンの演技は完璧だったと思います。 【もりまりも】さん 8点(2004-05-08 15:41:08) |
12.これは久々にめっけもんでした。人間を皮肉な視点で捉えながらも、愛情のある描き方をしていて、キャプラの映画やO・ヘンリーの小説を彷彿とさせます。ラストはなんとなく予想できるのだけれど、話の運び方が巧みで飽きないし、ダスティン・ホフマンやアンディ・ガルシアも良い味出してます。同じダスティン・ホフマンが出演してた「ワグ・ザ・ドッグ」と同じでマスコミ批判が盛り込まれているけれど(「マスコミに演出された分かりやすいヒーロー」は、まるであの「ジェシカさん救出」を連想させる)、「ワグ~」より上手く作品化されてると思います。ただ、惜しいなあ、ラストをオシャレに決め過ぎたのがちょっと個人的にマイナス。もっとホロ苦い感じにすれば、より余韻の残る作品になったと思うのだけれど・・・。 【ぐるぐる】さん 8点(2004-05-02 19:37:57) |
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11.私見では、ダスティン・ホフマンはうまいから安心して見ていられるんだけど、うますぎて、たいていの場合ほかの役者とのアンサンブルがイマイチ(実力の差がありありで!)。その点この映画はなぜか肩の力が抜けていて、イイ感じだった。情けないキャラのほうが実は合っているんじゃないでしょうか? そもそもあとの主要キャスト、ジーナ、アンディも私にとってはそう好きな役者じゃないのに、2人もすごく自然体で、よかったです。ビックリ。味わいが深いのは、ただ面白おかしいだけでなく、風刺や皮肉もきいているからですね。知られていなさそうなのがとても残念な1本。 【おばちゃん】さん 8点(2004-01-04 15:36:24) |
10.アンディ・ガルシアの演技がいいねぇ・・・ 特にビルの場面は良かった・・・ホフマンもいいよねぇ 【だだくま】さん 8点(2003-10-30 12:50:36) |
9.イイっ!!あまりヒットはしなかったけど心に残る佳作です。ダスティン・ホフマンもアンディ・ガルシアもジーナ・デイビスもいい仕事してます。予算をやたらとかけた大作だけが良い映画じゃないですね。最近こういう映画が少なくなったなぁ。 【バルデラマ】さん 8点(2003-09-10 18:54:38) |
8.知られていないわりに良い作品だったと思います。ダスティン・ホフマンが演ると、こんな無責任でいいかげんな男でも安心して見ていられる。さすが。 【ちゃか】さん 8点(2003-07-16 13:50:41) |
7.最高におもしろかった!悪人が出てこないので、イヤな気分にならなくていいです。ダスティン・ホフマンは本当にうまいですね~。 【あやりん】さん 8点(2003-06-06 21:55:29) |
【ジョー大泉】さん 8点(2003-06-06 16:49:38) |
【あああ】さん 8点(2003-02-06 22:39:44) |
4.甘ちゃん映画のひとつだけど個人的には大好き。当然フランク・キャプラの『群衆』もベースの一つにはなっているんだろうけど、ただのパクリでは決して無いし。ジーナ・デイビスがラスト近くでホフマンを見つめる表情と、コーヒーの場面が印象的。前半のペースをつまらないという人もいるみたいだけど全然気にならなかった。マスコミ批判を含んだ映画では、マイケル・ホイの『搶錢夫妻(いつも心の中に)』と同じくらい好きです。 【タコス2003】さん 8点(2003-02-05 23:54:26) |
3.イマジンさんの意見に同意。でもやはりハリウッドには名優がいるからこんな作品がサクサクできるのでしょう。邦画で同じ脚本で配役決めろといっても・・・ 高倉健、役所広司、西田敏行、真田広之、織田裕二 多分この中から誰かを選ぶしかない日本の俳優人の層の薄さが悲しい。(他に名優がいるといっても興行成績考えればやっぱり他にいないんです) |
2.友達から「ハリウッド映画と日本映画との決定的違いが良く分かる」と薦められて見た作品。確かに脚本の良さが光っている。「お金を掛けないから良い映画が作れない」と嘆く日本映画界に、是非参考にして戴きたい。 【イマジン】さん 8点(2001-01-27 00:41:15) |