6.《ネタバレ》 按摩を主人公にした当時としては珍しい映画。
取り敢えずクレジットの「曳かれる男」にワロタ。
ストーリーは清水宏らしく至極単純、温泉宿にマッサージを生業としてやって来る按摩、
そんな按摩と東京から来たワケ有り女性とのロマンス。
そこに絡む同じく東京からやって来た男とそれに付きそう子供。
謎めいた女性に“嗅覚”が反応し惹かれていく按摩。
同じく子供の世話を一人でするのは大変だと洩らす男。
「奥さんは?」満更でも無い表情を覗かせる女性。
根っからのお嬢様である高峰三枝子の気品と色気が良い。
「按摩が人にぶつかるなんてたりめえだろぅが!」スゲー自己中。
挙句にぶつかっといて叩きのめすって・・・按摩強えぇー。後の「座頭市」である。
ラストの馬車を見送るシーンは超名場面です。
眼の見える人間には見えず、眼の見えない男に見えるもの・・・徳大寺伸の繊細な演技が光る。
・・・で、結局宿屋ドロボーは誰だったんだよ・・・。