《改行表示》103.《ネタバレ》 韓国の映画やドラマは表現が直接的でややもすればどぎつくオーバーな印象を持っていたが、この映画は抑制が効いていてどこか日本的。 主人公も感情の起伏の激しい韓国人っぽくはなく、柔和で優しくにこやかなタイプ。 なので、ストーリーは淡々として盛り上がりには欠けるが、後からじんわりとくる感じ。 死を迎える男を説明言葉を極力省いて静かに映像で描き、うっかりすると見逃してしまいそうなさりげないきめ細かなシーンを積み重ねている。 なんだか小津監督にテイストが似ているなと思ったら、ホ・ジノ監督は小津監督を崇拝し影響を受けたとかで、妙に納得。 ただ、本作は何の事件が起きるわけでもなく終始淡々としすぎて、特に前半は眠気を誘う。 昭和のノスタルジーを感じるような日本的要素があるからだろうか、日本でもリメイクされている作品。 【飛鳥】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2014-07-15 00:04:01) (良:1票) |
《改行表示》102.《ネタバレ》 この映画は韓国映画の中でもトップクラスの名作だと思う。名作は大きく振りかぶらなくても、淡々と映像を見せるだけで思いがひしひしと伝わってくる。 ジョンウォンが死を覚悟し、ビデオデッキや現像機の捜査方法を書き残すシーン、入院したのを知らず、タリムが写真館に石を投げてガラスを割るシーン、退院したジョンウォンがタリムの移転先を調べ、車からずっと見守るシーン、そして自分で自分の葬式用の写真を撮るシーン、すべて言葉はなくても見ているだけでジーンと胸が熱くなる。 最後の「愛を胸に秘めたまま旅立たせてくれた君に、ありがとう」というナレーションがとても印象的だった。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-09-12 09:46:24) (良:1票) |
101.いわゆる難病ものではなく、病状でドラマを動かしてはいない。そもそも病名すら与えられてなく、特殊な悲しみにならなくしてある。焦点は死の準備のほうだ。主人公は去る者として社会を眺めてるんだけど、それが無責任になるわけでもなく、写真師として記憶の記録係を粛々とこなしながら、去った後の準備を進めている。その人生との距離感がいつも主人公をニコニコさせているのだろうか。老父にビデオの要領を教えるところが泣かせた(リメイクした日本版ではDVDになってた)。あとは野となれ山となれ、でなく、たつ鳥あとを濁さず、のほう。娘の、年上の“おじさん”に対する興味・からかいが恋に移ろっていく感じがなかなかよく、主人公も、禁じられた恋なんだ、と歯を食いしばるのではなく、人生への感謝になっていく。そう、これは人生への感謝を描いた映画。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-11-23 12:41:59) (良:1票) |
100.《ネタバレ》 これは良い。初めて韓国映画で良いと思った。今まで韓国映画を観て良いと思ったことは一度もない。韓国映画ではあるけど、これはどこから見ても韓国映画というよりは昔の日本映画、日本映画全盛期の頃の映画、例えるなら小津監督の映画のような雰囲気、恋愛映画だけど、キスシーンすらない。それでも下手な恋愛ものよりもずっとずっと伝わってくるものがある。この映画が素晴らしいのは何よりも余計な台詞がないこと。全てを語らない。映像に余韻があること。例えば一つだけ例を挙げると自分の人生の終り、死が近づいている主人公が愛する女性が働いている所を喫茶店の窓越しに見て、窓ガラスに手を置いているあの場面、見られている女性の方は相手の青年に見られていることに気づいていない。気づかずに青年の前から去っていく彼女、このシーンには台詞で語らずに映像で語ることの素晴らしさ、映画ならではの映画が持つべき本来の形が見える素晴らしいシーンです。そんな素晴らしい余韻の残し方にこれはどこから見ても正しく映画!ラスト、死んでいった青年の写真館の前で青年に撮ってもらった自分の写真を見ている彼女、何と切なく悲しい映画だ!二人の言葉には出させなくても二人がお互い惹かれあっている様子が全て台詞ではなく、説明も省き、映像だけで見せる。素晴らしい恋愛映画だ! 【青観】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-16 11:22:58) (良:1票) |
99.《ネタバレ》 主人公は、若くして病死した。 彼はもっと生きたかったが、自分が死に行く病に侵されていることを知ってもいた。 だから、「美しい君」に、積極的に介入しようとしなかった。 そこが誠実で切ない。 【ロウル】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2006-10-27 10:32:11) (良:1票) |
