《改行表示》68.《ネタバレ》 父の復讐という正当さを盾にしようとも、幾つもの骸を生み出す契約を結んだ彼女に、契約の代償という名の矛は突き刺さるのは当然であり、またそれを受け入れること、それを受け入れた力強さこそが、あのラストショットの背中なのだ。 彼女が蛇に咬まれた以降こそがこの映画で最も重要であることは誰にでもわかるだろう。彼女はコグバーンに馬に乗せられ、幾つもの骸を見つめ、峠を越え、そして愛馬をも失う。果たして復讐とは一体何なのかと自問自答するのだ。正当な交渉と契約をも無効にしてしまう復讐に意味はあったのであろうかと。 しかし過去は取り返せない。復讐を果たした彼女の宿命、それは片腕を失い、孤独となり、また過去の戦友と再会することをも許されない。それでも彼女は凛と力強く歩いて行ける。そんな彼女をいつまでも見守っているかの様にコグバーンの墓石が彼女の背中を見つめている。この時のショットの力強さに圧倒され、この力強さにはイーストウッドと似たものを感じた。 【すぺるま】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-04-13 11:27:56) (良:6票) |
67.《ネタバレ》 世の東西を問わず、父親の仇を討つのはもっぱら息子の役割りだった。その姉なり妹なりが、留守の間の家を守っていた。しかし娘が仇討ちに出たっていいだろう。男の時代だった西部劇の中に家長意識の強い少女を投げ込んでみた旧作(私は未見)のリメイク。少女の「けなげ」は、もっぱら家の中で描かれていたのが、ここではほとんど「したたか」と紙一重に社会の中で描かれる。縛り首の罪人が揺れる町で、大人と同等に権利を主張する。父のような大人を雇い、仇捜しの旅に出て行く。その一種のロードムービーで、旅の途上のあれこれに、西部劇時代末期の、無法者の時代が終わろうとし、同時に自由な時代の終わりでもある索漠とした空気がある。少女は父の仇を撃ち、その反動で穴に落ち込むという、初めて子どもらしいしくじりを経験する。それまで家長代理として気張ってきた彼女が、無力な子どもとなって穴ぼこの中で助けを求め、ジェフ・ブリッジスが父のように救出する。蛇に咬まれていた彼女を運ぶシーンが、本来あるべき西部劇の本当の父娘の幻想のように美しい。ずっと旅を共にしてきた馬は、西部劇の時代が終わったのを告げるかのように力尽きて倒れ、鉄道の走る味気ない近代に入る。そんな段取りの映画だからアクションの陶酔はあまりないが、女子どもをはなから脇役にイメージしがちな西部劇ってものに疑問を呈してみたみたい。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-03-13 10:09:55) (良:2票) |
66.《ネタバレ》 オリジナルの「勇気ある追跡」は数年前に一度見たきりなので良く覚えていないのですが、少なくともライフルをクルリと回すジョン・ウェインにジェフ・ブリッジスではお話にならないだろうと思いますし(だがコーエン兄弟にとってはこれはどうでもよい事らしい)、移動であるとか天候であるとか、あるいはマット・デイモンの怪我であるとかが不調に終わっていますが・・・オリジナルに少々手を加えた素晴らしい箇所もあります。例えば、14歳の娘が一人で川を渡り切ったのを見届け、ジェフ・ブリッジスは彼女を認め、それに対して娘の方はジェフ・ブリッジスが瀕死の彼女を抱きかかえ必死に走る姿を目の当たりにし彼が真に尊敬すべき対象へと変わる(ただ後者のシーンの見せ方は好みでない)。ラストは「ノーカントリー」と同じく、言わんとしていることが強過ぎると思いますが(コーエン兄弟にとってはここが重要でリメイクしたと思われる)、事件のことを当事者たちしか知らないという感じも良いです。 【ミスター・グレイ】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-04-19 18:18:19) (良:2票) |
《改行表示》65.《ネタバレ》 元ネタは未見。首吊り死体のシークエンスから、ラストの1対4の対決までずーっと俳優陣や映像の持つ「熱」を伝えない作りになっている。その分、蛇に噛まれてからそれまでの乾いた映像が影を潜めキャラクターの感情が剥き出しになってくるのが映え、思わず胸が熱くなった。復讐の代償を払いながらも生きる晩年のマティの毅然とした姿は悲しくも美しい。画面奥に消えていくマティを墓に入ったルースターが見守るようなラストカットが素晴らしい。 【bolody】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-04-14 20:02:52) (良:2票) |
