37.《ネタバレ》 ウォルター・マッソー一人勝ちな物語。サバイバルに於ける頭の良さに目を瞠りますが、余りなドライぶりに、この男に天罰が下るのを待っていたのですが。練り上げられた見事な脚本で一気に見せる良作を堪能しました。 |
《改行表示》36.《ネタバレ》 これ、面白いですね!現在みたいに派手なカー・アクションやくどいくらいの銃撃戦が無くても脚本の力でぐいぐい引っ張る。70年代に多く見るシナリオライティング力を今の制作陣もちょっと見習ってほしいもんです。主人公はもっさりでも、実にすっきり爽快なクライム・ムービーです。 チャーリー、なんて頭の切れる奴なんだ。使うつもりのさらさら無かったパスポート、大金を持っているとの‶匂わせ”、花束の使い方。動きは見えるけど会話や細かいニュアンスまでは伝わらない500ヤードという絶妙な距離。 後から思い返すと行間に込められた「意味」にうわあ、となります。わりと非情な展開も70年映画の特徴といいますか、あっさりと殺されてしまうんですよね。W・マッソー扮する主人公も生き残った仲間を切るのがとても早い。歯医者のカルテすり替えの場面は、まだまだ計画の序盤ですもんね。この辺の冷酷さ、ドライさは今観るととても新鮮に感じます。 あとコンテナハウスの隣人であるちょっと妄想気味の婆ちゃん、脇ながらいい仕事しますね笑。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2022-07-14 18:41:37) (良:1票) |
35.これ見よがしな演出を極力排した燻し銀のようなドン・シーゲル監督の旨みとコク。冒頭の静かな地方の町での銀行シーンから一転して著しい展開でサスペンスを盛り上げていき、ラストまで一気に見せきってしまう。これはまさにB級アクションの傑作だ。 【ドラえもん】さん 8点(2001-03-17 23:12:06) (良:1票) |
《改行表示》34.さすがはイーストウッドの師匠と言われるシーゲル作品。よくできてる。どんでん返し的要素も含め、飽きさせない。 ツッコミどころはあるけれど最後まで楽しめました。 【シネマファン55号】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-01-20 11:48:46) |
《改行表示》33.《ネタバレ》 - Charley Varrick - “チャーリー・ヴァリック”主人公の名前タイトルで来たか、そう来たか。 タイトル・イメージからコミカルな強盗映画かと思いきや、ガチなクライムサスペンスでした。 アンドリュー・ロビンソンがダーティ・ハリーのさそりそのまんまの顔で出てたからもう嬉しくって。インパクトある顔立ちだよなぁ。 ちょっと欲求不満気味で妄想癖のある隣のお婆さんが、シャツをはだけて自分に向かって走ってくるハーマンに、ちょっと身の危険を感じてる仕草が可愛い。 あとアルバート・ポップウェルもチラッと出てて、ダーティ・ハリーよろしくアッサリ伸されて、そっちも嬉しかった。 のどかなオープニングからいきなりの銀行強盗。序盤から仲間が撃たれる展開に、レザボア・ドッグスが思い浮かんだ。 予定外にマフィアのカネを手に入れて…って展開にシンプル・プランを思い浮かべた。 なんかこの映画、後のいろんなサスペンス映画にちぃちょい影響を与えてる気がする。 計画がどんどん狂っていく後手後手のチャーリーに対し、追い掛けるモリーの容赦無さと嗅覚の鋭さ。 今までの作風と不釣り合いな、緊張感が有るようでないような、不思議な飛行機と車のチェイス。 最後の爆破で綺麗に絡め取る抜け目の無さ。歯医者のカルテすり替えがここで活きてくるなんて。 一件落着と、緊張の糸が解れたところで車のセルモーター。最後までハラハラさせる見事な終わり方。 こういうテンポが良くてアイデア勝負の映画って、古さを感じさせない面白さがあるよ。凄く良かった。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-11-13 18:26:46) |
32.《ネタバレ》 気になるところはあるけれど(①大事にしてた奥さんの止血を何故しないのか、②ラストシーン。周到なヴァリックが、なぜ自分の名前のついたつなぎを残していくのだ、足がつくだろ、③敵役のモリーががさつで魅力がない)、それを上回る良さがあります。ヴァリックに大きなオチはないんだけれど、追っ手が最速で迫ってくるところが好き。渋めのクライムアクションと思わせて、農薬散布用の飛行機対自動車なんてのもやるのね。トレーラーハウスのとなりに住んでるおばちゃんが良かった。乳製品を取りに家を出たら…のシーンがいいです。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 7点(2022-07-16 11:31:51) |
