4.《ネタバレ》 プロダクション・コード(映画製作倫理規定)が機能し始めていた中でこの作品はよく出来た作品だと感心する。ロッキーのような悪役を神格化したかのような作品は規定にひっかかるわけで子供たちとロッキーの関係をどう収めるかが見ものだったが、まさかあんな宗教的終幕で子供たちを納得させるとは。展開はコードに反しそうだが結局テーマは管理局が一番好きそうな展開に。いやはや感心してしまった。
内容の方も実に見事でスリリングな展開は観客を飽きさせず満足の内容であり、銃撃戦も迫力満点。これが戦前の作品とは思えぬほどの力を持った作品で是非多くの人に見てもらいたい一作。
またキャグニーの存在感は言うまでも無く時折見せる小憎らしい笑顔が印象深くさすがと思わせてくれた。ただ、より興味深いのはボギーがこの時点で確かエンドロールで名前が三番目に位置していたという点。この時点で彼は既に人気を博していたというのは興味深い。