《改行表示》64.《ネタバレ》 オリジナルは最近鑑賞したが、本作の方がやや好みだった。ストーリーは基本的にオリジナルと同じようなものとなっている。コグバーンとラビーフの対立がやや強めとなっており、少女のわがまま度がやや抑えられており、ラストの展開がやや異なる程度となっている。どちらもそれなりに面白いものの、どちらも感情に訴えてくるものが少ないような気がする。本作から“トゥルー・グリット”があまり感じられなかった。もちろん三者に気骨や勇気があることは疑いようがないが、特別な何かを感じさせるものが足りないのではないか。 オリジナルに忠実に描きたかったのかもしれないが、もうちょっと大胆に改良してもよかったのではないか。もっと壮絶な追跡劇にしてもよかっただろう。もっと悲惨なものにしてもよかっただろう。1969年に描けたものを今更40年経過した後に同じように描いても仕方がない。映画は止まっているのではなくて進歩しているのではないのか。 少女の成長ストーリーとしてもやや不満。自分一人の力があれば、大人も簡単に動かせることもでき、復讐も簡単にできるという傲慢でわがままで自分勝手な考えを持っていた少女が、この旅を通して協調性や自分が思うままに物事は進まない現実を学んで欲しいところだ。法律や経済や理想を振りかざす少女に対して、それらを超越した世界を体験させてもよかった。本当の勇気とは何なのか、何も考えずに進むことが勇気なのか、将来を考えて後退することが勇気なのか、ということを我々に問うてもよかっただろう。オリジナルとは異なる追加されたストーリーでは、彼女は片腕を失い、独身のままで生涯を過し、性格もあまり変わっていないようだった。コグバーンに対するリスペクトの感情を変わらずに抱いていたようだったが、果たしてそれだけで良かったのだろうか。彼女の人生は果たして幸せだったのか。 オリジナルとは異なり、『復讐には意味がない』ということを現代のテーマとして伝えても意味があるのではないかと思う。コーエン兄弟は、ラストにあえて付け足をすることで、復讐しても意味がないということを伝えたかったかもしれないが、やや分かりにくいだろう。もっと分かりやすい悲劇的なラストでもよかったかもしれないが、製作総指揮のスピルバーグが許さなかったか。普通の西部劇ならば、コーエン兄弟がわざわざ監督をする必要があったのかは疑問なところ。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-04-12 23:28:17) (良:2票) |
63.《ネタバレ》 正当派西部劇は大好きです。本作は期待に違わぬ出来映えも、オリジナルのスカッとした感じに欠けますね。字幕を極力読まずに見たのですが、英語を聞き取るのはとても難しかったです(ジェフ・ブリッジスが手強くて聞き取れないです)。追跡の旅に出るまでがちょっと退屈でした。そして蛇足のラストのエピソードは作品の質を高めたようには思えませんでした。ということで、ちょいと辛めの点数をつけますが、良質の西部劇であることに違いありません。 【ジャッカルの目】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-04-03 01:01:23) (良:2票) |
《改行表示》62.評価するにはなんとも微妙。 親父の敵を討つべく執念を燃やす生意気な小娘とは裏腹にこちらはなかなかそのテンションがついて行けない。 親父の死の背景が弱く単純な復讐劇ということもあり ストーリーが単調。引き込まれるモノがない。 つまらなくは無いけど本作でコーエンの作風はやはり自分に合わない決定打でした。 |
61.《ネタバレ》 特にひねっているわけではないストレートな復讐譚を、ここまで安定した運びで一気に見せ切る脚本の腕はさすが。ただ、あれこれ引っ張った割に、最後の復讐はほとんど「ただ撃ってるだけ」に近く、えらくあっさり終わってしまいました(メインはその後なのかもしれませんが、そうだとするとそれまでの運びからは浮いている)。ヘイリー・スタインフェルドは長台詞の応酬もなかなかの技術で乗り切っていますが、全体にどのシーンでも演技が一本調子なのが気になりました。ラビーフはもうちょっと若くて向こう見ずな感じの人の方がよかったかなあ、マット・デイモンだと雰囲気が安定しすぎです。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-10-10 01:26:07) (良:1票) |
