1.《ネタバレ》 公式サイトでは「パラサイティック・スリラー」とありますが、恐怖映画的な要素はありません。これがスリラーだったら、この間観た「八甲田山」の方がよっぽどだ。それはさておき。■ワタシは、本作は「万引き家族」や「パラサイト 半地下の家族」のアンチとして作られたものだと思っています。これらの作品同様、本作でも社会の隙間に入り込んだ風変わりな家族が、重篤な事件を起こします。しかし、「万引き〜」、「パラサイト〜」では、大変な家族だとは思いつつも、そのしたたかな力強さや、歪だからこそ生まれる情愛に感心(?)したりもしていましたが、本作の家族は、本当にただ単に大変。だから、父親のどうしょうもなさはリアルガチ。こんな父親でも慕う子供の姿は、健気と言うより浅はか。で、切ない。わかるよ。オラもどうしようもなくって、浅はかだから。ある種、振り切ったものを観たような気がしています。だから、「万引き〜」らと同じの8点にします。