8.《ネタバレ》 映画史上最も奇妙にしてマニアックなカルト映画。
映画の中で行われることの多くは最低で不快だけど、そのどれもが心を強く魅了する。
ドロドロしたもの、人間的なものをユーモラスに童話のように描いている。
いやしかしここまで飯がマズくなる映画は無いだろう。
デブ男のゲロシーンの連続ってどんだけマニアックなんだ。
序盤はまるで「ブリキの太鼓」を思い出すような変な雰囲気だった。
官能的なのではあるが、とても見たくはないエロス、生々しい、美しくないエロスだ。
ドラマ形式であるが誰も見たことのないような世界を作り出している。
突拍子もない話が面白くて、映像もかなり面白いので終始画面にくぎ付けだった。
謎の寓意が多くてやや不思議な世界に迷い込むが、軸がしっかりしてるので鑑賞者の心を逃さない。
前半はなんでホラーなのとか思ってたけど後半で少し分かった。
解剖シーンはグロテスクであるが官能的で、なんかおいしそうw
これだけ不快な内容を詰め込んでもエンターテイメントと芸術の中間の域にあるのは凄いと思う。
下品極まりないが美しいのだ。まさにワンダーランド。しかしもっと普通に生きればいいのに。