6.殺人、強盗、強姦、脅迫なんでもござれな極悪按摩を演じるは、座頭市以前の勝新。流石、圧倒的ないやらしさ、恐ろしさである。立ち回りはなくとも、外面の良さと狡猾さでガシガシ成り上がっていくストーリーも面白い! 【すべから】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-05-09 22:53:28) |
5.立身出世を目指し、勝新演じる盲目の男が、ひたすら悪知恵と非道の限りを尽くす。出世のためには悪を辞さない。出世さえすれば、悪は悪で無くなる。その狡猾さたるや、高木彬光の『白昼の死角』に匹敵、いやそれを凌駕するほど。「盲目」を表現せんとする勝新の芸の細かさ、細か過ぎるまでの細かさが、主人公のヤな感じをますます醸し出し、見事なまでの“得体の知れなさ”を表現しておりますな(最早、「得体が知れない」のは、主人公なのか、勝新なのか、区別がつかない)。この主人公、いつかはしっぺ返しを食らって没滅して欲しい、だけどその「いつか」ってのはもっと後でいい。主人公が危機を乗り切るたびに、ええい畜生、と思いつつも、どこかホッとしたりもする。主人公の成功は、ひとつの“夢”ではあるけれど、主人公の没落は・・・結局は、次の「悪」が現れるだけなのであって、所詮我々は、常に現れ続ける「彼ら」に利用され踏み台にされ続けるしかないという“現実”。時々は良心ぶって、狂ったように「彼ら」に石を投げつけてみるしかない、という“現実”。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-11-15 08:35:47) |
4.これは「座頭市」の元のような勝新演じる盲目の按摩の凄まじいほどの悪人ぶり、金の為ならどんな悪事でも平気でやるその凄さ、同じ盲目でもこの悪人ぶりの凄さ、勝新という俳優にしか出せないような不思議なオーラが作品全体に漂っていて、他の人が演じていたらここまで見ることは出来ない。そのぐらい勝新の悪人ぶりが素晴らしい。ところで中村玉緒はやはりこの頃はどれを観ても本当に可愛い。それともう一人、今回、気になる女優がいる。近藤美恵子という女優の色気にはめまいがしそうなぐらいクラクラしてしまうものがある。勝新と中村玉緒がこの映画での共演がきっかけで結婚した作品として有名らしいけど、なるほどね。これを観れば解るような気がする。演技しながらも演技を超えた愛のようなものをも感じられる。とにかく勝新「座頭市」ファンは観ておいて損のない。いや、一度は観るべき映画だと思います。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-08-28 21:53:40) |
3.《ネタバレ》 エンタテイメント性のあるピカレスク物って、主役がちょこっとイイ奴だったりするので茶番だなぁ、と、いつも感じてた。しかし、これは、いいね。滅茶苦茶な悪人なのに、痛快です。そして、人間臭い。勝新太郎(不知火・市)が、最後に呟く「大馬鹿野郎が…」は、なんとも素晴らしき捨て台詞。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-02-09 06:19:01) |
2.「座頭市物語」の後に見たけど、同じ盲目を演じながら印象が全く違う。勝新はダーティなイメージしかないのでこういう役がぴったり。「悪の限界に挑戦」って煽り通りの内容で悪行の限りを尽くす。眠狂四郎よりも強姦しまくってる。手討(かな?)にまでされちゃう玉緒ちゃんめちゃめちゃかわいいです。こんな映画なのになぜか爽快感がある。 【バカ王子】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-10-15 16:10:26) |
1.全国九千万人の悪役ファンの皆様こんばんは、この作品は悪役ファンには、たまらない映画だと思いますよ。めくらながら頭がキレにキレまくる主人公杉の市が悪行の限りを尽くしながら頂点の検校(字が見つかりませんでした)を目指す話なんですけど、この映画の主人公は、ほんと悪い奴なんです。激痛に苦しむ病人を殺して金は奪うし、金に苦しむ女性(中村玉緒)を何度も犯す、あんな可憐な女性に何をするんだ~!(怒)ほかにもキリが、ないほど悪行を行いますので、こらから見る予定のある勝新ファンの皆様、悪役ファンの皆様、勝新の悪っぷり好御期待ですよ。どこまでも続く退廃的な話を見続ける事ができるのは、勝新太郎という稀有な役者の不思議な魅力と言ったら褒め過ぎですかねぇ? 【一番星☆桃太郎】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-03-30 02:06:15) |