1.《ネタバレ》 まず初めに言っておきますが、この映画での暴行・殺人は当然ながらフェイクです。それでも「まさかこれって本当にやってない!?」と思ってしまうのは、それだけ本作に迫真にまで迫ったリアリティ感があるからでしょう。この映画で監督兼出演を務めた三人の若者は、自分たちでプロダクションを設立しこれだけのものを撮ったというから驚きです。殺人を職業とする男と生活を共にする内に、次第にその撮影クルーたちも暴力や殺人の世界に引き込まれていってしまうという恐怖がこの作品の見所のようですが、個人的には何と言ってもブノワ・ポールヴールド演じる殺人鬼ベンのキャラクターがお気に入りです。一見知的そうに見えて実は馬鹿という(笑)、何とも面白味のある人物設定が良いです。こんな映画が好きだと言ったらちょっと感性を疑われそうですが、近年観た物の中では相当数のインパクトを受けました。なので惜しみなくこの点数を献上させて頂きます(ペコリ)。