《改行表示》87.《ネタバレ》 これは絶対名作!他の戦争映画とは常軌を逸した映画だね。最初の実写フィルムからスクリーンに引き込まれた。それからのシュタイナー伍長(すぐ軍曹になる)率いる小隊とのオーバーラップも見事!戦闘シーンの迫力も最高ですね!特に退却するロ○ケ(おっと失礼)レッド・アーミーをMG-42で撃ちまくるシーンでは思わず俺も「ウォーーーー!」って叫んでしまった(部屋で一人・・・)。アドレナリン出まくるね。無数のT34-85相手の対戦車戦の迫力も凄いし。 キャラ的にはシュタイナー軍曹ももちろんいいけどマイヤー中尉はもっといいねぇ! 最前線で指揮をとり戦死した彼こそ英雄である。それなのにくそシュトランスキーの野郎!本当にクソだね。でもいるんだよねあ~ゆ~奴!漁夫の利を得ようとする奴がどこにでも!え?リロードの仕方?はぁ?そんなことも知らんの?それでよく大尉が務まるね。え?なに?鉄十字勲章が欲しいだ? 何が「負傷しました!」だよ! ってな感じでラストは「漢」シュタイナー軍曹と一緒に大笑いしましょう。 さて、ペキンパーは本当はヴェトナム戦争を舞台に撮りたかったらしいけど、東部クリミア戦線でよかったのかもね。ヴェトナム戦争版ももちろん見てみたいけど。 P.S.冒頭の「Hanschen」をドイツ人の前でちょこっと歌ったら爆笑された。なんでもこれは「馬鹿な子供(ハンス坊や)」の歌なんだそうで・・・。 【和魂洋才】さん 10点(2004-07-13 21:37:28) (良:1票)(笑:2票) |
《改行表示》86.これは反戦映画ではない。むしろ、その対極を指向するバイオレンス映画だ。 どのように否定してみたところで、暴力は、人間の関係性の中に、確実に、恒常的に存在する。ペキンパーはそのことを認識しているから、虚飾的な戦闘場面は撮らない。戦場本来の、ありのままの凄惨、ありのままのグロテスク、ありのままの滑稽、そしてありのままの美を描く。 それにしても、ジェームズ・コバーンはカッコ良すぎる。ラストシーンのあの哄笑を覚えているかい? ―― 男として生まれた以上、一度はああいうふうに笑ってみたいものだ。でも、たぶん、それは無理。 追記1 化石時代の話であるが。。。。。 何という映画雑誌だったか忘れたが、サム・ペキンパーが前代未聞の戦争映画を撮っているという記事が特集された。『ワイルドバンチ』以来の Bloody Sam 崇拝者である私は、心が震えた。 この特集には監督自身のインタビュー記事が掲載されていて、その中で、劇作家であり、人類学者でもあるロバート・アードレイの著作に、最近の自分は影響を受けていると語っていた。そこで私も、この映画の封切を待つあいだ、アードレイを一冊読んでみた。おもしろかった。本の題名は、『アフリカ創世記 ― 殺戮と闘争の人類史』。 追記2 『戦争のはらわた』という邦題は、実に「言い得て妙」である。皆さま方には評判が悪いようだが、私は好きだ。 【火蛾】さん [映画館(字幕)] 10点(2015-12-06 11:11:21) (良:1票) |
《改行表示》85.鉄十字勲章がどれほどありがたいのか、プロイセンのお貴族さまがどれほど偉いのかよくわからないためか、この人たちが何をやりたいのかよくわかりません。ドイツ軍同士で対立するという不毛さ。そのせいかどうか、大半が退屈で眠くなる。一部「おっ!」と思うところもありますが、かなり例外的。全体としてはどうでもいいようなことを延々続けているという感じ。 アクションはスローモーションを多用していますが、以前どこかで書いたように、こういうものはポイントで使うから効果的なのであって、そればかりだとワンパターンで飽きてきます。それ以外は悪くはないですが。 ということで、ほめるところを探すのに苦労する……おっと、ほめられるところもありました。出演者はいいですね。しかしそれ以外は、どうもいけません。おそらく公開当時の配給会社の人も頭を抱えて、それでこんな邦題になったんじゃないでしょうか。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-10-19 20:08:16) (良:1票) |