《改行表示》60.《ネタバレ》 トゥルー・グリット=本物の勇者。いいタイトルですね。 久々に面白い本物の西部劇を堪能できました。 14歳の少女が魅力的ですね。 三つ編みで勇敢な姿が「大草原の小さな家」のローラみたいに思えました。 この少女が殺された父の敵を討ちに、飲んだくれの保安官とテキサスのローンレンジャーの凸凹コンビと旅をするわけですが、途中、ぷっと笑わせてくれるところや、残虐なシーンもあって、どんどん惹きこまれていくわけです。 お互いウマが合わない3人が一つになる過程は、それぞれが相手を大切に想う気持ちから近づいてきているのではないかと思います。 最後、蛇に噛まれた少女を必死になって医者の元へ運ぶ主人公は、まるで父親のようでした。 14歳で経験したことが、腕を失くすという一生消えない傷になってしまいましたが、25年経っても、二人の男に会いたいという願い、痛いほど伝わってきました。 エンディング・ロールで初めて、主演がジェフ・ブリッジスとマット・デイモンだと知りました。彼らは本物の役者ですね。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-05-08 05:09:35) (良:1票) |
59.《ネタバレ》 「いちご白書」のキム・ダービーがマティに扮したオリジナルは見ていません。 コーエン兄弟の映画は変わったのばかりではないらしく、オーソドックスで画作りが端正で美しい西部劇、でも彼らの底知れないダークネスみたいなものも潜んでいそうな。 ヘイリー・スタインフェルドは子役あがりではなくポンと出てきた子のようですが、すごくしっかりしていて魅力的な新人。 彼女のマティが中心にいることで、他の西部劇とは一味ちがうものになっているよう。 マティは男まさりというより、見た目は少女でも頭や心は少年のそれで、自分が女であることがもどかしいような風情。 けれど、あの小屋をふりかえる表情はやっぱり少女のものに見えました。 自分が復讐の旅に出なかったら、彼らも命を落とすことはなかったと、そこまで考えたのかどうか。 復讐は因果なもの。 周りを巻き込み、時には本人をも。 ジェフ・ブリッジスは「クレイジー・ハート」もよかったけれど、この隻眼の保安官ルースターもいい。 自分の腕が衰えてないのを見せるべく意地をはるところなんか可愛かったし、いつのまにかできていたマティとの絆に心熱くなる。 ラビーフのマット・デイモンは途中姿を消す脇役なのが意外でしたが、脇役もこなせる人が本物の役者でしょうね。 時を経て忘れられない人を訪ねるラストの寂しさも、一篇の詩のようでした。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-10-08 06:59:57) (良:1票) |
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58.《ネタバレ》 ●コーエン兄弟の作品なんだけれども、「こういうストレートな作品も撮るんだ」という、これはほんとうに正統な西部劇ではないかという印象と、やっぱりどこか「ファーゴ」みたいな、奇妙にずれてねじれた感覚もあるか、という印象とがわたしのなかでせめぎあう感じ。演出のはじはじにただよう微妙なユーモア感覚はやはりコーエン兄弟の持ち味だろうし、とつぜん、あたまからすっぽりとクマの(おかしら付きの)毛皮をかぶった男が馬に乗って登場するところなんか、びっくりしてしまった。そのクマの歯がなんだか気になって観ていると、この作品、やたらと歯の話が出てくる。悪役のひとりを下からあおって撮影している場面でも、その悪党の歯並びが気になってしかたがないし、観ていても知らずに歯のことばかり考えていたりする。やっぱり、そんな変なことを考えてしまうのも、コーエン兄弟の作品だからこそのことかもしれない。 【keiji】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-04-11 08:21:49) (良:1票) |