98.《ネタバレ》 必要以上の説明が無い演出、感情を押し付けず淡々と進む恋愛模様が実にリアルだった。男は死期が近づいているのであまり自分の感情を出さず、女は婦人警官という職も関係してか、自分の好意を積極的に伝える。でも2人は互いに惹かれ合いながらも恋人の関係にはならない。そこら辺の、特に男側側の心理描写が絶妙だったと思う。シム・ウナ演じる勝気な性格の女性、ハン・ソッキュ演じるいつも笑顔の爽やかな男性。ベストカップルである事は間違いないのに、男が迷惑をかけまいと死期が近いことすら伝えずに自然と離れる。手紙の返事も出さないままであるのが見ていて切なくなる。異動になった彼女の働きぶりを、喫茶店の窓ごしに見つめるシーンは本当に切なく美しい。夏に出会い、秋に突然音信不通になったかと思えば、雪の降り積もる冬のある日、久しぶりに女が写真館前に訪れると、彼が撮影した女の写真が飾られていて、それを見て笑顔になり立ち去るラスト。説明が少なく物足りなく感じそうな部分を、観ている側がその後を想像して楽しめる作品なんてそう無いと思う。そこも含めシナリオを凝りがちな昨今のラブストーリーの中でも格段にリアルで素晴らしいと思った。 【まさかずきゅーぶりっく】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-01-09 13:51:43) (良:1票) |
97.「酒飲んで死のう」の気持ちはよく分かる。全体の色調やガラスに映す技法等の凝った演出、また無理やり泣かせようとしていない点は好感を持つが、主人公と彼女の本気度が不透明であまりにも淡々としすぎた進め方がドラマとしてやや物足りなさを感じる。 【WEB職人】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-06-11 21:11:57) (良:1票) |
《改行表示》96.評判がよかったので期待しすぎました。最近の韓国映画の派手さに比べるとホント普通な映画。死別をどこぞの映画みたいに涙・涙・絶叫・絶叫ばかりで描いていない点は逆に新鮮でよかった。しかし、体を悪くしてから会わなくなるなんて心情的にも筋運びとしても不自然でした。もう少し男女のやり取りに面白みがあれば離れてしまったとき悲しさが増したと思います。 【チューン】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-05-03 22:33:58) (良:1票) |
95.僕にはツボがつかめませんでした、ごめんなさい。 【ノス】さん 4点(2005-03-17 00:53:25) (笑:1票) |
《改行表示》94.僕の中では、難解さNo.1作品。 何度見てもなんで八月のクリスマスなのかわからない。 永遠の謎のまま僕も写真を用意しなくちゃいけないのだろうか・・・。 物語は恋愛映画の王道を行くかと思わせておいて、中盤からはやや嫌な予感が漂い始める。 あまりにも切ない。 こういった恋愛の形もあるんだなと自分を納得させるのに苦労した。 嫌な予感がほぼ確定してからは、些細なことがすべて悲しく思えて、 涙を堪えるのに必死だった。 でも、最後には悲しいだけじゃないような気もした。名作である。 【もとや】さん 9点(2004-03-09 17:49:48) (良:1票) |
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《改行表示》93.《ネタバレ》 この作品を見終わった後、何ともいえない心地よい余韻が、いつまでも残っていました。そして、「なんて素晴らしい作品なのだろう」と、確信を持って思いました。余命が少ない事を宣告された青年・ジョンウォンが、静かに淡々と、穏やかに時を過ごす。そして温かく・優しい笑顔。 死を目前なことが、本当に信じられない程、その笑顔に曇りはなかった。そしてそんな中で出会った一人の女性・タリム。知り合う度に二人は惹かれあい、想いを募らせていくのに、自分の余命が少ない事で、初めてのデートの後何も言わずタリムの前から姿を消すジョンウォンが、とても切なく・そして何で「死」という運命を、こんなにも早く神様はジョンウォンに与えたのだろう、と思った。そして、自分の遺影を自らで撮影するジョンウォンの姿は、本当に感動してしまいました。韓国映画の中で、一番大好きな作品です。 【まるこ】さん 10点(2004-02-18 14:11:42) (良:1票) |
