1.《ネタバレ》 クセの強い俳優が何人も出てくるマフィア映画。ただ、犯罪行為の起承転結を映しているのではなく、命のボーダーラインのあたりでフラフラと悩み苦しむマフィアの姿を追っている。「葬式」という意味の題名のとおり、黒っぽい画面と湿っぽいストーリーの中で悩む男たちがとにかく渋い。死と隣り合わせの立場にある恐怖感が、強面たちの顔の中で鈍く光っている。命について深く想うC・ウォーケンが秀逸だったが、凶行に及んだ後、子どもみたいな表情で泣きつつ微笑むC・ペンの姿には涙が出てきた。なんて貴重な俳優を失ってしまったんだろう。