1.雷蔵の狂四郎メイクには正直、絶句してしまうこともあるのですが、この映画の雷蔵、ホントにカッチョいい。セクシー! しかし、この映画の見所はむしろ、狂四郎を取り巻く人たちの人間模様。そう、これは、各々が暗い背景を持ち、各々が狂四郎に複雑な想いを抱く人々の、壮大かつ重厚な人間ドラマである。と、そこまで言うとウソになるが、しかし実際、この映画にはそういう、本来感じてはイケナイ「厚み」を感じましたよ、いひひひ。そしてストーリー進行の合間に一応挟まるアクションが映画をビミョーに引き締める。石階段での死闘は必見です。何しろ、ワケがワカラン(あはは)。ラストは、むさ苦しい男に「おら、おめえさんのことが好きダ」と告白され、少し焦りの表情を見せつつも、死地に赴く雷蔵の姿、実にシビレました。ちびっこハウスを後にする伊達直人をつい思い出しちゃいましたよ。そうか、狂四郎はタイガーマスクだったのか。これでエロくなければいい人なんですけどね。