1.《ネタバレ》 目先の欲望に執着し、美を求める「詩」的な心を忘れかけている現代人への問題提起なのかもしれません。
イ・チャンドン監督がまたまた素晴らしい作品を作ってくれました。下世話とも言える通俗的な出来事を描きながらも、そこに哲学的でもある芸術性を巧みに融合させていて、静かな作風でありながら我々観客の心を鷲掴みにし激しくシェイクするような仕上がりになっています。殆どムダの無い場面場面の緻密な積み重ねも見事でした(特にバドミントンの場面の使い方が素晴らしかったですね。タイトルバックの背景の発想も凄いです)。
本当に、監督の次の作品が待ち遠しくなってしまいました。