31.《ネタバレ》 カーアクションや全体的に埃っぽい感じなんかは70年代っぽいですが、ストーリーも演出も良く出来たアクション映画だと思います。もう一度見たくなるインパクト、余韻のある傑作だと思います。 【クリプトポネ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2019-07-31 22:34:12) |
30.銀行強盗で始まった時は、間抜けなコメディの始まりかと思ったが、なんのなんの主役のチャーリーが沈着冷静にいい仕事をします。妻も相棒もバカなので早々にお陀仏になっちゃいますが、この男は合間をくぐって生き延びます。ラストのクルマVS飛行機はバカバカしいけど迫力あるし、良いです。ラストはちょっとビックリの展開で、後味も良し! 【SUPISUTA】さん [地上波(字幕)] 8点(2019-07-20 03:55:29) |
29.《ネタバレ》 ○銀行強盗といえば「俺たちに明日はない」だが、それとは違うと言わんばかりに主人公の妻はあっさり退場。○サリヴァンとも行動を共にせず、車に置き去りで、こちらもあっさり退場。○結局主人公の独り舞台。要所で個人的なキャラが登場しストーリーを盛り上げる。○終盤にかけ、主人公に都合の良い展開が続くが、アンチヒーローの勝利。○一方で、ベトナム戦争について口にしたサリヴァンにとってはバッドエンドだった。見る対象によってはニューシネマにもなりえた。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-09-03 15:39:15) |
《改行表示》28.まったく予想外に傑作でした。追いつ追われつの頭脳プレーもいいが、特に最終盤、クルマと複葉機の小競り合いが秀逸。いわゆるカーアクションやスカイアクションを撮った映画はいろいろありますが、こういう〝異種格闘技〟は初めて見ました。それもカッコいいというより、まるで猫と鳥のじゃれ合いを見ているような感じ。 その直前、モリーが主人公の〝猿芝居〟にあっさり引っかかったり、主人公の準備があまりに周到だったりするのは「?」でしたが、ほぼ全編にわたってよく練られている印象です。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-12-28 02:53:22) |
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《改行表示》27.《ネタバレ》 不意に生じた出来事を突破口として危機をすり抜けるという上手くできた作品。 ラストは意外なことになるも、チャーリーが犯罪者として抜け目が無さ過ぎ感を感じてしまった。 【さわき】さん [地上波(字幕)] 6点(2016-12-10 13:04:20) |
26.《ネタバレ》 70年代らしい作ですね。主人公が犯罪者(アンチヒーロー)であるところと、武力でなく知恵で難局を乗り切るということ。こうした要素は、ベトナム戦争への反発から来ているのかもしれません。ちょっとうまく行きすぎというところもありますが、あまり気になりません。アクションは前半の車での逃亡と後半での飛行機と車との小競り合いですが、やはり後者の方が見ごたえがあり楽しめました。それ以外は動きの少ない、むしろ地味な展開ですが、なかなか引きつけられました。まあ、本作での教訓は「金を持った奴が勝ち」ということでしょうか(笑) 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-11-11 08:53:25) |
《改行表示》25.よく出来ている映画。 ただし、中盤からちょっとダレる感はある。常に突破口を探して上手く逃れていく...そういうことで、この時代の分かりやすい作品。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-06-18 11:08:54) |
