1.《ネタバレ》 観終わってのこの虚無感・徒労感と、それでいてどこかで確実に爽快感を感じている自分が居る……確かに、アメリカン・ニューシネマと言われる作品群の中でもある部分で際立った一品かも知れません。登場人物の誰もが(それは主要4キャラ以外のモブも含めて、ですが)とにかく何がしたいのか、何が目的なのかが皆目分からないままダラダラと物語は進みますが、終盤はその儚い関係性すらが雪崩を打って破綻してゆく、その様には何か「滅びの美学」とでも言うべきモノを感じ取りました。それこそが正にアメリカン・ニューシネマのテーマたる「善なるものへのアンチテーゼ」というべき価値観なのだろうと思います。中々の掘り出し物でした。