14.《ネタバレ》 フランスの犯罪組織が謎のスーツケースを持っている。ロシアンマフィアとアイルランド系テロ組織がこれを欲しがっており、潤沢な資金を持つロシア側は金で買い取ろうとするが、アイルランド側は資金がないため、各国の元工作員を集めてこれを強奪しようとする。強奪作戦は成功するものの、忠誠心で結ばれぬ集団ゆえにメンバーのひとりが裏切り、単独でロシア側との取引をしようとする。残りのメンバー、そしてアイルランドの組織は、取引の前にスーツケースを取り戻そうとする。。。要約するとこれだけの話なのですが、3度目の鑑賞でようやく話を理解できました(笑)。本作は裏切りに次ぐ裏切りの物語である割に説明不足な点が多く、一度の鑑賞でストーリーを追うことはかなり難しくなっています。なのですが、この映画の特殊なところはそれが大して重要な問題ではないということ。なんせこれはストイックなプロの世界を味わう映画であり、物語など二の次でも構わないのです。一貫して男の世界を描いてきたフランケンハイマーによる本作は、理解することではなく感じることが大事。RONIN達は雇い主やスーツケースの中身すら知らないまま作戦に参加し、素性のわからないメンバーと共に体を張ることになりますが、彼らに求められるのも理解ではなく感じること。なんせ、作戦の全貌を理解するなと言われているのですから。ヤクザな世界を生き抜いてきた彼らは、隣にいる人間が信頼できるか否か、次にとろうとする行動で自分は生きて帰れるか否か、切り取られた瞬間を必死に感じ取ろうとします。ここに男のドラマが発生するのですが、フランケンハイマーは抜群の手腕でこれを描写します。冒頭、ミーティングへの参加者の顔を事前に確認し、さらに逃走経路を確保した上で集合場所へ現れるデ・ニーロの登場シーンから緊張感に溢れています。集められたメンバー達がお互いの素性を探り出そうとする場面の静かな緊張感もお見事。後半になるとレノとデ・ニーロの間に信頼関係が生まれるのですが、陳腐なセリフではなく両者のあうんの呼吸によってこれを描く辺りもわかってらっしゃる。作戦の舞台は必ず下見をする、敵の戦力がわからなければ偵察に行って力量を見極める。その姿勢を「臆病なのか?」とからかわれると、「ああ、生きて帰りたいからな」と切り返すやりとりはかっこよすぎます。むせ返るような男の世界でお腹いっぱいになりました。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 8点(2010-09-24 22:42:59) (良:1票) |
13.漢たちの息づかいが聞こえてくる様な映画。ストーリー展開やアクションには派手さはないものの、手堅くまとめられている。しかし、ストーリー展開よりも雰囲気を味わう方がいいので、一風変わったアクション映画が観たい人にはオススメ。 【きゅー太】さん [DVD(吹替)] 8点(2006-12-22 17:28:55) |
12.《ネタバレ》 路地裏でカーチェイス、ハイウェイを逆走、屋台をブチ撒け、オープンカフェに客ごと突っ込み、トラック転がすわ、車何台も吹き飛ばすわ、銃撃戦で民間人を巻き添えにするわ、もうやりたい放題。さすがフランケンハイマー。最近の若い監督には、恐らくできません。CG全盛のこの時代に、ここまでガチンコでやるのは、今時石原プロと彼くらいのものでしょう。いしかわじゅんの言葉を借りれば「レッツゴーバカおやじ」といったところでしょうか?スケールはだいぶ違いますが。しかし伝説のカーチェイス「フレンチ・コネクション」はウィリアム・フリードキン監督で、フランケンハイマー監督は2作目の方ですね。ライバル意識でもあるのでしょうか?スパイものによくありがちな過剰なハイテクもほとんど登場せず。ラストシーンで、ジャン・レノにズームするあのブレブレ感がもうたまりません。全く実に惜しい人を亡くしました。結局デ・ニーロは、CIAの人間だったということでいいのかな?しかしCIAがIRAのことに、そこまで首を突っ込むのかな?英国情報部ならまだ話はわかるが。あるいはIRAに雇われたということだろうか?いまいちよくわかりません。タイトルはクロサワに対するリスペクトらしいです。アクションというより、活劇という言葉が似合いますね。 【わいえす】さん [映画館(字幕)] 8点(2004-07-12 01:17:43) |
