20.本作はコメディ扱いされているようですが、コメディではなく主人公の成長のヒューマンドラマですね。ジョージ・クルーニーはいつも同様安定した演技をしていますし、共演の二人の女性、ヴェラ・ファーミガとアナ・ケンドリックも良い味を出していました。性格もルックスも完璧に思われるクルーニーが演じる主人公が人生に悩む姿が良かったです。 【みるちゃん】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2022-11-09 04:28:05) |
19.《ネタバレ》 スーツケースに見事に荷造りしていく几帳面さが美しい。 老人は身につける物が多くて余生を無駄にする、とはライアンのセリフだけど、アレックスとの関係を通して、その「荷物」をバックパックに詰めることを決断する。ステータスとは無縁の人生の荷物。 ライアンが飛行機に飛び乗るシーンで、アレックスが既婚者だったら悲劇だよなあと思ったら、予想通りの展開。 50近くなると、恋愛は簡単にはできない。 あんな男前なのに、相手が既婚者かもって思わないなんて、いったいどんな恋愛してきたんだよって話。 結局女性にとっても都合のいい相手としか思われてなかった。 人生で幸せだと思う瞬間は、一人ではなく、誰かと一緒にいる時に訪れる。 そんなセリフも胸に刺さる映画だった。 ハッピーエンドじゃなかったのは残念だけど、それが現実かも。 【roadster316】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-12-28 10:32:18) (良:1票) |
18.《ネタバレ》 アメリカ中を飛び回り解雇通告をする仕事のジョージ・クルーニー。一見独身貴族を謳歌しているように見えますが、ところがどっこい…。後半足を踏み入れてはいけないところへ踏み入れてしまって。人生って、結婚って何かを考えされられます。 【ゆっきー】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-05-06 09:19:15) |
17.マイレージに限らず人はステータスを求めたがるものだと思います。共感かつ色々考えさせる場面満載のとても面白い映画でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-09-30 20:34:46) |
16.《ネタバレ》 熟練の首切り職人の主人公の周辺に、対照的な女性二人を配置するという設定の時点で、いかにも観念的で説明的な描写に陥りそうな雰囲気が漂っているのだが、意外にも巧くまとまっていた。随所で徹底して空港シーンを入れ込むこだわりぶりと、首切りの会話を手を抜かずにいろんなパターンで展開する丁寧さが、作品の腰を強めている。最後に「やっぱり家族が大切だよね」に集約していくのは非常に安直という気がしないでもないが、女性二人との関係をあっけなく終わらせる皮肉ぶりが、作品を陳腐に落とす手前で救っている。余談だが、ここぞというところで懐かしのヤングM.C.の"Bust A Move"が、しかも本人登場で(!)炸裂するのは、ちょっと楽しかったりして。●再見して気づいたのですが、この脚本では、主人公の全体を通じての変化が、実に的確に切り取られているのですね。アレックスとの逢瀬、ナタリーへの教育(?)、妹の結婚式(と、義弟との接触)を通じて、徐々に見える世界が変わっていく。だから、悲願を達成した機長との会話シーンの虚しさに説得力がある。そして、それを自然に表現したクルーニー、ファーミガ、ケンドリックの演技も素晴らしい(空港での別れのシーン、すでに破綻を予感しているファーミガの表情!)。●難点は、最後の紹介状が余計なこと(ケンドリックの想像後ろ姿のショットが良かっただけに、関係はそこで終わらせてほしかった)、クルーニーとファーミガが最後に電話で喋るのが余計なこと(留守電メッセージとかで十分だったのでは)。 【Olias】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-07-02 01:07:32) (良:1票) |
