4.見ているうちに自分が十代に戻ったような気がしてくる。文革の中国って、軍事教練と社会主義のスローガンに満ちていたのかと思ったら、さにあらず。不良グループの乱闘はあるし、若い男は女のことしか頭に無い。そういった意味では軽い驚きを覚えたし、主人公が暮らしている街の風景とか、どこか懐かしく印象的な映像に満ちていた。一番好きなシーンは、少年が彼女を自転車に乗せて並木道を走るシーンかな。主人公が好きな女性を思う気持ちが痛いほど伝わってきた。自分の記憶が曖昧で、もしかしたら思い違いだったのかも知れない、なんてラストで告白するが、それはないでしょ、美しい記憶につき合わせておいて。「カバレリアルスティカーナ」はこっちの印象があまりにも強くなってしまい、聞くと未だにプールにぽっかり浮かんだ少年の映像が浮かんでしまう。やめて欲しかったなー。