96.《ネタバレ》 恥ずかしながらもこの作品の魅力にイマイチ気づけず。
いや、それは本当に恥ずかしいことだと思っているんです。
キューブリックの作品としては、ちょっと普通な印象を僕は受けてしまいました。
地味というか、アッサリというか、シンプルというか、コンパクトというか、、、
そんな感じがしてしまいました。
しかし、もしかしたらコンパクトに纏め上げられた故の良質な犯罪サスペンスなのかもしれません。
それは不必要だと思う場面がほとんど見当たらないからです。
非常に緊張感があり、スタイリッシュな感じもします。
計画が徐々に進んでゆく様は、完璧主義のキューブリックでしか描けないものかもしれません。
僕は犯罪モノを見ませんので、こういう映画は少し不慣れなんです。ラストも衝撃を受けました。
仲間のジョージの奥さん“シェリー”が糞女です。
多分この作品で描かれるのは「男の世界」なのでしょう。女性禁制の世界です。
いろんなダチとかが出てきて、そのつながりが男らしくて面白いです。
まさに男の世界です。だからシェリーの奥さんはそこに出しゃばると非常にウザい存在なんです。
空港で男の連れ添いのような形で可憐な女性が出てきましたが、彼女はまだ出しゃばらなかったから良かったのです。それでも彼女は案ずるだけで何も出来ないのです(無理ヤリにこじつけた感じでスミマセンが)。
この2人の女性像を対比してみるとちょっと面白いです。
あ、ルパン三世の主題歌にもこのような歌詞がありましたっけね。
「男には男の世界がある」でしたっけ?
どの作品でも、「男の世界」に土足で入り込んでくる美女というのは魔性の存在な様です。(ルパン作品でも分かるように、不二子ちゃんのような、男の世界に入ってくる美しい女性というのは、男にとって魔性の存在なんですね。)
この「現金に体を張れ」でも、どちらかというと女性は男の足を引っ張っている存在なようです。
女性が読むと怒りそうですが、僕は女性を崇拝しています。