1.将棋映画の最高傑作かもしんない(「聖の青春」くらいしか観たことないけど。)
藤井君効果などにより最近何かと盛り上がりを見せる将棋会だが、本作はそんな華々しい内容ではなく、将棋会の厳しさ、恐ろしさ、闇をえぐり出している。
これまで将棋だけをやってきた男が、年齢制限により永遠にプロになる夢を諦めなければならない残酷さ。段々とタイムリミットが迫って来て、プレッシャーで押し潰されそうになる感じの空気感、閉塞感が凄くリアルに描かれていてとても引き込まれた。
ある者は悲観して自殺し、ある者は将棋を憎む。しかし、この映画の主人公であるしょったんは夢に敗れてどん底に落ちるも、決して将棋を嫌いにならなかった。これは、ひたすら将棋を愛し、将棋によって人との繋がりを広げたしょったんの、奇跡の物語である。
とにかく、夢を持ち続ける事の大切さ、夢を諦めないことの大事さが伝わってきて、元気を貰える作品だった。