47.あの傑作の「激突!」とは関係ないお話。ぞろぞろ追いかけっこするのやゴールデン・ホーンは印象的だったけど、彼女の行動自体に共感できないので引きずりこまれた夫に同情してしまう。「俺達に明日はない」のような実話だそうだが、いずれも犯罪者であるにもかかわらず、行く先々でまるで英雄であるかのように歓迎されたり報道されるというアメリカは不可解な国だと思う。 【キリコ】さん 5点(2003-04-05 16:50:52) (良:2票) |
46.《ネタバレ》 スピルバーグの劇場デビュー作ということでお勉強のつもりで見てみたのですが、これがあまりに面白くて驚きました。スピルバーグのドラマ作りは、この時点ですでに完成されています。前半のコミカルな描写にはたっぷり笑わせてもらったし、シリアスな後半とのコントラストの役割もよく果たしています。子供と幸せに暮らす夢など叶うわけがない、この短い祭りが終われば自分たちも終わると知りながらゴールへと近づいて行くポプリン夫婦が切なくて仕方がありません。気弱に見えつつラストに向けて冷静な一面を見せる役得なクロヴィスはさておき、感情的なルー・ジーンを描くのはかなり難しかったと思います。わめいたり突飛な行動をとったりのトラブルメーカーなのですが、観客から嫌われるギリギリのところで踏みとどまっているサジ加減はお見事。そこいらのベテラン監督ですら難しいことをデビュー作でやってのけているのはさすがスピルバーグです。また、そんなポプリン夫婦と擬似的な親子関係を築くタナー警部も良かった。後にスピルバーグがひたすら描き続ける父親との関係性というテーマですが、デビュー作の時点で早くも作品の中心となっています。すでに親を失っているクロヴィスと、「お前みたいな娘は俺が殺してやる」と言い放つ父親を持ったルー・ジーンにとっては、自分たちを大事に扱ってくれるのはタナー警部がはじめてだったのかもしれません。無知ゆえに人生を踏み外したポプリン夫婦を温かい目で見守り、厳しい対応をできるだけ後に回そうとするのですが、警察として最後の最後には事件を終わらせねばならないというタナー警部の苦しい心境がよく描かれています。20年後、クリント・イーストウッドが「パーフェクト・ワールド」でこれとまったく同じ疑似親子の物語をやりましたが、本作の方がよく出来ていると思います。そんなわけで期待以上に素晴らしい作品だったのですが、惜しむべきはやはりこの邦題。勢いのあるサスペンスだった「激突」と、ゆったりとした人間ドラマである本作は正反対の作品はず。なのに続編としてしまっているのは、舞台が宇宙なのは同じだからという理由で「2001年宇宙の旅」と「スターウォーズ」をシリーズとするぐらいに強引です。こういう適当な邦題は作品の価値を殺してしまうので(実際、「激突」のパチモンだと思って本作をスルーしてる人は多いはず)、もうちょいよく考えてもらいたいものです。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 8点(2008-06-30 02:36:31) (良:1票) |
45.《ネタバレ》 なんでなん?前半、あんなに楽しかったやん。パトカーいっぱいで。ガソリンスタンドのくだりなんて、あんなにおもろかったやん。なんでなん?あんなにはしゃいでたのに。なんでこんなに暗くなってもーてんの?それが人生なんかなー。楽しい時間はやがて終わる。馬鹿騒ぎの後の寂しさみたいなものがこの映画から感じられた。それにしても、この映画は、コミカルだけじゃなく、ガンアクションもあるし、人間ドラマもあるし、また犯人を英雄みたいに扱う野次馬なんかの社会現象までも取り入れて、うまくまとまってるわ。エンターテイナー性も高い。今観てもそこそこ楽しめました。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-09-15 02:47:46) (良:1票) |
《改行表示》44.《ネタバレ》 下手したらスピルバーグの最高傑作かもしれない。養育権が無いと見なされたゴールディ・ホーン演ずる主人公。里親に出された息子を取り返すため、刑期を勤めていた夫を脱走させ夫婦で息子を追う。人質の警官と心を通わせて行くはこの映画の見所のひとつで、過去のスピルバーグ演出で一番と言っても良いだろう。前編を通しての退廃的な雰囲気、そして悲運の結末、まさにアメリカンニューシネマ。世界最強(狂)のフィルムメーカーの芸域の幅を見せ付けるには十分な映画と言える。 【カイル・枕クラン】さん [DVD(吹替)] 8点(2006-02-05 23:43:19) (良:1票) |
