2.《ネタバレ》 まだまだ非常にアクの強い頃のキム・ギドク作品。
米軍基地に隣接した田舎町での何とも救いようのない話・・・。
犬商人を殺し自ら命を絶った混血児、死んだ息子を抱えたまま、家(バス)に火を放った母親。
一度は手に入れた両目を、また自ら片目にしてしまった少女。
いずれの復讐も失敗に終わり、おまけに最後には警官に片膝を撃たれた少年・・・結局誰も救われなかった・・・。
個人的にキム・ギドク作品は、あまり登場人物に感情移入しないよう、やや客観的に引いて観ております。
残虐なシーン、悲惨なエピソードほど、シュールな狙いというか、この監督なりのブラックユーモアに思えてしまうので。
しかし、さすが飽きさせないというか、話の展開は上手かった。
何かとシーンが脳裏に焼きつく監督で・・・またやられた。