《改行表示》22.ディカプリオも本当にガンバってるのはよくわかるんですけどねー。しかし何と言ってもあの、クマですよ、クマ。あのクマに何か賞をあげて欲しいですねえ。CGであったとしても。。。思えばあの、クマが人間を襲う映画のはずなのに全く襲ってる感の無かった『グリズリー』(76年米)。せっかく一部のシーンで本物のクマを登場させても着ぐるみクマさんが映画の印象を一変させてしまう『リメインズ 美しき勇者たち』(90年日)。死屍累々たるクマ映画の世界に、ついに驚くべき作品が誕生し(クマ映画じゃないけど)、これまでの数々の無念を晴らしてくれました。 このクマシーンに加え、驚かされるのが長回し撮影。そんでもって、被写体に接近して舐めるように撮影するカメラの肌感覚に、ゾクッとさせられます。 でまあ、そこまでの映画、というか、復讐のためのサバイバル、舞台は壮大ながらオナハシは小さいもんで、ちょっと収まりが悪いのですが、それでも観る者を圧倒するには、充分な作品と言えるでしょう。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-08-12 16:46:15) |
《改行表示》21.《ネタバレ》 「バードマン」でもそうだったけど、アレハンドロ監督は、カメラが被写体に寄りますね。 だから、痛いシーンも自然の厳しい環境も、観客である我々にビシビシ伝わってくる。 復讐ものではあるが、見せ場は何度もひどい目にあって、そこからの起死回生である。 時にはインディアンに助けられたり、時には知恵を使って・・ それにしても冒頭のグリズリーに襲われる場面はどうやって撮影したんだろう? あと愛息子の殺される場面で自分は何もできないシーン。 ちょっと「時計仕掛けのオレンジ」のアノ場面を思い出します。(それほど酷い) 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2021-07-03 21:26:02) |
《改行表示》20.映像は素晴らしい。自然の美しさと厳しさが全編大迫力で味わえる。 痛み、寒さ、飢えといった感覚がひしひしと感じられて、極限状態でのサバイバルを疑似体験してる感覚になれる。 それも、相当にこだわったという撮影や、役者の身体を張った演技によるものだろう。見事。 まあ、少々リアリティにはかけていた。あれだけ満身創痍の状態で、一人で極寒の世界を生き延びたのはさすがに現実離れしすぎている。傷だらけの体に折れた足、極寒の世界で川に流される、食い物はほとんどなし、いや、死ぬでしょ…。 復讐に向かう時も、どうして隊長と二人だけで行くのかも謎。主人公を探しに行くときはあれだけ大勢で出かけていったのに。 いやあ、しかしまれに見る暗い映画だった。音楽も映像も陰鬱。展開としても、主人公はのっけから瀕死だし、息子は早々に死ぬし、孤独だし、広がるのは極寒の荒涼とした大地ばかりで希望が見えないし。2時間半、どんよりとした気持ちで過ごせる(笑) ストーリーはというと、特にひねりのない、サバイバルと復讐劇。 映像美だけで押し切ってアカデミー賞を獲ったな、という感じはぬぐえないが、その映像が素晴らしいんだからまあよし。 【椎名みかん】さん [インターネット(吹替)] 7点(2021-04-14 18:35:26) |
《改行表示》19.アメリカの美しい原野の景色が印象的な作品だった(ロケそのものはカナダや南米の高地でやったそうだが)。イエローストーン川流域が舞台ということは、ワイオミング州やモンタナ州、サウスダコタ州、つまりアメリカ北西部が舞台ということでもある。これらの土地で植民者とネイティブアメリカンが収奪と虐殺の応酬を繰り広げていた血みどろの時代が、この映画の背景にある。植民者である白人がネイティブアメリカンたちを虐殺し、犯す一方で、ネイティブアメリカンたちも報復として白人を殺し、その頭皮を剥ぐ。人間を突き放すかのように美しく過酷な世界の中で、人間たちは旅をし、殺しあう。アメリカの原風景の一つでもある壮大で残酷な世界を圧倒的な映像で提示したところに、この映画の価値はある。156分という長大な作品の中に、山岳や森林の神々しい景色が何度も登場する。 修正西部劇小説の大家、コーマック・マッカーシー(ノーカントリーやザ・ロードの原作者)の作品世界をヴィジュアル化したような、壮大な作品だった。風景描写と並び、冒頭における銃弾と矢が飛び交い、異人種同士が血みどろになって殺しあう戦闘シーンは特に秀逸だ。ただ映画作品としては、上映時間は長いものの、話の筋がシンプル過ぎること、復讐や報復のテーマ性を掘り下げが不十分であることといった欠点もあり、それで7点評価とした。