《改行表示》57.「西部劇」というものをこれまで殆ど観てこなかった。「食わず嫌い」に近い苦手意識があったように思う。 あくまでイメージとして、捻りのないストーリーのわりに愚鈍でテンポが悪いという印象が何故かあった。 今作にしても、“西部劇を観る”というというよりは、“コーエン兄弟監督作品を観る”という立ち位置の方が先行していたと思う。 結果的に、予想外に“真っ当な”西部劇を観てしまったなあと思った。コーエン兄弟が、これほどどストレートな映画を撮ったこと自体が驚きだったと言える。 決して面白くなかったということはない。リメイク作品らしく、もちろんジョン・ウェイン主演のオリジナル作品は観たことがないが、映画世界そのものがとても丁寧に描き出されていることは全編通してひしひしと伝わってきて、ストーリー云々以前にその世界観自体を堪能できた。 イメージに反し、テンポも悪くなく、各々がそれぞれの悲哀を抱えながら短い旅をする様には、ドラマの多様性があった。 衝撃的に面白いということはなく、またそういう類いの面白さを求める映画ではないと思う。 登場人物それぞれの描かれていない部分の人間性や人生を想像し、鑑賞者のそれぞれが深めていくことが正しいのだろうと思うし、そういうことが「西部劇」を観る上での醍醐味なのかもしれないなと思った。 今作のオリジナル作品も含めて、優れた西部劇は数多くあるのだろうから、少しずつ観ていきたいなとも思う。 そういう意味で、個人的には映画鑑賞の可能性をちょっぴり広げてくれたとともに、マット・デイモンのスター俳優らしからぬ使い勝手の良さを改めて感じた映画だった。 【鉄腕麗人】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-12-06 17:18:24) (良:1票) |
《改行表示》56.《ネタバレ》 普通に面白かった。 「普通に」というのは、昔西部劇がたくさん作られていた頃に、TVの映画劇場などで放映されていても何ら違和感のない、という意味で、有りがちと言ったら語弊があるが、ちょっとだけ毛色の変わった西部劇だと言う事だ。私の世代で言うと、「セーラー服と機関銃」みたいな、子供の正義感に大人がまじめに付き合う、チョトおかしくて、やがて悲しき物語。 最後、負傷したマティを、人家まで急ぎ連れ帰るときの、空の星がたいそう美しい。ここで彼女は愛馬を失い、自身死の淵を彷徨うが、その成り行きを見下ろす星空の美しさは、何故か暖かさを感じさせる。そういえば、この物語の登場人物たちは、銃を向ける者も居なくは無いが、殆どが真っ直な彼女にやさしかった。あっさり撃ち殺してもいいところで、紳士然として彼女を生かしておいた。この星空は、そういう西部男たちを、象徴していたのかも知れない。 ところで、どうでもいいが、ドラグーンってあんなに非力なものなんだろうか?あの至近距離で命中したのに、アバラが折れただけって…。 【Tolbie】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-09-28 17:17:06) (良:1票) |
55.《ネタバレ》 男臭い映画を撮らせたら恐らく現役の監督の中でも一番ではないかと思うほど男臭い映画を上手く見せる。いや、見せるというよりは魅せる。魅了することの上手い監督、それがコーエン兄弟である。私はそう思っている。そして、コーエン兄弟に西部劇、これは絶対に大きなスクリーンで観るべき映画であると思って観てきました。コーエン兄弟らしく徹底した男臭さ、それは男だらけの中で唯一の女性、父親を殺され、復讐の為に執念を燃やす女、マティにしても男ぽいのである。気の強さ、それは銃を向けられても、相手に向ける時も女というよりも男のような感じが常に漂い続けている。ジェフ・ブリッジス演じる保安官コグバーンと共に馬に跨り、森の中を歩くシーン、西部劇ならではの力強くて美しいショット、空に鳴り響く銃の音、川辺の水の色、夕焼けの空の美しさ、何度となく降り落ちる雪の美しさも印象に残る。穴に落ちてしまった後、助けられるマーティと助けたコグバーン、蛇に噛まれた手から血を吸い取るシーンの惨酷さ、色んな意味で人生は惨酷である。星空の元、馬に乗る二人のシーンの何と言うべき美しさ、これは西部劇ならではの美しい映像である。大人になった彼女のラストの背中が語る人生の辛さ、父親を失い自分の片手までも失った彼女の辛さ、色んなものがこの映画を見ていると感じてきます。コーエン兄弟作品では「ノーカントリー」がアカデミー賞を獲得しているけれど、私は圧倒的にこの映画の方が素晴らしいと思うし、好きです。最後にしつこいようだけどこの映画を観て映画は、特に西部劇というジャンルは劇場で観る。劇場で観てこそだと改めて感じた次第であります。コーエン兄弟、次はどんなジャンルに挑戦してくれるのかな?個人的にはコーエン兄弟によるミュージカルなんて楽しそうです。 【青観】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-06-16 22:43:09) (良:1票) |