15.常に出張続きの主人公の人生には、「背負う」ものが何もない。つまりそれは「何かの為には生きていない」ということの裏付けで、彼には「人生における目的意識や願望」がないというふうに見えました。そんな彼にある唯一の目的は「1000万マイル貯める」という、その件にまったく無関心な人からしてみたらあまりにもどうでもいいし、空しい目的のようにも思えます。が、彼にはそれしかないという寂しい現実です。そんな彼の内面的な部分を覆い隠すかのような爽やかでテンポの良い序盤で、“彼が紛らわしている内心”というのを重複的に表現しており、J・ライトマン監督の演出力を実感せずにはいられませんでした。ライトマン監督は「偽っている本心を無意識的に隠している偏屈な人」演出がとっても上手で、それだけでも映画を観ている実感を得られて気持ちいい。アナ・ケンドリックさんの多くを過信し、理想で心が埋め尽くされている姿はすごく普遍的で在り来たりに見えるけど、あのデフォルメなしにありのままの23歳の姿が映画内では妙に新鮮で親近感と愛しさを覚えずにいられませんでした。また、ヴェラ・ファーミガさんの心境は実に大人で、その心理を十分に理解するのは難しいけど、きっとそういう感情はあり得るんだろうなーっと関心。そして羨ましいと思うぼくの若さ!という具合に主要人物の心理描写がとても豊かで、それだけである意味成り立っている物語だと思いますし、落差を間違いなく産み、対立構造も発生するであろうその丁寧な人物設定が素晴らしい。ただ、落差はあるし、葛藤もあるのだけれど、クライマックスでもう少し彼らの今後を期待させるような情緒的な場面があっても良かったような気もします。 【ボビー】さん [DVD(吹替)] 8点(2012-07-28 05:26:32) |
14.ジョージ・クルーニーが良い味を出している。それぞれのキャラ設定も面白いし、大人の恋と青春の 恋が並行していて、そこに感心した。 【lalala】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-11-07 16:20:06) |
13.《ネタバレ》 秀作。プラスではなくマイナスの映画。マイナスの余韻をくっきりと残す。そして観る前と後では少し考えが変わるタイプの映画。女優ふたりの競演が素晴らしい。若いアナ・ケンドリックも大人の女ヴェラ・ファーミガも甲乙つけがたい。どちらの生き方にも共感がある。 そのふたりにはさまれて立ち尽くしているジョージ・クルーニーは今までにない味をだしている。彼はどちらにもいけない。 【はちかつぎひめ】さん [地上波(字幕)] 8点(2011-10-10 07:29:23) |
12.《ネタバレ》 意外とコミカルでした。ババアこのやろう!! 【ベルガー】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-05-24 18:10:53) |
11.地味だが心に残る作品。 アレックスが色っぽいです。 【まんせる】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-05-10 19:54:16) |
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10.《ネタバレ》 あの女、非常にけしからん奴でしたな!あの横乳(読み仮名:ヨコチチ)はもっとけしからん!! 【一番星☆桃太郎】さん [ブルーレイ(吹替)] 8点(2011-04-17 00:17:48) |
9.《ネタバレ》 少し前に鑑賞してレビューし忘れていたのを、他の人のレビューを読んで思い出しレビュー。 一言で言って、良い映画でした。リストラ通告人として世界中を飛び回り、自宅には一年に数えるくらいしか帰らないという男。他人との干渉も最小限に、あくまで”身軽”に人生を送っていたのだが、リストラ通告のネット化、それに伴う新人の教育、その研修の過程で出会った女性との関係などを経て、彼の”身軽”だった人生に疑問と変化をもたらしていく・・・、といったストーリー。 主人公がなぜ今回に限って”身軽”な恋が出来なくなったのかというところが少し弱い気がしましたが、リストラ通告のネット化や突然の新人教育など環境の変化のせいで少し気弱になったのか。一人でたくましく生きていた主人公が急に恋に目覚めた中学生のようになったのを見てしまうと、自信満々だった彼の姿が急に未熟な少年のように見えてしまいました。 しかしただの恋愛に未熟な少年に終わらないクルーニーさん。恋愛には早熟だったかも知れませんが、彼の場合は今までの人生観が支柱となって、一度崩壊した恋愛感がしっかりと自分の中で違う形で形成されます。短期間の間に人生の生き方を再構築した彼が、結婚をドタキャンしようとした妹の花婿を諭すシーンは、そんな彼の新しい人生観がどんなものになったのかということを同時に物語っています。 地に足をつけず"Up in the air"な人生を送ってきた彼が、最終的に"Down on the ground"的な結論に落ち着くまでの過程が面白かったです。 