本作は史実をベースにした作品ではあるが、ヒューグラスの妻や家族についての設定は完全にフィクションである。グラスたちを追跡するネイティブアメリカンについても、おそらく史実とは異なる。話の筋をもう少しエンタメ寄りにすることはできたはずだが、あえてそうしなかったために、物語としての面白さが薄くなっているのは否めないだろう。 役者の演技についても最後に一言述べておこう。レオ様よりトム・ハーディの演技の方が素晴らしかったと私は思う。粗暴だが、神について一言述べるなど達観した男でもあるフィッツジェラルドを演ずるにあたり、その野性味と知的深淵さを目の演技で的確に表現しているのには唸らざるを得なかった。ぶっちゃけ、レオ様と役を入れ替えた方が、もっと面白くなったのではないかと個人的には思っている。 【nakashi】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-05-05 00:58:52) |
18.《ネタバレ》 映像が綺麗で、BGMも過不足なくて、観ているときは本当にエキサイトしましたが、後から振り返るとマジでプロットが無さすぎるなと。自然の荘厳さを描くBGMはもののけ姫に近いものがあり、アメリカ映画らしからぬミニマルな良さがあった。 【なす】さん [インターネット(字幕)] 7点(2019-12-23 00:01:47) (良:1票) |
17.《ネタバレ》 イニャリトゥ監督の渾身の力作。とにかく映像が素晴らしい。どこまでも拡がる雄大な大自然と凍てつくような雪の大地。そこで繰り広げられるちっぽけな人間たちの醜悪でありながらも力強い生命力に満ちた愛憎劇。本作で念願のオスカーを勝ち取ったディカプリオも、息子の仇を鬼気迫るような執念で追う父親役を熱演していて見事だった。個人的には前作の『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の方が好みではあるのだが、こちらもなかなかの良作であった。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-06-12 00:02:04) |
《改行表示》16.《ネタバレ》 デカプリオの頑張り、それに尽きる映画ですね。 西欧人が先住民を迫害して行った内容も、良く分る偏見のない映画でした。 でも、普通は犯罪者の追っ手は5~6人でするものって言うと、野暮かな。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-05-02 08:52:43) |
《改行表示》15.《ネタバレ》 内容がない話を、これだけ見応え十分に仕上げるのだからたいした物です。 長時間も退屈せずに最後まで見れました。とにかく寒い映画だ。まだ寒い間に見て良かった。 こずるい糞野郎のフィッツジェラルドへの復讐がちょっと物足りない感じ。 手負いとは言えグラスの前では手も足も出ないぐらいの力の差でスカッとさせて欲しかった。 想像を絶する濃密な生還劇に比べると、後の復讐劇の部分が少々薄味なので 過酷なサバイバルから生還へと突き動かしたのは復讐への執念と言うより 生きる事への執着に感じてしまい、この話のストーリーの根幹をも薄味にしてしまった。 もっともストーリーに楽しみを見いだす目的の映画ではないのだろうが この辺りで見る人の評価が分かれそうに思えて少し残念。 実話を元に作られたと言うが、どこまで本当なんでしょうかね。 さすがにここまで不死身すぎると、いっそ死んだ方が楽なのではと思ってしまいました。 【デミトリ】さん [DVD(吹替)] 7点(2017-03-24 00:22:53) |
14.《ネタバレ》 見応えはあるしディカプリオのがんばりも十分伝わりましたがストーリーがイマイチですね。先導する立場である主人公が船を使って逃げるという選択肢(こちらが非常に危険なのはわかりますが)を捨てて陸地を行くという選択をしたために熊に襲われ、しかも中途半端に主人公が生き残ってしまったために息子が死ぬハメになるという展開なので、殺した相手が悪というよりもなんとなく主人公の判断ミスと運の悪さが強く感じられてしまい復讐という目的に対してモヤモヤしてしまいました。それと最後に殺した相手を追うときになぜか隊長と二人だけで追うのと絶対有利な状況で銃を失ってしまい肉弾戦になるという映画にとって都合のイイ展開がなんとも気持ち悪かったです。 【映画大好きっ子】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2017-02-04 15:53:25) |