43.スピルバーグの描く「身近な恐怖」の原点が『激突!』ならば、スピルバーグの描く「ヒューマニズム」の原点は劇場用デビュー作となる今作だろう。裁判所の決定により奪われた子供を取り返すべく法を破り奔走する男と女。子を想うがゆえの実際にあった事件にスピルバーグが心を動かされたことは、その後の彼の作品を見れば理解できる。主人公二人が法を犯す行為はもちろん誉められた行為ではないが、子供が待っているという残酷な嘘をつき、さらには二人を射殺しようとする法の番人と、どちらが人道上の罪にあたるかは一目瞭然。そうやって人間らしい主人公二人に感情移入させ、人間を見ずに罪だけを見る法の矛盾を露呈させてゆく。アメリカン・ニューシネマをなぞっただけのありきたりな作品とも言えるが、大量のパトライトの行列やラストのキラキラなど、印象的な画が映画を見たという満足感を与えてくれる。私が一番印象に残った画は、二人組のよその管轄の警官が出動するシーン。あんな美しい空の画はそうそう見れるもんじゃない。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-08-08 17:58:02) (良:1票) |
42.のろい運転のジジイに冷や冷やで。ちゃんと前向いて運転しないジジイに冷や冷やで。対向車に追突しやせんか とこっちまでもがヒヤヒヤで。かっくらしたくなるよね。あのジジイ!低速スピード違反で切符切られそうになるひと初めて見た! そんなわけで・・・ 最後の川辺に映った夕日のシーン。あれってとても綺麗だね。なんて優雅な終わり方なのでしょう。けども、あれで一年半後に息子が取り戻せたっていうのは信じ難いんだけど、まぁさ、実話って事なので、よかった良かったとしておきましょうかな。逆に里親夫婦の気持ち考えたら可哀想なんだけど。。 【3737】さん 8点(2004-01-25 11:50:43) (良:1票) |
41.実は私、スピルバーグの作品の中ではこれが一番好きです。脱獄犯とその妻が繰り広げる明るい泥沼騒ぎ。大した話ではないと思うのですが、独特のスピード感で最後まで突っ走っちゃうところは上手いです。ゴールディ・ホーンのひたむきな目が最後まで印象的な映画でした。続編でも何でもないのに「続・激突!」にされてしまったところがこの作品の最大の不幸だったと思います。単品で余計な先入観ナシに見ればちゃんとそれなりに完成度の高い作品だと思うのですが、「激突!」の意外性と「ジョーズ」の衝撃性に挟まれた感じで観てしまうと、なんかフツーの他愛もない作品、というイメージに落ち着いてしまっても仕方がないかなあ、と。でもどう考えても絶望的な二人の逃避行に、ストーリー運びのスピード感だけで引っ張られてしまう演出の手腕はやっぱり凄かったと思います。個人的には非常に好きな作品です。 【anemone】さん 9点(2003-12-20 15:18:04) (良:1票) |
40.おっと、これぞ名作『激突!』の正統なる続編だぜ!って、どこがやねん。そういや確か、『新・激突』とかいうフザけたTV映画もあったナ。油断も隙も無い世知辛い世の中だ。悪徳商法だよこりゃ。でも、本作の場合、題名に騙されたお陰で観ることが出来たわけで・・・。実話にどこまで忠実なのか知りませんが、ちょっと夢のあるロードムービーになってます。ラストシーンは切なく、本当に美しい。 【鱗歌】さん 8点(2003-08-12 13:20:49) (笑:1票) |
39.《ネタバレ》 吹替の影響もあるのかもしれないが、ホンキで作っているのかフザケテ作っているのかなんだかよくわからない作品。という意味ではちょっと中途半端な印象も受けるが、実話ということでで興味深く最後まで見られる。どこまでホントなのかがわからないが、あの状況なら狙撃しなくとも群衆の中に警官が紛れ込んで犯人を取り押さえることができたのではないかという疑問も残ったが。多少「ボニー&クライド」的ではあるが、誰も殺すどころか傷つけてもいない点は大きく違うのかと。尚、邦題の付け方が「詐欺的」であるのは作品の価値を下げているし、大きなマイナスとなっているように思える。 |
38.劇場版1作目でありながら早くもスピルバーグの天才ぶりが発揮されている良作。 【ガブ:ポッシブル】さん [DVD(吹替)] 7点(2017-11-09 09:51:25) |
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37.《ネタバレ》 人質を乗せた車の後からトロトロついていくパトカーの行列、しかもだんだんと着実に数が増えてくる(最後には一般車の集団まで)。この作品はそれだけでOKです、というか、むしろそのシーンが頭にあって、そこから逆算して作ったような感じ。まさかスピルバーグがコメディを撮っているとは思いませんでした。もっとも、時代背景か実話ベースだからか、最後は暗い方向に着地してしまって、それはそれで上手くまとまってはいるんだけど、やはり前半との違和感は禁じ得ないような。何かあると思わせて何もなかった登場人物も結構いるし、この辺の未整理ぶりは、まだ若く荒削りだったということですね。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-06 23:40:58) |
《改行表示》36.《ネタバレ》 何だかB級のコメディ映画かと最初はそんな雰囲気。 終盤で様相が変わってくる。最後のテロップまで実話だとは思わなかった。ちょっと哀しいが、自業自得でもあり。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-03 17:54:16) |
