《改行表示》320.《ネタバレ》 私がこの映画を通して見ていたのは人種差別問題ではなく、 弟が抱く兄への憧憬でした。 いつだって自分の前を歩く兄の背中を、弟は追いかける。 兄は自分の知らない世界を見ている。兄の視線の高さまで、少しでも近づきたい。 そこに善悪の判断はないかもしれない。 いや、むしろ反社会的であるほど、憧れは強くなる。 カメラはダニーの目となり、デレクの肉体を讃えるように映し出す。 憧れは時に盲目だ。疑いたくはないのに、心が追いついてこないという体験を したことがある人は多いだろう。だから私はデレクの改心を素直に受けとめる ことが出来た。 ダニーについても同様で、いくら追いかけても追いつけなかった兄が、 自分の視線まで降りてきて、刑務所での出来事を包み隠さず打ち明けて くれたことは、かけがえなく大切な出来事であっただろうと思う。 人種問題に疎い日本人の私には、こういう見方しかすることができなかったが、 それでも十分に胸に迫ってきた作品でした。 この映画を観たあと、辻仁成の「旅人の木」という小説を思い出した。 【337】さん 8点(2004-05-19 11:21:05) (良:2票)(笑:1票) |
《改行表示》319.かなりがっかり。エドワードノートンの体と演技にだけ3点献上。 テーマの立ち方に芸がない。ひねりも膨らみもない。 役者だけ見てろといわれればノートンにだけ拍手もするが、映画とは 人間、風景、音楽、甘味切なさ、さまざまな要素を含んで歌うものがあって欲しい。 これは教育映画とでもしてください。やせたつくりだなあという印象でした。 【あにさきすR】さん [映画館(字幕)] 3点(2004-02-19 11:37:51) (良:2票) |
318.《ネタバレ》 この映画を表わす言葉は「因果応報」。「差別はいけない、だから差別をやめます。」では済まない。たとえ姿勢をあらためたとしても報いは残り、根は消えない。だからこういった問題は難しいのだと思う。憎しみは憎しみを生み、滅多なことでは消えない。そんな歪んだ社会の縮図がラストシーンには込められている。 【コーヒー】さん 9点(2004-01-24 04:36:56) (良:2票) |
317.遺憾ながら、エドワード・ファーロングが美しいぞ、エドワード・ノートンがこんなにカラダを作ったぞ、という2点以外、観るべきものが見つけられなかった映画。エドワード・ノートンに関しては、直前に「ファイト・クラブ」でイジメられている姿を見たばかりだったのである種の驚きはあったものの、特に目新しいものもないこの映画のためにココまでカラダを作る必要があったのかという疑問が残る。ストーリーはベタベタで前時代的、語り尽くされた感のあるテーマだからこそこの映画でなければならない理由が求められるのは仕方がない。「人種差別はやめましょう」とポスター1枚作ればいいだけの内容で、オイシすぎるキャスティングをエサに人をわざわざ劇場までおびき出すのはやめてもらいたい。こういう映画は迷惑。 【anemone】さん 3点(2003-11-30 21:50:23) (良:1票)(笑:1票) |
316.《ネタバレ》 この映画を見返すと、デレク(エドワード・ノートン)がどうして黒人に対する差別を拭い去ったのかという心の変遷が上手く描かれているとは思えませんでした。ですから「人種差別」を考えると言う意味では失敗作のようにも思えます。デレクは刑務所内で出会った黒人と、下ネタや野球の話、長い共同作業を通して心を通わせ、最後には黒人と打ち解けますが、デレクが黒人差別の考えを改めたという展開はかなり淡々としています。どこで、どうデレクの考えが変わったのかは容易に分からないのです。ヒントがあるとすれば、デレクの黒人差別の原因はダニー(エドワード・ファーロング)が映画の中で示しているように、デレクは黒人に対する先入観を尊敬する父親から植え付けられたということだけです。しかし、「差別の心がどう変わったかが描けていないからダメ」と簡単に言って良いのでしょうか?「人種差別は良く無い」と言う事は簡単ですが、「人種差別の考えは、こう言う風にしたら無くなるよ。」と簡単に答えられないからこそ、今でもこの問題が大きく取り扱われているし、もともと差別の原因を単純に表すことなんて不可能なのではないでしょうか?というのも人を差別するという心は生きてきた環境が違えば1人1人違うものだし、同時にそれを解決する答えも1つでは有り得ないからです。人種差別の問題がどうやって起こるのか、どう解決すれば良いのかよく分からない内容になっているのは、この映画は差別について考えるきっかけを与えようとしているからなのではないか、と僕は思いました。そして、差別が無くなるまでは「差別の問題を考えつづける事」はとても重要な事だとも思います。 |