24.《ネタバレ》 いかにも70年代みたいな頑丈なアメ車と緩いBGMのハードボイルド映画。歯医者に忍び込んで自分のカルテを相棒のものとすり替えるあたりでラストの察しがついてしまうが、冷静な主人公と冷酷な殺し屋の絡みが決まっている。最後の突破口は随分リスキーだけど、中味はダーティハリーより面白かった。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2016-06-03 23:12:09) |
23.《ネタバレ》 泥棒が主人公なんて、今の時代作れない新鮮さがあった。古き良き映画。 【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-06-02 22:23:48) |
22.《ネタバレ》 何度見ても惚れ惚れする映画。ドキドキするサスペンスを含んだアクションがお見事。先が読めるようで読めないのがまた良いんですよ。愛してやまないアンディ・ロビンソンは『ダーティハリー』に続いていい仕事してる。蝋人形のような死に顔!何度見ても良い顔です。…チャーリー・バリックとモリーって、表裏一体じゃないですか。どちらも嘘をつかないし、やり手。ただ、選ぶ女がねー!悪役は暴力で女を魅了するけど、主役は溢れんばかりの魅力で女を抱く!チャーリーにはやらしさが無い。メシを食わない。寝ない。人間の三大欲求を全て否定している。モリーは女を見ると、まずケツに目が行く。『金で抱かれる女は嫌いだ』と言いながら、やっぱりケツに目が行く。メシにこだわりがある。熟睡する。やっぱり、ヒーローは欲求を否定することで成り立っているのかな。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-04-07 06:27:14) |
《改行表示》21.《ネタバレ》 井筒和幸がラジオで「映画の義務教育」などと絶賛していた映画。まあしかし、よくよく考えてみると放送当時公開していた、自作のギャング映画の宣伝に担がれたっぽく、その辺若干腹立たしい。本作自体には関係ないけど。 銀行強盗で得た金を持って逃げる犯人と、それを追うマフィア一味との追っかけっこ。犯罪者が逃亡に使う闇の商売に、(当然だが)ことごとくマフィアの手が回っているのを、うまくかわしながら逃げる主人公の頭の良さに唸る。 飛行機の曲乗りの設定が生きる、ラストの展開も見事。 …だけど、歯のレントゲン写真の小細工といい、名前入りオーバーオールの処置といい、まだまだ警察に追われちゃうよな。 【Tolbie】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-07-12 07:22:33) |
《改行表示》20.《ネタバレ》 盗難車、警察、銀行強盗。冒頭の銀行強盗までの流れから非常によく出来ています。強盗の捜査をする警察に、いわくつきのカネを取り戻そうと躍起になるマフィアの二手から徐々に包囲網を狭められていく中盤から終盤の流れも非常に面白い。 一見こういう映画には似合わないとも思えるウォルター・マッソー。でも、この人は「サブウェイ・パニック」なんかも同じですが、映画の中で自分のカラーを見事なまでに出していく。 常に危険と隣り合わせながらも、敵に先んじて常にその危険のわずか外を飄々と行くマッソー。もうこうなるとマッソーの独壇場。ラストの飛行機対クルマの対決も見応えがありました。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-21 22:21:24) |
19.やることがどこかぬけてるけど、押さえるべきところはしっかりと押さえるユニークで愛着がある銀行強盗が魅力的でした。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-02-26 13:32:18) |
18.《ネタバレ》 いい人役や正義の人の印象がモロ強いウォルター・マッソーが悪奴、しかも相方が「ダーティハリー」でイーストウッドと苦しめまくったさそりことアンディ・ロビンソンの組み合わせは凄いなぁ、ジョー・ドン・ベイカーのドきつい悪役っぷりを見てるとさそりの悪さが屁に見えてくるよ。警察vsマフィアvsマッソーを作りだしたドン・シーゲルの見事な演出力にキャスト陣の見事な演技力で面白さ抜群、後半の軽飛行機vs車の対決は有り得ないぐらいに面白かった。個人的にマッソーのベッドシーンはうひょー!!憎いねこのぉ!!ってなったけどいろんな伏線が洩れることなく一つにつながってるので脚本の出来も見事でした。 |