84.バイオレンスの巨匠がバイオレンスの宝庫である戦争を舞台にした映画を作るのは必然だったと言える。暴力そのものをスローモーションと細かいカット割で美化して見せ、その反面、暴力の持つ無情感を後に残すというペキンパーの作風はこの作品でも健在で、その無情感はソ連の少年兵や婦人兵の描写に顕著に表われる。暴力の世界でしか生きる場を見出せなくなったシュタイナーが、人間の様々なエゴが渦巻く戦場において「男の誇り」を模索する。シュタイナーもまた、終始誇り高く生きているように見えて本物の誇りを手に入れるのはラストシーンなのだ。そのラストで、名誉欲(鉄十字勲章)に固執してきたストランスキーは(シュタイナーを殺して逃げることもできたが、そうせず)共に敗戦濃厚な戦場へ向かう。名ばかりの誇りの象徴である鉄十字勲章ではなく、本物の誇りを持って。最後の「大笑い」はこの後に及んで「誇り」を手にした爽快感と、その「誇り」とやらがいったいなんになるんだ、という無情感を含んでいるのではなかろうか。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-05-27 14:57:15) (良:1票) |
《改行表示》83.ここのレビューを見て、レンタルビデオで初めて観ました。すんごい 作品です。コバーンが軍曹という設定がいい。リー・マービンと双璧。 それと小隊のメンバーがいい。体臭と硝煙の匂いがしてきそうな連中 達。なにしろ垢が溜まりすぎて防水仕様になっているという歴戦の つわものです。また捕虜のロシア少年兵が可愛い。未だ声変わりも してない子供。小道具のハーモニカ。やはり戦場にはハーモニカでしょ 。こういう現場の丁寧な描写があとで効いてきます。 捕虜という選択さえ存在しない地獄の東部戦線で、苦難の末敵中 突破し帰還した末に待っていたものは・・あのホモの将校に短機関銃 を腰だめでぶち込むのに、一瞬間を置いたところが、カタルシスを 高めました。でもなぜマイヤー中尉をぶち殺さない?!あのフランスで 楽をこいてアビニョンの橋でなんて歌っている俗物になぜ怒りの銃弾を ぶち込まないんだ!と思ったらラストシーンでもっと酷薄な状況が 用意されていました。リロードはどうするんだ?リロード?ハハハ みたいな。この映画を観たら敵味方みたいな二元的な捕らえ方の 他の戦争映画が薄っぺらく感じてしまいます。 【iris】さん 10点(2003-11-07 11:37:08) (良:1票) |
82.やる気なさげなデビッド・ワーナーが良いです。 【ナルコ】さん 7点(2003-10-27 03:32:12) (笑:1票) |
81.男の生き様死に様を描かせたら比類なき映画作家であるペキンパーの第2次世界大戦を舞台とした戦場映画。「プラトーン」のレビューでも書いたが、実際のところ「プラトーン」も戦場映画なら、「ワイルドバンチ」も戦場映画なのだ。戦場映画とは、戦場という状況そのものを描くものではなく、戦場という<不条理な>状況の中で人がどう生き死んでいったかを描くべきものであり、そこに描かれるリアリティとは、狂気のリアリティとでもいうべきものである。そういう意味において、「戦争のはらわた」は、凡百の大戦映画とは一線を画す、まさにペキンパー色に染められた大戦時のワイルドバンチなのである。戦闘の達人たるコバーンに影を落とす自らの生き様への冷徹な透視。そして彼は静かに狂気と正気の狭間へ足を踏み入れる。凡そ近代戦の似合わぬ個性を持ちながら、自ら狂わんばかりに進まざるをえないのは、己の性(さが)なんだと。戦場に真実などありはしない。ただ己の生き様への信があるのみ。頑強たる男を描きながらも、つねに時代遅れの哀しさを漂わせるその節回しにはいつもながら胸を打たれる。 【onomichi】さん 10点(2003-10-17 00:32:19) (良:1票) |
80.独ソ戦というのが泣ける。戦車とか銃、小道具もおろそかにせず、悲惨、不条理、醜さ、それと対比される男の美学。そして最後の暗示。戦争モノではベストでしょう。コレに比べればプラトーンは、まだ感傷的過ぎます。 【三十郎】さん 10点(2002-06-25 19:22:00) (良:1票) |
