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柔らかい殻

[ヤワラカイカラ]
The Refecting Skin
1990年上映時間:95分
平均点:6.92 / 10(Review 12人) (点数分布表示)
ドラマ
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2013-07-01)【アングロファイル】さん
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監督フィリップ・リドリー
キャストヴィゴ・モーテンセン(男優)
リンゼイ・ダンカン(女優)
ジェレミー・クーパー(男優)
シーラ・ムーア(女優)
脚本フィリップ・リドリー
あらすじ
アメリカ、アイダホの田舎町でガソリンスタンドを経営する家に育つ少年セスは、近所の未亡人が吸血鬼であると思い込み、幼なじみの少年たちと一緒に、度々彼女にグロテスクないたずらを仕掛けていた。そんな中、その友人の1人が惨殺されるという事件が起こり、ある人物が疑いを掛けられる…。
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4.《ネタバレ》 神々しいほどに美しい映像と構図、でも気が遠くなるほどに救いの無いストーリー。画と話の両軸がかけ離れているが故に強烈に記憶に残る一本。
大人側の世界、まあ見事なまでに陰気な材料ばかりだ。荒んだ母親、焼身自殺の父親、兵役から帰還した兄は原爆症の疑いが濃く、そのうえ子供が被害者の連続殺人が発生するときたもんだ。
大人が全員暗い目をしている。なんで誰も彼もがどうかしちゃってるんだろう。ぶつぶつ言いながら道を往く二人組のおばさんは勘弁してほしいくらい怖かった。
病んでる大人の世界は子供の無垢なフィルターを通すと様子は違ってくる。ヤバイ未亡人は吸血鬼で、白蝋化した誰かの中絶胎児は天使なのだ。セスにとってはそうなのだ。自分の世界が優先するから大人の浮き世の騒ぎはピンと来ないんだ。警察に目撃した車のことを言うことなんかより、兄を吸血鬼から守ることの方が断然大事なことなのだ。
だけどラストにフィルターは崩壊し、現実のその意味が降りかかる。8歳の子が悟るその残酷なこと。
シュールで苛烈なまでの不条理が金色の小麦畑に展開する。美しくて怖い白昼夢のようだ。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2019-04-26 16:55:22)
3.《ネタバレ》 デヴィッド・リンチに『ぼくは怖くない』の舞台を与えたらこんな映画を撮るんじゃないだろうか。一面の小麦畑に囲まれた風景は美しいが、『ぼくは…』のように陽光を受けた穂がきらきらと光るような爽快感は一片もなく、むしろ逃げ場のない孤絶した雰囲気、寂しく陰鬱な光景にしか見えない。 

大人たちはみんなどこか歪んでいて、主人公のセスもまた彼らの影響を受けてか否応なく間違っていく。神経質でヒステリックな母親、気弱な負け犬の父親、夫の死に正気を失っている近所の中年女。一番まともなのは主人公の大好きな兄だが、彼もまた核実験の後遺症を抱えている。 

状況はすでに絶望的なのだが、主人公の幼い愚かさがやがて悪夢のような結末を招く。最後の最後になって自分の妄想を悟った少年の心は、決定的に壊れてしまう。幼さゆえに犯した罪には、本当は致し方ない部分もあるはずなのだが、彼がそれを一生背負っていくことは間違いない。そしてその重みに耐えられないであろうことも。 

暗鬱な物語だった。最初から希望らしい希望も与えられず、登場人物たちの転落は必然的、運命的であったように思える。格調高い音楽と映像は宗教的ですらあり、人間の抱える醜さや愚かしさ、大げさな言い方をすれば原罪とでもいうべきものを突きつけるようでもあった。 

意味不明でシュールな味付けはなくてもよかったんじゃないかと思ったが、それを差し引いても充分傑作であると思う。
no oneさん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-03-17 16:34:04)
2.ピンク・フロイドのジャケットをそのまま映像化してしまったかのような映画。広大な麦畑の中で繰り広げられる密室劇という感じ。情景は美しく「ぶちぶち喋る双子」などシュールな小ネタも多く、結構好きです。
原題は原爆被害者を指しているのでしょうが「向こうの人の認識って今だにこの程度なのか…」と違う意味でも興味深い。
番茶さん 8点(2003-11-23 09:37:58)
1.きわどくて面白い。奇妙な感じがする。途中の天使を拾う出来事をはじめ、よく考えたらおかしな出来事が何の説明も無く起こり、それがなんだったかとか、関係なくストーリーが進む。久しぶりにこういう脈絡の無い映画を観た。面白い。
世界地図は血の跡さん 8点(2002-12-15 19:06:37)
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【点数情報】

Review人数 12人
平均点数 6.92点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
418.33%
518.33%
6216.67%
7325.00%
8433.33%
918.33%
1000.00%

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