1.《ネタバレ》 「不可能を通る旅(LE VOYAGE A TRAVERS L'IMPOSSIBLE)」。
または「不可能な世界への旅行」。
今回見たのはカラー版。
「日蝕と太陽」や「月世界旅行」と似たプロセスを持ち、特に「月世界旅行」は姉妹作と言っても過言じゃないほど似ている。
意見が飛び交う会議、巨大な歯車が回り続けるスチームパンク的装置、天球、解けた鉄が流れ込む様子は「月世界旅行」よりもインパクトがある。
着々と準備が進み、駅での“自動ドア”?のやり取りなど興味深い。
男が荷物につまづき中々前に進めないといったコメディ要素の強い場面も。
出発した列車はうねるように走り続け、乗換と脱線・大破を繰り返しながら宇宙へと飛んでいく。後の「銀河鉄道の夜」あるいわ「銀河鉄道999」である。
「月世界旅行」でも見られた対象に近づいていくシークエンス。
今回は太陽の口の中に突っ込んでしまう一行。落下の衝撃とあの熱で死なないのは化物すぎてツッコム気力も失せる。
熱くて服を脱ぐシーンも露骨な人間アピールにしか感じられない。氷漬けになっても平気な面々だし。
そんな化物御一行並に頑丈な宇宙艇で“落下”し脱出。潜水艦モードで爆発してダイナミック帰還。