92.《ネタバレ》 この映画、アタシのハートにストライクよー。 ひたすら切ないわ。 映画の最中は大丈夫だったんだけど、エンドロールになって涙がとめどなく流れて…どうかしちゃったのかしらアタシ?って思ったぐらい。 話の筋は確かにベタだと思うのよ。 主人公が不治の病であと数ヶ月の命…なんて今時少女漫画でもありえない設定だわ。 でも…なんていうのかしら、あの控えめな感じの抑えた展開にやられるのよ。 ドアから差し込まれたタリムの手紙になにが書いてあったかも、彼女がジョンウォンの死を最後に知ったのかどうかも、そんなことどうだっていいの。 ハッピーエンドでもなく、だからといって号泣な感じでもなく、曖昧なまま終わる…ちょっと物足りない感じもするかもしれないけど、人生ってそんなもんじゃない? すべてに答えがあるわけじゃないし、見つける必要もないと思うわ。 ってことで、きっとなんでも白黒つけたがる欧米人にはこういうのって理解しにくいんでしょうね。 もちろんどっちがいいってわけではないんだけど。 あと誰かも同じようなこと言ってたけど、この映画はいわゆるラブストーリーではないと思うわ、アタシ。 もちろん彼らは惹かれあってたとは思うけど、それはまだ好意って程度のもので愛ではないと思うの。 その好意が今後どう発展するのか、彼らの関係はまさにこれからってところで彼が死ぬから余計に切ないのよ。 愛してたんなら家族に連絡でもして、なにがなんでも居所をつきとめてるわよ、きっと。 ところで、アタシもこの作品が初の韓国映画なんだけど、韓国って日本とホントよく似てるのね。 縁側でスイカ食べたり、居酒屋で刺身つついたり、スルメを肴に缶ビール飲んだり…この映画のおかげで韓国っていう国が非常に近く感じられるようになったわ。 アジア人特有の心の機微みたいなものも感じられたし。 …長くなっちゃったわ。 興奮すると話が長くなるって、オバチャンみたいでイヤね。 ホホ。 【梅桃】さん [映画館(字幕)] 9点(2004-01-09 21:59:46) (良:1票) |
91.《ネタバレ》 ストーリーそのものは古典的で、何も目新しいところはないが、静かで上質な作品。セリフも最低限まで少なくしているし、説明もほとんどない。それでいて主人公の苦しみが伝わってくるので胸が痛い。ハン・ソッキュの演技がただただ素晴らしい。最後のセルフポートレートのシーンでの表情が、実に強烈に印象に残る。遺影写真を撮るために化粧をして華やかなチョゴリを着てやって来る老婆のエピソードも良かった。ヒロインの状況説明がほとんど無いので、ヒロインが果たして主人公のことをどのくらい想っているのかもわからないし、彼の死を知ることができるのかも分からない。寂しいくらいのラブストーリーではあるが、今の日本映画では、このようにシンプルで上品なラブストーリーは作らないだろうなぁ、と思う。 【ルクレツィアの娘】さん 7点(2004-01-04 20:59:36) (良:1票) |
90.韓国映画であるということと、前評判がすごくいいから期待したけど、あれれれ・・・・・・期待しすぎたのかな?そんなに面白くなかったし、感動できなかった。それになんか観たことがある感じのシーンが多かったし新鮮さをあまり感じませんでした(汗)。でもまあ練られたストーリー展開&洒落たタイトルを評価して3点献上します。 【ピルグリム】さん 3点(2004-01-04 13:24:54) (笑:1票) |
89.《ネタバレ》 う~ん 良かったです~ とても切なくなる映画です..日本では忘れ去られたようなラブストーリー..そこがイイんですよね~ 窓越しに手を伸ばし彼女に触れるシーン..切なさがにじみ出ていてたまらなかった.. ところどころで見せるセンスの良い演出..監督の才能を感じます... 【コナンが一番】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2003-12-25 19:54:00) (良:1票) |
88.《ネタバレ》 雰囲気は嫌いじゃないのですが、なんか今一入り込めず。タイマーで自らの葬式写真をとり、それが遺影にオーバーラップされる編集の仕方は好きでしたが、二人の心情が響いてこなかったです。 【もちもちば】さん 5点(2003-12-23 23:30:48) (良:1票) |
【SUM】さん 10点(2003-12-22 16:59:59) (良:1票) |
86.もう作品より何より、、、肩凝っただけーの自分が冷酷人間なのか?と、ただただショック受けました。「これは12月に間に合わないので、夏に二人で思い出を・・うるる」モノ・・だと勝手に想像した私が悪いのか、もっと若い時なら感動したのか…。確かに彼の態度を、スウィートノベンバーの彼女は見習いよ、とは思いましたが。 ビデオリモコンや老婆や我の写真やら、、それぞれシーンの最初に予想できてクサクない? 石でもヤジでも飛ばして下さっていいですけど、、でも同じ監督さんなら「春の日は過ぎゆく」の方が数倍良いかと、しつこく…。 【かーすけ】さん 3点(2003-12-14 00:39:08) (笑:1票) |
85.一番好きな映画は?と聞かれたら、この映画だと答えます。 【こもえすた】さん 10点(2003-06-04 18:29:56) (良:1票) |
84.見たときはこれが究極の愛だってずっと思ってました。こんな風に相手のことを想ってみたい。でもやっぱり無理だろうな・・・ 【ましゃ】さん 10点(2003-06-01 18:33:40) (良:1票) |