12.《ネタバレ》 一般的にポーカーとは持ち手のカードを全て見せないのが普通だが、これがスタッドポーカー(?)となると持ち手のカードは一枚だけ隠し、残りは相手に見せて勝負をするのだから難しいのは当然のこと。これだったら、見物人も楽しめるし、よくできたゲームだなぁと感心。
以前から思ったのですが、ポール・ニューマンとマックイーンって、似たような作品をよく作っていると思う。
ニューマンの「ハスラー」に対し、マックイーンは本作だ。
でも、この作品に登場する人物は構成が面白い。
特にアン・マーグレット演じる妖女メルバと純粋な主人公のガールフレンド、クリスチャン。
どちらに泳がされるか、キッドが左右されることでも「運」そのものが左右されるようだ。
メルバの金づるにされているキッドの親友の位置関係も面白い。
ポーカーを全く知らない人間でも、この緊迫した空気が伝わってくるのは、やはり役者の力量だと思う。
マックィーンの喉を動かすシーン、おでこから一滴零れ落ちる汗…。
因みにラストの男女のワンシーンは監督の意向ではなく、その前の黒人少年とのコイン投げの勝負で終わるはずだったらしいが、私もそちらのほうが心に残るものがあったかもしれない。
あの場でクリスチャンが待っていて、キッドと抱き合うというラストは不自然ではないだろうか?