13.《ネタバレ》 憎悪が彼を生かしている。レフン監督の『ヴァルハラ・ライジング』という映画があるが、本作は金を掛けてそれに近いことをやっている。憎悪の如く、凄い映画を撮ろうとしている執念と狂気がスクリーンから漂い、2時間半の長尺をものともしない。激痛の中、火薬で治療する。生きた魚を、牛の内臓を食う。馬の死体の中で寒さを凌ぐ。生きるために命を奪う。それは当たり前のことだが、グラス率いる開拓者はキリスト信仰を盾にもっともっとを求めてさらなる略奪を繰り返す。グラスもフィッツジェラルドもエゴの塊。それがアメリカの歴史なのだ、と。媚びない映画を撮り続けるイニャリトゥ、荘厳な映像を収めたルベツキ、グラスに取り憑かれたディカプリオ、それぞれにとって重厚な代表作になるだろう。 【Cinecdocke】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-01-01 15:03:32) |
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《改行表示》12.デカプリオ渾身の一作。 まあ、頑張ってます。 グリズリーとの対決は必見! ストーリーはまあ、だいたい想像がつく通りだが、 とにかくデカプリオのこの作品でアカデミーを絶対にとってやるという感じの 渾身の演技がびしびしと伝わってくる映画でした。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 7点(2016-12-07 12:11:06) |
11.《ネタバレ》 「おれはもう死を恐れない。一度死んでいるからだ。」事実に基づく物語とのこと。舞台は開拓時代のアメリカ。罠猟師グラスは、息子を連れ、毛皮を求める仲間らとともに長期の狩猟に出る。先住民の襲撃を何とかやり過ごした彼らだが、グラスは森の中で母親熊に襲われ瀕死の重傷を負う。仲間とのちょっとした不和から置き去りにされ、その際、息子も殺されてしまう。何とか息を吹き返したグラスは、息子を殺したフィッツジェラルドに復讐するため、極寒の山中を這いつくばりながらも追跡し始める...。冒頭の襲撃シーンを始め、臨場感が物凄い。未開の地を舞台としたサバイバルは、熾烈を極める。立ち上がることすらままならない傷を負いながらも、口に入れられるものなら何でも食べ、彼はフィッツジェラルドを追い続ける。腐っていく身体と極寒の地。苛烈さを極める状況に陥りながらも彼は追い続ける。描写は痛いの一言。切り傷、打撲、擦過、凍傷、ありとあらゆる痛みが観客を襲う。どちらかというと、復讐劇より、サバイバルが主体な感じ。そして宿敵との対峙。まさに死力を尽くした戦いを繰り広げ...。また痛い。ラストは観客をまっすぐ見据えたグラスのアップで終わり。本作では、ディカプリオはまさにグラスそのものだった。寒さを凌ぐため潜り込んだ死んだ馬の体から這い出し、空を見上げるシーンは、この世に生れ落ちたかのよう。鑑賞後の気分があまり良くはないので、万人におススメできないが、一見の価値はある内容だと思う。 【しぇんみん】さん [DVD(吹替)] 7点(2016-11-08 22:57:36) |
《改行表示》10.まずは冒頭、先住民との戦いを見せるアクションシーンから圧倒されまくりの作品でした。 その後も熊の襲撃や、死んだ馬の内臓を取り出しその体内に入って暖をとる等のサバイバル描写は壮絶の一言。 撮影のルベツキは本作で実に3年連続のアカデミー賞受賞となりました。 自然光を巧みに利用し、過酷な大自然の中で苦闘する人間を執拗にとらえ続ける。まるで彼らの苦闘を間近で見ているような臨場感。 太古の昔から変わらぬ営みを続けてきた、厳しくも美しい大自然の偉大さと、憎みあい殺しあう人間。 そんな人間を壮絶に演じ、ディカプリオは欲しくてたまらなかったオスカーを遂に手にしました。 ストーリー性よりも、作品全体のスケールの大きさに圧倒される。映画館で見ておきたかったと思う作品です。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-10-07 23:13:30) |
9.人間同士の戦いもそれなりに見ごたえがありましたがとにかく自然における寒さが怖い。にもかかわらず登場人物が極寒の川に自ら入るシーンが結構あってどういう心境だ?って思いました。動物の皮でできた服をまとっているが川から出たらあの環境では凍死するのではないかと思いました。そのあたりのシーンが全く描かれていませんでしたね。 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-10-01 11:07:20) |
