1.女流画家とその母、二人の女性の生涯が描かれています。女性が当時の画壇で生きる厳しさを、過ちを重ね苦悶する姿が見せつけます。その苦悩が作品を生み出す糧となるところが芸術の奥深さなのでしょう。彼女を支えた、母の端然とした生き方に通ずる居住まい、佇まい、立ち居振る舞いの美しさ、芯の強さ、子供に対する慈愛の念に圧倒され通しで、母親の有り難味というものを痛感させられました。演じた岡田茉莉子は素晴らしいの一語です。予備知識がなく、タイトルの意味は鑑賞後に知りました。原作とモデルの上村松園画伯の作品に触れてみたいです。