《改行表示》35.《ネタバレ》 他の方も書かれているとおり「激突!」とは何の関係もありません。 前科者のヒロインが囚人の夫を脱獄させてパトカーを盗んで、養育権のない我が子の元へと向かうロード・ムーヴィーです。 因みに、これから民放でご覧になられる方へ解説しますが、主人公のヒロインは事件後、15ヶ月で仮出所し、現在は子供と一緒に暮らしているとのこと。 数十年ぶりに鑑賞したのですが、最後のテロップは私自身忘れていました。 本編はダルいところがありますが、90分に編集されれば面白いと思います。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-05-31 21:12:21) |
34.虐待や育児放棄の事実があるわけではない以上、無理やり取り上げてはいけないでしょうね。 【マー君】さん [DVD(吹替)] 5点(2015-06-13 12:54:49) |
33.《ネタバレ》 本作は、有名なボニーとクライドの物語を本歌取りして、またはそのアンチとして作られたものではなかったか。だから、蛮勇ふるってワタシが邦題つけるとすると、「俺たちにも明日はない」。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-07-15 16:41:53) |
32.《ネタバレ》 ベストオブ酷い邦題。ゴールディ・ホーンがかわいい!!! メキシコに入ってもアメリカの警察が追ってくるのは何故?と最後思った。アメリカは元気がいい。 【reitengo】さん [DVD(吹替)] 6点(2012-06-30 07:18:11) |
31.「シュガーランド・エクスプレス」がこの邦題なのは、スピルバーグ絡みとはいえお気の毒。 「俺たちに明日はない」「地獄の逃避行」「テルマ&ルイーズ」「人生に乾杯!」とNCタイプの映画は多くても、好きなのはドイツの「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」ぐらい、この手の題材には興味薄なのだろうと思います。 ゴールディ・ホーンはポワンとした妻がピッタリはまっていて、彼らを追うパトカーの行列など映像はよい。 夫は「ダイ・ハード」のウィリアム・アザートンですが、実話とはいえ後味はよくなくてそれほど好きではない。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-02-06 07:00:03) |
30.《ネタバレ》 爺さん、前見て運転しなさい。高速道路でゆっくり走るなんてのは他の車に迷惑なのでやめなさい。何の為の高速道路なんだと言いたい。たった二人の逃走犯相手に(警官一人を人質)あんなにも大勢のパトカーで出動するって、しかも、あれだけ大勢で追っていながらちっとも捕まえられないというのはやはりアメリカって国、アメリカ人は変わってるなあ!数が多ければ良いってもんじゃないでしょ?逃走犯と警官が仲良くまでなって、日本じゃ考えられない。この映画はアメリカという国とそこに住む人達の変な人間性というものを描き出した映画として観れば文句なしだろうけど、サスペンス映画なのに妙にまったりしている。1対1で逃げる。追う前作の「激突」のような緊張感の持続に欠ける。近年の説教臭くて、賞狙い見栄見えのスピルバーグよりはずっとずっとましだけど、それでも私としてはそんなに手放しで絶賛することなど出来ない。まあ、普通に楽しめた程度の評価です。 【青観】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-01-14 18:23:34) |
《改行表示》29.確かに「激突!」と同じく、テレビ映画に近い演出、 車が出てきて監督も同じだけど、何の関連性もないし、内容も全然違う。 どちらかと言えば、ドラマに重きを置いた作りで、お話も割としっかりしているほう。 地味な映画だが、まあそこそこ楽しめるのではないかと思う。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 4点(2011-08-16 11:06:17) |
28.《ネタバレ》 実話を基にしているせいもあり、早い段階から崖っぷちな二人。アメリカで警官を人質にして、逃走してればどうなるか? そりゃあ嫌でも最悪のケースを思い浮かべるもの。実際、射殺するチャンスがありながら、タナー警部が止めている状態であり、とてもじゃないが逃げ切れるとも思えない。そして目的である息子奪還は大きく遠のいてしまったと考えていい。このあたりが明るい作風でありながら心の底から笑えなかった理由なんだろう、しかし最悪を想定していたからこそ、息子を取り戻したという結果にはサプライズプレゼントのような嬉しさがあった、また観たくなる映画だ。あ、そういえばあの老夫婦はどうなったんだろう? 災難なこった。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-05-24 21:00:18) |