1.エヴァ・ガードナーとグレース・ケリー、そしてクラーク・ゲーブル。ハリウッド史上最高の美男美女が揃った豪華なキャストで、新春から眼福にあずからせていただきました。遊び人のエロイーズ(A・ガードナー)と温室育ちのリンダ(G・ケリー)、役柄のタイプは異なるものの、ともに情熱を秘め気品漂う二人の女優の美しさには、ただただ見とれてしまいます。髪型やファッションも、仕草やポーズも、美女が堂々と美女を演じていて気持ちいい程です。この二人を前にしては、ヴィクター(C・ゲーブル)でなくとも優柔不断になりましょう。また東アフリカが舞台のこの作品で、小象に引き倒されたり、キリンと船に乗ったり、ベッドには大蛇がいたりと、他の誰よりも多くの野生動物と共演してみせたA・ガードナーの度胸の良さも見所です。特にテントの中に、、、のシーンは愉快で大好きです。『紅塵』(1932)のリメイクですが、キングの魅力も健在で、G・ケリーに「あなたを見ずにはいられないわ」なんて言わせるあたりはさすがです。そしてラストカットはジョン・フォード監督らしい素晴らしい美しさです。