【TANTO】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-02-14 14:17:47) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 近所のシネコンのリバイバルで観賞。最近観た映画の中では、最も親近感を抱く主人公だった。主義や主張を持って結婚しなかった訳ではなくとも、結果的に独身生活を長く続けた男の生活には独自のペースがある。講演できるほどうんちくも溜まる。女性との付き合い方に対しては一種の諦観があって、それを気負うことなく正直に言葉にすると、学生を終えたばかりの女性には酷い男と映るらしい。分かる分かる。独身主義ではないから、相手によっては特別な関係を築きたいとも思う。でも、それは相手のあることだから、映画のようにすんなり行かない。この映画の、すんなり行かないところに大いに共感させてもらいましたよ。彼のように自分のスタイルが昂じると、マイルを貯めるといった副産物に執着したりする。ちょっと状況が変わるだけで、執着がいきなり無意味に変化する虚しさにも覚えがある。結婚の意義も、逆の意味でマイルと同様に扱われていました。そこに絶対的な価値を置かないニュートラルなスタンスが本作の良心です。ちなみに私はこのサイトで1万レビュー貯めることに執着してるけどね(笑)。達成したらプラチナカードとか、貰えないかな。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-02-12 00:50:05) (良:2票)(笑:1票) |
7.3か月前に見ましたがまだ印象がくっきりに残っています。グルーニー兄△! 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-01-07 08:15:37) |
6.《ネタバレ》 出張マンという一見変わった設定だけど、テーマ普遍的で共感を呼ぶ。終盤のあの勝手に裏切られた感はかなり分かる(笑)でも主人公の生活スタイルも結構憧れるけどな~。にしてもやっぱ家族でも友達でも恋人でも人との繋がりが一番大切ですよね。それでも「家」なき孤独な人たちはどうすればいいと言うんだ。 【たいがー】さん [DVD(字幕)] 8点(2011-01-06 19:58:49) |
5.「JUNO/ジュノ」 のジェイソン・ライトマン監督作品! 期待通りでした~..リアルで、シリアスな演出が、イイですね... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-09-07 15:11:31) |
4.奥深いテーマでありシリアスな内容なんですがコミカルで脚本もよく出来ていて素晴らしい作品でした。ジョージ・クルーニーと女優二人の演技が光っていましたね。映画を構成する色んな要素のバランスがいいんですよねー。 【ギニュー】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-06-21 20:38:04) |
3.「ジュノ」で期待していた監督さんで、観る前から私のハードルも上がっていましたが、無難に越えられた印象です。この監督さんは重くなりがちな話題を軽く、そしてアイロニカルに撮られるのが持ち味で、本作もその範疇を出るものではありませんが、期待通りの味わいでした。ジョージ・クルーニーの演技も良かったですが、アカデミー助演女優賞にノミネートされた二人もよい。特にアナ・ケンドリックの小生意気な新入社員振りには、自分の会社の新入社員と比較して笑えました。なかなか難しい役を軽妙に演じられていたと思います。大傑作と言うわけではないですが、ピリッとした皮肉の辛さと人生のほろ苦さを笑いで薄くコーティングした佳作だと思います。ハードルを下げずに監督の次回作にも期待します。 【枕流】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-05-31 21:50:10) |
