2.《ネタバレ》 自分の知っている場所がロケーションに使われていたことから鑑賞。ロケ地を見ることを楽しみにしていた反面、ライトノベル原作ということで個人的には内容にはあまり期待していませんでした。
実際、病院を抜け出して女の子を原チャリ(?)に2ケツして、挙げ句事故るという展開に、「これもう最悪やん・・・」と序盤はだいぶ暗い気持ちになりました。
が、そこからの話の流れはとても良かったです。文化祭と劇のシーンも良かったですし、個人的にはその後の裕一(=池松壮亮さん)と里香(=忽那汐里さん)の母親のシーンが一番感動的でした。普通なら難病の娘をこんな風に連れまわす男に敵意を持って「娘に近寄るな」と言ってもおか しくないく らいの状況で、「娘を笑わせてくれてありがとう」と頭を下げるなんてなかなかできない。少しうるっときました。
そのあたりまでで確かに違和感がありました。「あれ?院長が違う・・・」とか符合しないことがちらほら。「なんか見落としてたかなー」くらいに思ってたら、なるほど。きちっと違和感は解消されました。心臓病を抱えた患者がいて、過去に心臓外科の名医と呼ばれた医者がいれば誰だって「そういう展開」だと思うところを見事に裏切ってくれました。騙されました。脱帽です。
その後後半は夏目医師(=大泉洋さん)の話が中心になってきますがこれもじわじわと効いてきます。アルバムを見ながら幸せな時とそれが終わる時をゆっくりと見せられるのは胸が締めつ けられます。特に、幼い赤ちゃんが寝てるそばで、どしゃ降りのベランダで倒れている妻を見つけるシーンなんかはもう・・・。
原作は未読です。それとはだいぶ違ったストーリーになっているようですが、とても良い映画でした。これを機にラノベも読んでみる・・・いやそれはないな。
あ、最後に阿部真央さんの曲も良かったです。