1.《ネタバレ》 この映画は正に原点回帰。
南北戦争以前からアメリカ大陸に渡った開拓者たちの生き様を雄大に描いた歴史劇。
特に南北戦争以前の時代から西部開拓時代を描いた作品は貴重。
美しくも厳しき大地、
原住民インディアンとの交流と反発、
牧草地を駆け抜ける牛の群れ、
保安官たちの死闘・・・様々なドラマを詩情豊かに映していく。
2時間45分という長さだが、ストーリーは全5部、休憩を挟めば前・後編と観れるので区切りの良いところで休憩できるのがミソだ。
1,2,5部はヘンリー・ハサウェイの活劇精神、3部をジョン・フォードの戦争ドラマ、4部のジョージ・マーシャルやリチャード・ソープの演出など見所も盛り沢山。
ただ、西部開拓時代の負の部分の描写が少し物足りない。
五世代に渡る積み重ねでドラマの見応えはあるが、ラストの保安官のエピソードはもう少し見たいところ。
南北戦争で生き残り、そこからどの様にして保安官になったか・・・それとライナスとリリスの姉がいかにして結ばれたかもリリスの話と並行して見たかったかな。
そういう過程をもう少し描いても良かった気がする。もう40分話が観てえええっ!
ほんのちょっとだけ出るジョン・ウェイン、二度目の出番が仏というジェームズ・ステュアートと扱いが少しぞんざいだった人物も少なくない。
しかし、長きにわたって力強く生きたリリスの存在は魅力的だ。
デビー・レイノルズの活き活きとしたエネルギーに満ちた演技は素晴らしい。