2.《ネタバレ》 深刻な問題を扱っていますがテンポも良く、ユーモラスを混ぜてある上、主役のライアンの『リストラ宣告人』という憎まれ役になりがちなキャクターをジョージ・クルーニーの巧みな演技により軽妙で頼もしいキャラクターとなり映画に引き込ませてくれます。さらに見事なのは二人の女性キャラ登場でしょう。この重要な二人の女性が対照的なキャラなので演出によっては分かりづらい事になるかもしれませんが、ライアンに変化を与える過程を実にバランス良く丁寧に描いているのでどちらかが食われるという事になってなくしっかりお互い地に足が付いた魅力的なキャラに見えるのは感心しました。新入社員のナタリー役のアナ・ケンドリックの毅然とした隙のない女性に見えると思ったら、ちょっとした素振りがまだ脇の甘い新人っぽさとあどけなさが残って本当に可愛い!そしてライアンの『割り切った関係』のアレックス役のヴェラ・ファーミガはもう相変わらず素敵!まるでライアンの映し鏡のような存在な上、人生経験豊富だからこそ見に付けられる大人の女性ならではの色香。この二人の女性によってライアンの人生観が変り、合理化によって出張仕事がなくなり、ふと思うと自分にも人生を共に生きるパートーナーを欲しますが、普通の映画ならそのまま彼は、最良のパートナーを持ってハッピーエンドと、なりがちですが、本作はそうはいかせません。彼と同類だったアレックスはあくまでも割り切った関係以上に彼を求めず、変った彼を拒絶します。アレックスの家まで来たライアンに対しての困惑の表情は相当に切ないです。その上、前の目標だったマイレージポイント達成が皮肉な形で成立した時の彼の空虚感はズシンと重く響きます。トドメなのがライアン達がリストラ宣告した人達、あれほどライアンに悪態をついて絶望していたのが結果、家族の支えによって立ち直り新しい道へ踏み出したのに対し、ライアンも人生の転機を迎えるはずなのに彼の身近には『家族』がなく、手元に残ったのがバックパックだけ・・元の出張仕事に戻っても彼の気持ちは取り残され、再びマイレージを貯める日々、時刻表を見つめる何ともいえない彼の空虚の視線でズバンと本編が終わる・・ただこれを見たままの空虚なエンディングと捉えるか解釈が色々あると思いますが、彼は直前にバックパックを手から離すので、これから新たな人生を歩む決意したのではないかと私は解釈したい所です。 【まりん】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-05-16 17:25:39) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 自分とジョージ・クルーニー役のキャラクターと考え方とほぼ同じなので、飽きることなく、共感しつつ興味深く鑑賞することができた。合理性を重視、人間関係を重視せずに、“バックパック”は常に身軽にという考え方は非常に機能的であり、現代的な生き方ともいえる。主人公の考えに近い自分が本作を鑑賞してみても、良い意味で特別深く感銘を受けるといったことはなかった。自分の人生を見つめ直すといったことや、自分の人生を改め直すといったことをしたいとは思わないが、本作の言いたいことを、少しはアタマの片隅にでも置いておこうかなというスマート作品に仕上がっている。ラストのインタビュー形式(「家族の素晴らしさやありがたみ」を強調する)以外はあまり説教くさいところがないところも好印象であり、押し付けがましさがない辺りが本作の良さでもある。 やや冷めたドライな目で本作は物事を見つめており、その視点が自分には心地よかった。ジョージ・クルーニーも見事だ。あまり感情を表に出さずに、終始それほど熱くはなっていない。相手としては裏切るつもりは毛頭なかったが、たとえ裏切られたとしても、慌てず騒がすに落ち着いて対応する辺りがリアルだ。たとえ夢見たとしても、もはや手遅れ、“現実”はそれほど甘くはないという描き方もなかなかクールではないか。 あのシーンにおいては女性と男性との違いなども垣間見られた。 また、深い人間関係を築こうとしないジョージ・クルーニーが誰よりも深く人間を見つめる一方で、彼氏を追ったりする人間らしい新人女性はダンスやカラオケ等で盛り上った相手を置き去りにしたり、大事な用件をメールやテレビ電話で済まそうとしている。 このような複雑性によって、単純ではない様々な人間味が描かれていると思われる。 ジョージ・クルーニーが利己的で自己中心的な男として単純に描かれているわけではない点も深みや共感を生んでいる。たとえ深い人間関係を築けなくても、実はジョージ・クルーニーは非常に多くの企業と関係を築いていたことが、紹介状の件で分かる仕掛けにもなっている。人間はやはりどこかで、何かで繋がっているのかもしれないとも感じさせる。バックパックは軽く見えても、実は誰しもぎっしりと詰まっているのも人生といえそうだ。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-04-10 11:40:02) (良:1票) |