315.日本の映画評論家達は偉そうな口を開いて、ストーリーにひねりが無いだとか、問題点を肥大させ過ぎていると語る。実際アメリカに住んだ経験がある僕からすれば、真実を知らない人間の戯言にしか聞こえない。この映画はアメリカにある現実を伝えるには最適な映画だと思う。映画の内容は事実であり。実際僕の在籍していた学校でも黒人の男子が白人を殺す事件があった。素直にこの物語を受け入れて自分がいかに幸せな国に生きているのかを実感して欲しいです。「SLAM」という映画もお薦めです。 |
《改行表示》314.《ネタバレ》 内容については既に様々書かれているので割愛。 偽善的な映画を避けようとした結果、単なる道徳の教材になってしまっている。面白くないし、学ぶことが何一つない。しかも、悪いことには、ここから差別とはどうこう、などと真面目に考える人が発生してしまいそうで、なおのことタチが悪い。「差別は良くない」と街角に張られたポスターは誰も見向きもしない点で無害なので、そういう意味でこの映画は本当にタチが悪い。 【小塚】さん [DVD(字幕)] 0点(2008-02-16 23:53:34) (良:1票) |
313.《ネタバレ》 デレクの本当の戦いはこの映画の終わった後からなんじゃないでしょうか。刑務所のなかで、有色人種対白色人種という集団対集団の関係から、気のいい黒人と一対一の関係で話すうちに、自分の愚かさに気付くというエピソードは嫌いじゃない。でも話はそこからでしょ!デレクはまだ自分の冒した罪を償いきっていない。むしろ組織から脱退することで、問題から逃げているように見える。ラストで弟が撃たれることで、差別問題の一筋縄ではいかない感じを表したかったのだろうが、その問題を観客に丸投げしちゃってる。さぁどーしよーかねぇ、がんばってね、と言われた感じ。どうせなら刑務所の中で、今まで長い間かたくなに崩さなかった自分の考えを変えていくことの難しさとその葛藤をもっと掘り下げた方がよかったんじゃないかと思う。話してるうちに、「意外にいいやつじゃん」みたいな感じでさらっと考え改まっちゃうのも、どうなのよ?差別問題の問題提起だけの映画を作るのってもう古いんじゃない?先進もうよ。エドワード・ノートンの存在感を評価しても5点。ダニーはエドワード・ファーロングだったのね・・・・・。こいつもキャラが変わらんな・・・・。 |
312.《ネタバレ》 父の影響で白人至上主義という考えがすり込まれて、かなりデレクは一人ナチス状態の凶暴野郎です。それまでのエドワード・ノートンのイメージっていったら優男しかなかったので、そんな凶暴兄貴を見事に演じ切っている彼にまず感服です。あのマッチョ体型はいつのまにって感じです。さてさて、この映画のラストはかなり皮肉ですね。白人至上主義のデレクが刑務所で黒人に対する今までの自分は間違っていたことに気付き、新たな気持ちを胸に出所した矢先、弟が学校で前々から因縁のあった黒人の少年にやられてしまうわけですから。どこかに救いを用意して欲しかったです。いろいろと考えさせられる映画です。 |
311.こういう映画大好きです!エンディングにはびっくりしたけど、あれでよいと思う。 【ゲソ】さん 10点(2004-06-02 00:44:43) (笑:1票) |
