1.《ネタバレ》 ■視聴してみて、あらためてよく分からない「性本能と原爆戦」という邦題。大蔵映画っていうものすごいクセが強い配給会社の手によるものとのこと。■原題は「ゼロ年のパニック」。ゼロ年とは。核兵器が使用された第3次世界大戦により、文明社会が最もダメージを受けた年を指定したもの。そこからの逃避行が本作。■主役のハリーは家族を護るために必死なのだが、画面に登場する人物の中で、最も暴徒的なのが皮肉だ。誰よりも人格が豹変した彼が、(異常な状況を乗り切るために)「我々の価値観を維持し、通常の日常を送ろう」とか、(娘を襲った2人を殺害して)「他人の悪意を探していたが、私の中にもあった」とか、いったい今更どの口がいう、というところも含めて面白い。■いまこそ、リメイクする価値のある作品。邦題もちゃんとしたのつけて。【追記】本当は「父性本能と〜」だったのではないか。クセつよの配給会社が、どっかで「父」をふざけてもいでしまったとか。