1.ソビエト連邦から独立したジョージア(グルジア)とジョージアから独立を目指すアブハジア自治共和国のアブハジア紛争。自治共和国のエストニア人集落に2人だけ残る(他は戦乱を避けて帰国)木箱職人イヴォとミカン農家マルゴスは眼前での戦闘で生き残った二人を救出介抱する。片や義務感からのジョージア人ニカ、片や報奨金目当てでアブハジアに加勢する傭兵チェチェン人アハメド。4人が暮らした数日間の呉越同舟模様と結末の「エストニア人とジョージア人何が違う?」「何も違わない」がこの上なくやるせない。静かな語り口でありながら民族紛争の無情観を浮き彫りにさせる名作。