1.《ネタバレ》 良くも悪くもデボラ・フランソワという女優に釘づけでした。とても複雑な復讐劇であり、ただ単に相手を破滅させるというだけでは足りなかったのかと思わせるものでした。相手を自分の虜にし、裏切り、見捨てる。彼女にとってはただ復讐するだけはなく、いかに復讐するかが大事だったのでしょう。それでも心のどこかには情というものがあり、最後に歩いていく彼女に涙を期待したけれども、涙はなかった。わたしはきっとメラニーは泣いているだろうと思ってアップをみたけれども、彼女の顔は冷静そのものでした。映画の格はこの最後のシーンで決まったと思います。相手役のカトリーヌ・フロは個人的にとてもすきな女優さんで、この映画でも繊細な感情をうまく表現していて、すばらしいと思いました。