無法松の一生(1943)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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無法松の一生(1943)

[ムホウマツノイッショウ]
1943年上映時間:80分
平均点:7.88 / 10(Review 25人) (点数分布表示)
公開開始日(1943-10-28)
ドラマモノクロ映画小説の映画化
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タイトル情報更新(2022-07-24)【イニシャルK】さん
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監督稲垣浩(演出)
キャスト阪東妻三郎(男優)富島松五郎
園井恵子(女優)吉岡夫人(よし子)
澤村アキオ(男優)吉岡敏雄(少年時代)
川村禾門(男優)吉岡敏雄(青年時代)
永田靖(男優)吉岡小太郎
月形龍之介(男優)結城重蔵
杉狂児(男優)宇和島屋
香川良介(男優)松五郎の父
二葉かほる(女優)茶店の老婆
滝沢静子(女優)子を探す母親
尾上華丈(男優)熊吉
葛木香一(男優)巡査
春日清(男優)酔っ払いの紳士
水野浩(男優)居酒屋の亭主
荒木忍(男優)奥大将
戸上城太郎(男優)五高の先生
横山文彦(男優)副官
志茂山剛(男優)オイチニの薬屋
宗春太郎(男優)敏雄の学友乙
山口勇(男優)撃剣の先生
小林加奈枝(女優)
原作岩下俊作「富島松五郎傳」
脚本伊丹万作
音楽西悟郎
撮影宮川一夫
配給大映
美術角井平吉(設計)
編集西田重雄
録音佐々木稔郎
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4.《ネタバレ》 初っ端のカメラが凄いですね。2階の部屋から屋根瓦に行き、街灯ナメながらおっ母さんにフォーカス。最後腰の辺りから見上げる位置で固定。きっと子供が親を見上げる目線でしょうね。乗車拒否して喧嘩したり、芝居小屋の迷惑行為から、ブッ飛んだ主人公だなぁとは思ったけど、人の話をシッカリ聞いて、反省するところは反省できる男。徐々に松五郎が義理人情に厚く一本筋の通った魅力的な男に観えてくる。

字は読めないけど配られるビラを貰い、さぁ自分の出番だと本気の全力疾走。学生のケンカを見守るだけでなく、手まで出してしまう気の入り様。これこそ背中を見せて子供を育てる、まさに理想の父親像。ぼんぼんとの親子のようにほのぼのした関係から、成長したぼんぼんを「吉岡さん」と呼ぶことへの戸惑いなんて、この時代の映画で良くこのシーンに時間を割いたなって感心する。

クライマックスの祇園太鼓。太鼓を叩く松五郎に、路上を埋め尽くす観客、海の波しぶきに湧き上がる雲。“無法松”というタイトル通り、松五郎の生き様を表すような勢いが感じられた。そして走馬灯のように駆け巡る思い出。『あぁ、一生とある通り、太く短い生涯の幕を閉じるのだな』と感じさせるに充分な映像。最後止まる車輪と降雪で死を表現。唐突だけど見事。

検閲。そんな時代だったんだ。所々のブツ切り展開に“??”となったけど、納得。こち亀両さんのようなホロリとさせる人情話と思いきや、寅さんのような未亡人への想いを丸々切除されていたとは…これね、完全版を観ることが出来たら9~10点かも知れない。そんな嘆かわしい時代があった事に私が出来る抵抗として、8点にさせて頂きます。
ただ吉岡大尉のいきなりの死は、あの繋がりで正解というのは意外。
K&Kさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2022-10-17 19:10:00)(良:1票)
3.《ネタバレ》 映像や音質、ストーリーの繫がりの悪さは今から70年以上前の戦時中ということを考えれば致し方ない。検閲によって多くの部分がカットされてしまったことはまことに残念、当時の世相状況が伺えます。それでも阪東妻三郎の粋な男前っぷりは全く失われていない。きっぷの良さや陰ながら夫人を支える献身さも相まって男気あふれる無法松がとてもカッコいいですね。最後の祇園太鼓の躍動感は素晴らしい! 名作と言われるだけのものはあるとオモイマス
Kanameさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2015-04-03 07:09:21)
2.《ネタバレ》 三船版に引き続き阪妻版を観ました。キャスティングについては阪妻版を観てしまうと、正直三船版は霞んでしまいます(もう松五郎は阪東妻三郎、吉岡夫人は園井恵子の印象しか残っていません)。ただ、惜しむらくは検閲等でフィルムがズタズタにされているので、映画としての完成度では私は三船版の方が上だと思います。
 今後、この作品を観ようと考えられている方は三船版と阪妻版を両方観る事をお勧めします。
TMさん [DVD(邦画)] 8点(2008-02-02 23:04:08)
1.宮川一夫キャメラマンが自らの「出発映画」とするだけあって、全編にわたって彼のキャメラが冴え渡っています。オープニングのクレーンショットは、観るものがまるで画面に吸い込まれるかのような見事なキャメラワーク。後の溝口作品における数々の名シーンを連想させるこのクレーンによる移動ショットは、まさに宮川の出発点と言えるもので、物語の始まりでいきなり本領発揮のスーパーショットです。有名な松五郎の回想シーンも圧巻。オルガンの伴奏をバックに叙情たっぷりの画をオーバーラップでつなぎます。今でもこれだけ長いオーバーラップの使用はめずらしいですが、これを現像ではなく、フィルムを巻き戻しながら手動で行ったとのこと。まさに映像の職人で、驚嘆します。残念ながら、この回想シーンも検閲の犠牲になってしまい、松五郎が思いをよせる陸軍将校の未亡人の部分はカットされます。抑制の利いた演出が、阪東妻三郎の繊細さを十分に引き出し、叙情詩のような傑作に仕上がっていますが、この作品を見る度に戦時中の検閲について考えさせられる、ある意味、問題作です。
スロウボートさん 8点(2004-01-16 22:40:33)(良:2票)
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【点数情報】

Review人数 25人
平均点数 7.88点
000.00%
100.00%
200.00%
314.00%
400.00%
514.00%
6416.00%
7416.00%
8416.00%
9520.00%
10624.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review3人
2 ストーリー評価 8.33点 Review3人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review4人
4 音楽評価 8.33点 Review3人
5 感泣評価 7.33点 Review3人
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