79.オープニングのフィルム映像と音楽が良い、マイヤー中尉が良い、ドイツ軍が敵をバタバタ倒す映画は珍しいので良い、(ロシアじゃなくてアメリカならもっと良かった)。あと、チ〇ポ噛みつかれたヤツは弾に当たるより痛そうで気の毒だった。 【便溢れっ来っ】さん 9点(2002-05-03 18:02:54) (笑:1票) |
78.《ネタバレ》 これは疲れる。ゴールが見えない作品は起承転結が乏しいので個人的には退屈するんです。頑張って最後まで観ましたが、映像だけでは近年の作品にはやはり劣るといったところが正直な感想です。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2020-10-04 05:09:33) |
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《改行表示》77.《ネタバレ》 ペキンパー監督って真理を突いてくるんだけど毎度毎度えげつない人だ。本作は”たまたま”敗色濃厚のナチスドイツ軍が舞台だけれども、描かれていることは組織にはクソ上司がいて、その取り巻きがいて、上司にも仕事にもうんざりしている中間管理職のおじさんがキレる、という社会組織に普遍な図式なのだった。総統にも第三帝国にも心酔なんかちっともしていない負け戦の現場では、一平卒は犬死したくない一心で機銃を掃射するし、プロイセン貴族とやらの俗物上官は勲章欲しさに、部下の一個部隊を見殺しにするのだった。 あまりにリアルな人間臭さ。銃弾飛び交う前線のカメラアングルは土埃がかかってきそうな臨場感。えげつなさがさらにヒートアップするのが、戦場に女を投入する場面。しかも一人なんて風呂まで入ってる・・。当然ながら続く阿鼻叫喚な展開はまさにザ・サム・ペキンパーなのだった。 並みの監督ならば、上官が撃たれるラストを用意するだろう。しかしペキンパーはそんなことでは飽き足らず、上官の現場での無能ぶりをさらけ出させたうえに、嘲笑を浴びせるのだった。いやー、ほんとペキンパー半端ない。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-24 18:12:01) |
76.《ネタバレ》 戦争を描いた作品で一番良い。ラストの嫌みたっぷりの上官を、戦場をつれ回すシーンにつきる。戦争の不条理、非道面、そして離れられないところを活写。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 9点(2019-01-01 13:52:36) |
《改行表示》75.《ネタバレ》 中学時代に初めて観ていたく感動した映画。アクションや小物他、戦争映画としての出来が良いため、傑作戦争映画で片付けられてしまいがちだが、本作は個人と組織・共同体の相克というテーマを描いた秀作だと思う。 映画制作の現場で様々な辛酸を嘗めさせられてきたペキンパー自身の感情が込められていて、自らと敵対しても自分の考えを持つストランスキーへの態度と、彼に盲従するトリービッヒへの態度の違い、自らに同情的であっても「管理しようとするもの」ブラント大佐への嫌悪感等に出ていると思う。 女性の描き方が軽く、刺身のツマのようなセンタバーガーの扱い、それをあっさりほっぽり出して戦場へ戻るスタイナー等、昨今の「愛と感動の戦争映画」とは対局的。 【クリプトポネ】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2018-08-04 10:05:41) |
74.血まみれサムの異名通りの戦闘描写を観ているうちにどうした訳か眠くなってしまいそのままリタイアする事4回。ジェームズ・メイソン出演作なのでこのままじゃアカンという事で私的禁じ手のネタバレ起承転結を読んでから鑑賞し5日目にしてようやく完走できました。あ~、しんどい。シュトランスキー大尉のキャラやシュタイナーが「全ての将校が嫌いだ」と大佐に言い放つのに監督の私怨が重なって見えました。ストーリーは戦況も作戦も戦術もなく「攻めてきたぞ~」「迎え撃て~」(インディアンの襲撃のよう)の繰り返しであり、これでもかのスローモーション映像が退屈。ジェームズ・メイソン演ずるブラント大佐の人物像も何の魅力も感じず。かなり面白くない作品でした。シュトランスキーがトリービックに「彼(ブラント)の声の調子が嫌だ」と吐き捨てるのに、何ちゅうこと言うんや(怒)、もしかして監督もそう思ってるのかなぁ(笑)すごく印象に残るシーンでした。 |