54.《ネタバレ》 原作未読。オリジナル未見。快活で賢く、何者にも屈しない強い心を持ったマティを演じたヘイリー・スタインフェルドは『赤毛のアン』に合いそうだなと思った。相手をやり込め補償と馬を勝ち取るタフなネゴシエーターぶりは見事すぎてニヤニヤしましたよ。 『トゥルー・グリッド(真の勇気)』というタイトルならもっとカタルシスを与えられる様に撮れそうだな、とは思いましたが、控えめな演出が逆にリアルに感じられたかな。先住民であるインディアンの虐げられ具合や男尊女卑で男臭い世界は服装や街並みなど含め、古き良き西部劇らしかった。 【ロカホリ】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-05-11 20:38:53) (良:1票) |
《改行表示》53.主人公の女の子が、蒼井優に見えて仕方なかった。 【しゃっくり】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-04-10 01:11:19) (良:1票) |
《改行表示》52.映画「トゥルー・グリット」を見てきました。 1969年のジョン・ウェイン主演の「勇気ある追跡(原題トゥルー・グリット)」のリメイクです。 おもしろかったです。 重厚で、かつコミカルで、そして胸に訴えかける演出が秀逸です。 主演のジェフ・ブリッジスが良かったですねえ。 多分にジョン・ウェインを意識していたのでしょうが、彼の演技力はジョン・ウェインを超えたと思います(貫禄はジョン・ウェインの方が上ですが...)。 ストーリーはオリジナルそのものなんですが、コーエン兄弟の演出は見事です。 残酷シーンでも意外とあっさりと撮っていて、拒否反応はありませんねえ(と言うより、私が慣れてしまったのかな?)。 言うならば、オリジナル版はジョン・ウェインを見る映画で、今作はコーエン兄弟の演出を見る映画だと思います。 やっぱり、西部劇はイイ! 【ミスプロ】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-04-02 18:36:44) (良:1票) |
《改行表示》51.《ネタバレ》 かなり正統派なウェスタン映画だった! コーエン兄弟って良くも悪くも「よくわかんね」だったり「変なの!」っていうような捻くれたのばっかり撮ってるから、王道っぷりに少しびっくりした。映像や音楽の使い方もいつものコーエン兄弟的な変な感じではなく、一級映画な感じ。むしろスピルバーグ的では? 主人公の女の子があんまり可愛くないっていうのがコーエンらしさか(失礼)。コーエン兄弟って、美人や美少女に興味がないようなイメージがある(失礼)。いや、でもこの娘変な魅力あります。 僕は好きです(フォロー)。 ジェフとマットの意地の張り合いみたいな掛け合いがとか、西部劇なのに妙にコミカル。そのおかげで最後まで楽しく観られた。 ここ!!っていうところもなく、クセもあんまりないけど、高水準な映画であることは間違いないと思う。個人的には、シリアスマンのが好きだけど。 【すべから】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-03-26 21:44:28) (良:1票) |
《改行表示》50.《ネタバレ》 ちょっとこれは残念な内容でした。 一番気になったのは主人公が全くもって好感が持てなかったこと。 映画はマティ・ロスの父が殺されたところから始まります。 どれほど父と深い絆があったかなどは描かれません。 さらに彼女はことあるごとに「私にはいい弁護士がついている」と相手を説得しようとする気の強い性格なのです。はっきり言ってうっとおしくも感じました。 キャラの過去の描写は必ずしも必要なものではないとは思いますが、本作のヒロインには感情移入できません。 他にも唐突な展開が目立つしなあ・・・画は素晴らしいだけにもったない。 【ヒナタカ】さん [映画館(字幕)] 4点(2011-03-22 19:28:17) (良:1票) |
49.《ネタバレ》 オリジナルに忠実で「オマージュ」という単語がいっぱい並びそう。「コーエン兄弟らしさ溢れる良質な作品」とか言えばその通りなのかもしれないが、映画にどんでん返しや予想外の展開を期待することが当たり前になっていた私にとって肩透かしな内容。オマージュだらけのリメイク映画は正直好きになれない。 【かのっさ】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-03-21 22:27:47) (良:1票) |