11.カーチェイスが凄い。ヨーロッパの雰囲気が良い。細部にこだわらずエンターテイメントとして見たら悪くない。 【あべ】さん 8点(2004-02-11 00:27:25) |
10.欧州車好きにはたまらないし、カーチェイスがこれまでに観た中で一番素晴らしかった。乾いた銃声、役者の渋さ、ヨーロッパの雰囲気とすべて自分の好みに合っていた。残念なのは、当時ヨーロッパ物はまだ珍しく、それだけで十分興味をそそるのに、日本の事まで出す必要は全く無かったと思う。中途半端な認識は返って反感をくらうだけだと分からんかなあ。 【まさサイトー】さん 8点(2003-12-14 23:36:49) |
9.誤った日本理解は残念ながら洋画の常道。そこら辺は置いといて、とにかくかっこいい。ストイックなムードが全編に漂っていて渋い! 【クレハ】さん 8点(2003-10-12 14:18:47) |
8.出てくる奴はどいつもこいつもやたら優秀なヤツばかり(優秀で無い奴は追放!)。ジャン・レノは極短時間でどんな物でも準備できるしな(絶対ムリ)。やっぱり優秀な人間どうしの戦いって、面白いよね。荒削りのカーチェイスがサイコーにカッコいい。よくこんなロケしたねえ。オチは脱力モノだけど、気にしない気にしない。フランケン師匠、最後にいい仕事してくれました(最後じゃないってば)。 【鱗歌】さん 8点(2003-08-13 21:15:27) |
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7.銃撃戦での動きが、本格的。その辺が、日本映画のアクションものがチープに見えてしまうところだと思う。アクションシーンは飛び跳ねたりしたりはせず一見地味だが、本物の緊張感が漂っている。カーチェイスも見ごたえがあり見ていて飽きない。 【T1】さん 8点(2003-08-05 08:36:48) |
6.デニーロとレノとフランケンハーマーにS8(全部ひとくくり)なので見るしかありませんでした。話題に上がってないけれど、ロシアのスケーターに出演は、80年代のトップスケーターだった旧東独のカタリナ・ヴィット(IOC会長にコスチュームをG-Stringと言わせた)です。映画のコスチュームはおとなしかったですが。 【たいほう】さん 8点(2003-08-04 00:44:26) |
5.今風のX-MENやマトリックスを「面白い!」という人には到底受け付けられない作品。あと、昔の名作を「なんか古臭い」というだけで中身を評価できない人。ソレが悪いというわけではないが、SFXの凄さ=映画の良さではないと自分は思うのでこの評価。好き嫌い分かれるだろうけど良作。名作ではないが。カーアクションのハイレベルさは一見の価値あり。 【さつき】さん 8点(2003-06-17 14:49:13) |
4.ジョン フランケンハイマ―の復活。ハードボイルド タッチのサスペンスの迫力を見せる。バイオレンス描写はけっこうなものだし、なんといってもCGを使っていない本物のカーチェイス シーン。これはすごい。ストーリー的にはどこか70年代のアクション映画を思い浮かべるものでこれまたよかった。 【本間】さん 8点(2002-11-12 21:33:43) |
3.最近パッとしなかった男性映画の巨匠ジョン・フランケンハイマー復活作。アナログ的なアクションの連続は懐かしくSFXが氾濫する現代映画にあっては新鮮でもある。舞台がフランスというのもハリウッドアクションとしては新鮮。 【支配人】さん 8点(2002-07-20 19:17:39) |
2.自分は良い映画だと思う。CGだけ、とかカメラワークの斬新さだけ、とか一発アイデアだけ、といったペラペラした今どきの映画に比べれば、燻銀のようなシブさがある。大物キャストもプロとしての役者仕事をきっちりとこなしてる感じで、良くできた西部劇や舞台演劇なんかにも通じる気がする。お子様用ではない感じ。 ただ、「浪人」に関連づける必然性はないと思うのでそこだけはちょっとかな。 【HNR32】さん 8点(2002-05-04 13:15:13) |
1.やっぱりロバート・デ・ニーロはいいね。まっ、内容は単純な話なんだけどカーチェイスのシーンはよかった。この映画で一番好きなシーンは、デ・ニーロが大砲をブっ放す所。 【センパク】さん 8点(2001-04-07 04:57:42) |