《改行表示》73.ファミリー向けに作られていないこういう映画は、万人に到底楽しめるものでないのは明らかだが 趣味に合う合わないといった部分も含めて楽しむポイントを自分で見つけられるかどうかが肝になる ストーリーを前面に押し立てて楽しんでいただこうという作り方ではないので 映像に断片として描写される事柄や雰囲気から察するバックグラウンド程度のシナリオだと思ったほうが良いかもしれない 難解ではないが、ストーリーを追ってるだけでは楽しむ間もなく2時間以上、気が付けば終わってしまうという場合もある サム・ペキンパー作品はいつも暴力とエロスのショットが秀逸なのでそれだけで「なんかすごいの観た!」 って気にさせられてしまうし、この作品もそれはよかったし、そういうの嫌いな人は最初から手に取るべきではない 自分の場合、全体としてはまだペキンパー作品を絶賛できるほどにはのめりこめていないのが正直なところ 映画の見方がわかっていないといわれても仕方がないかな・・・ ジェームズ・コバーンの顔が好きなので眠ってしまうことだけはかろうじて防げました つまらないわけではないが、おもしろくもなかった 【うまシネマ】さん [ブルーレイ(字幕)] 4点(2017-11-26 05:16:09) |
《改行表示》72.戦場の雰囲気みたいなものは、最近の映画よりもむしろこちらの方が、当時の実際に近いんじゃないかなぁと感じました。 でも全体的に話がごちゃごちゃし過ぎているのと、電話で指示を出している偉い人と真ん中の貴族さんと主人公の物理的な距離感もイメージしにくかったので、どの部隊がどんな目に合っていて、何をしようとしているのか、イマイチよくわからなかった。 【マー君】さん [DVD(字幕)] 6点(2017-04-29 12:07:16) |
71.40年前の公開当時に鑑賞。正に戦場ハードボイルドと言うべき作品!高校生ながら感動したっけ。 【毒林檎】さん [映画館(字幕)] 9点(2017-02-05 21:30:12) |
《改行表示》70.《ネタバレ》 ゲーム感覚での戦争しか知らない人には観てもらいたい映画です。 また、人間が生きる緊張感を求めるため、戦いに魅惑され、戦いはなくならないのかとの問題提起。 今では、戦争だけでなく、市場、資本、などあらゆる面で勝ち、負けの戦いを続けており ある意味、そのバカさ加減に人間も、そろそろ気づいても良さそうなのだが、欲望がそれをもとめる。 ラストを、何か心に残る訴えるものにしてくれれば、評価8点なのだが。 但し、本当の戦争はこの映画より、汚く、卑怯で、悲惨なもの。本編もドイツとロシアという中立的な立場での 内容で、ヒトラーの侵攻を愚かとしてますが、英仏蘭など西欧が、アフリカ、アジア、アメリカに侵攻し植民地化を 進めた悪行もそれほど変わりはない。そのことについては、西欧はまだ、理解しようとしていないかな。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-09-18 16:03:06) |
69.《ネタバレ》 第二次世界大戦の独ソ戦、東西冷戦時代だからなのかソ連よりも敵国だったドイツ軍視点の映画が珍しい(原作はドイツ人だが)。上官の命令に従ったとはいえ味方を裏切る副官を主人公は射殺するが、鉄十字勲章のために自らは手を染めない自己中の上官は殺さずに屈辱を与える。確信的な殺人者に対して「それは違うだろ」という思いと同時にフラストレーションも溜まる。エンドテロップの「諸君、あの男の敗北を喜ぶな。世界は立ち上がり奴を阻止した。だが奴を生んだメス犬がまた発情している」の詩はヒトラーのことを示唆しているのだろうが、ほったらかしておけば喉元過ぎると歴史は繰り返されてしまうものだ。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-10-11 17:02:11) |
《改行表示》【pillows】さん [DVD(字幕)] 10点(2014-04-19 03:17:44) |