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310.《ネタバレ》 一見内面的な内容のように見えるけど、かなりトリッキーな映画だと思う。お笑いで言うところの「スカし」というか、ドキドキさせておいて実は何も無い、という展開が多かった(昔の仲間の復讐とか、ありそうで無かった)。で、ラストは「お前が死ぬのかよ」というプチドンデン返し。本当に人種差別や人間心理に心を込めて作った映画なのか、とても疑問だ。 【ラーション】さん 4点(2004-05-23 02:05:49) (良:1票) |
309.ストーリーが薄い分、エドワード・ノートンの熱演でカバーといった感じ。 【ucs】さん [DVD(字幕)] 4点(2004-04-21 15:48:33) (良:1票) |
308.ロング・ウォーク・ホームといい、アメリカの差別問題の話にはついていけない…どうしてあそこまで白人は黒人を嫌うんでしょうか?そして何故にあんなに攻撃的なのか?そういう根本的なところが僕は未だによくわからない。 |
《改行表示》307.ストレートなバッド・エンドで面白味を感じられませんでした。 道徳の授業で見る教育映画みたい、芸術・娯楽映画と趣旨の異なる映画だと思います。 【fujicccoo】さん [DVD(字幕)] 4点(2004-03-29 23:49:27) (良:1票) |
306.《ネタバレ》 エドワードノートンはよかったけれど、あんなにキレてる人の改心のきっかけとなる出来事が、あれでは弱い気がします。改心に至るまでの心理描写も弱いし。ラストも別に驚くものでもなくベタな感じ。スローモーションはやめて欲しかった。 【ぷー太。】さん 5点(2004-03-22 13:51:22) (良:1票) |
305.話自体はたいしたことない。でもとにかくノートンがすごすぎてそれだけで点数が倍増。頭がよく、それでいて狂った人間が放つ独特のカリスマ性は、演技とは思えないくらい怖かった。 【no one】さん [映画館(字幕)] 6点(2004-02-25 04:03:00) (良:1票) |
304.物事に対する価値観の違いや意見の相違から発せられる怒りや恨みのパワーは強力である。まして、それが民族間や宗教間の争いとなると事態は深刻化する。この作品で描かれている白人と黒人の抗争は町レベルの規模ですが、結局「殺し合う」という点では国同士の戦争と何ら変わりない。怒りが弾きがねとなり、偏った考え方しか出来なくなってしまう。人間の争う事への本能というものは本当に恐ろしいが、それよりも怖いと思ったのは、人が他人に与える影響の重要性です。作中では、兄が弟に多大な影響を及ぼします。しかし、その兄も父親から影響を受けました。尊敬を与えうる人物の意見や行動の重要さを思い知らされ、身に詰まる思いがしました。 【おはようジングル】さん 7点(2004-01-20 08:54:11) (良:1票) |
303.うーん、アメリカ人の、アメリカ人による、アメリカ人の為の映画だと思うのですが・・・。犯罪から更生する、っていうテーマだったらまだ共感もするけれど。「ミシシッピーバーニング」や「評決のとき」はその凄まじい差別描写に否応無く、世界全体に遍在している差別の愚かしさ、残酷さを汲み取ったものですが、今作品はタイトルの通り、アメリカの歴史に潜む影の部分を捉えたのであり、生粋の日本人である私には対岸の火事としてしか受け取れませんでした。どうなんでしょう?エドワード=ノートンの大胸筋以外に、印象に残る場面があったでしょうか。 【ガーデンノーム】さん 3点(2003-12-09 10:02:01) (良:1票) |
302.人種差別は日本人にはなじみが薄いはずなのに、こういう作品がたくさん日本で公開されてるのは不思議だ。これもやはり主人公の気持ちが理解できず。エドワードノートンの役者魂を堪能できたのが救い? 【ぷりんぐるしゅ】さん 4点(2003-12-04 08:16:59) (良:1票) |
301.更生するのってやっぱり大変っすよねー。なにかを得るときは必ず失うものがあるんすねえ、分かりきった事だけど。それにしてもこのエドワードノートン超イカチィなあ、こえーよ、狂気のホワイトアメリカってかんじ。あのネオナチズムってブッシュ政権まんまじゃねえ?「ダホワィトメンズマ~チズアァ~」 【もりしげひさや】さん 8点(2003-08-18 21:11:41) (良:1票) |