8.《ネタバレ》 最初から最後まで重厚感漂う映画。終始大自然を舞台にしている壮大さが印象的。プロット自体はシンプルなのだが、多くないセリフの中にも、細かな動作・心情の変化が丁寧に描かれている。仲間の死は冷静に受け入れるグラスであるが、息子に対する時は全くの別物で、深い愛・生への執念が感じられた。最後のシーン、元妻の描写は何を意味するのであろうか。疑問を投げかけたラストとなっている。 【カジノ愛】さん [インターネット(字幕)] 7点(2016-09-19 01:24:14) |
7.《ネタバレ》 クマが人間を襲うところを間近で、しっかり映像で見せられたのは始めてかもしれない。たとえCGだとしても。そして過酷、過酷、ずーっと過酷。雪山の映像美は素晴らしいし、迫力あるし。ただ映画体感時間がけっこう長く感じてしまった。実際長い映画やけど、なんか途中、疲れてきちゃって。息子を殺されたのも、ほんとうは悲しくてやりきれなくなっちゃって、それで映画を見る吸引力をめちゃくちゃ発生させてくれるとこだけど、なぜか、そこまでひっぱりきれずに、若干、後半、集中力がそがれる感じに。最初のインディアンの襲撃とか、生肉を食うとか、川に飲み込まれるとか、見所はいっぱいあって、圧倒的なリアリティーもあるんやけどね。復讐劇の方に、そんなにカタルシスとか怒りとか感じなかったのが原因かな。でもサバイバル感はすごかったので、楽しめたほうかな。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-09-02 19:32:02) |
6.《ネタバレ》 物語自体は我々日本人も大好物な、ザ・復讐。 話が単純なだけに、「これはサバイバルを疑似体験させるアトラクションムービーだ」と割り切っちゃえば、ストーリー内に散見されるご都合主義的な描写も、熊襲撃のシーンこそがこの映画のクライマックス!みたいな印象も、それはそれで問題ない。 ディカプリオ、オスカーおめ。 大熱演だったのは間違いないよ。 けど、「演技」で言ったらギルバートグレイプの方が衝撃的だったのに、って気持ちがない訳じゃないんだよなぁ…。 【チャップリ君】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-05-24 17:05:08) |
5.私が知ってる「グリズリー」って映画よりも、こっちの方がよほど「グリズリー」してる。 【タケノコ】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-05-04 23:10:27) |
《改行表示》4.《ネタバレ》 実話ということを知らずに鑑賞。 前情報では単なる復讐物だと思っていましたが、ちょっとテイストが違いました。 熊に襲われ重症を負うことでスタートするサバイバル。 ディカプリオの演技に圧倒されました。本当に死ぬんじゃないか?というドキドキ感が常にありました。 そして、実際に死ぬ人はかなりあっさり死んでしまう。仲間たちも息子も途中で出会ったインディアンも。 そのあっけなさがリアルに感じてよかったです。 そして何より自然の雄大なこと! 映像の魅せ方も素晴らしく、長回しのカットも緊張感を持続させるのに効果的だったと思います。 ただ、何より長い。 無駄なシーンはあったのか?と言われると難しいですが、それでもやはり長かったです。 そして、最後の最後、自分の落ち度でお金を盗まれたとはいえ、死にかけの人間と自分だけで山狩りにいった隊長はどうなんでしょう? 仮に一人で行ってたらあっさり逃げられてましたね。 最大の失敗はこの映画を最前列で見てしまったこと。 常に頭を上げた状態で見ていたので首に激痛が走りました。 後ろの席で映像全体を見れたほうが、もっと心に残ったのかな…。 【HIGE】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-05-02 19:40:28) |
3.これほどクオリティの高いサバイバル映画がかつてあっただろうか?さいとう・たかをの「サバイバル」を読んでいる時のような興奮がIMAXで味わえてとても幸せだった。物語自体はそれほど面白いとは思わないし、復讐劇もいまいち盛り上がらなかったけど、映像で十分に魅せられたので満足しています。タルコフスキーへのオマージュは、タルコフスキーがそれほど好きな映画作家ではないのでピンとこず。おそらくイニャリトゥは物語よりも映像で魅せるタイプの監督になるのだろうな。 【カニばさみ】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-04-30 03:09:17) |