1.親にとって、子供は永遠に自分の宝もの。大きく輝くことを願っているし、子供達も親を安心させたいと繕っている。でも、成人した子供たちにとっては、実生活は甘くはないし、日常に追われていると、故郷の親は過去のもの。触れてほしくない事柄も多いのですね。やはり、それが人生。「東京物語」のような世界共通のテーマを、改めてじっくり考えさせてくれる映画でした。シチリアと都会との社会の違いなども、興味深かったです。
イタリアを代表する男前マルチェロ・マストロヤンニがすっかりおじいさんになっていて、懐かしさを感じました。おばあさん役には、ぜひソフィア・ローレンを登場させてほしかった。
それから、訪ね回る子供たちが多いせいもあるけれど、観ていてちょっとダレました。この監督の作品は、つくりは丁寧ですが、ちょっと長めですね。