75.《ネタバレ》 脚本およびプロットはB級以下なのですが、ルトガー・ハウアーを起用したのでとてつもなく狂ったカルトになってしまったというところでしょうか。よく『激突!』との類似が指摘されますが、私はどちらかと言えば『ブレード・ランナー』のロイ・バディへのオマージュの方が強く感じられます(C・トーマス・ハウエルと対決するドライブインも『ロイの店』という店名でしたね)。このジョン・ライダーは超自然的な存在の様に見えながらも自殺願望が強い人間的な側面もあり、これは単純に脚本でキャラ設定が練り込まれていなかったかもしれませんが、かえってそこが本作の不思議な味わいに繋がっていると思います。個人的にはライダーは成仏できない幽霊の様な存在で、C・トーマス・ハウエルに再度殺してもらってやすらぎを得ようとしていたのではと感じています。C・トーマス・ハウエルがシャワー浴びてる間に、J・ジェイソン・リーのベッドにライダーが突然出現するシーンは、本作でいちばん怖かったところでした。 怖いと言えばなぜかハウエルを犯人と決めつけて追いかけまわす警察で、いったいあれで何人死人が出たことやら… 【S&S】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2011-06-09 21:39:26) (良:2票) |
《改行表示》74.《ネタバレ》 “The Hitcher”『監視者』…何だと?いや確かに“Hitchhiker”じゃあないんだよなぁ。でもあの登場する時のタイミングの良さとか、先々を呼んでの行動とか、監視者と言えば、そうかもなぁ?なんて思うところ。 ま、Hitci(引っ掛ける)のスラングからの“ヒッチハイクする人”で落ち着きそう。 はじめて観たのは昼のロードショーだったと思うけど、まぁ~ま怖いこと怖いこと。最初のワーゲンの犠牲者にせよ、次の子連れの家族にせよ、直接的な殺害シーンは見せないし、死体も出ない(滴る血だけ)。それなのに怖い。 ホントに死んでたのか?嘘だろ?なんて疑いつつ、このジョン・ライダーという男なら犠牲者をサクッと殺しただろうな。って思わせる説得力。ルトガー・ハウアーの醸し出す空気なんだろう。ルトガーってバラエティ番組とか出なさそうだもん。 この映画で多くの人にトラウマ級のショックを与えたのがナッシュの最後でしょう。田舎町の平凡なウェイトレス。バスでの偶然の再会。警官に殺されかけたジムを助ける。当時の映画ヒロインの王道展開とも言えます。 それなのに、あんな残酷な最後を迎えるところに、この映画の狂気を感じます。映画の常識が通じない狂気。 ナッシュの死でこの映画はバッドエンディングを迎えます。ライダーを殺すチャンスを活かせず、万に一つかもだけどナッシュを救うチャンスも活かせず。 ゲームならあのシーンで終了だけど、映画は続きます。その後のジムの積極的な復讐劇を観ても、今さら感が付きまといます。それはジム自身の胸中にもずっと、つきまとうんでしょう。あのザラザラした後味の悪さが、この映画の一番の魅力かもしれません。 【K&K】さん [地上波(吹替)] 7点(2022-12-27 23:29:03) (良:1票) |
73.今見てもこわかった。2時間退屈せずにみられました。 【かじちゃんパパ】さん 7点(2004-09-10 15:11:15) (良:1票) |
《改行表示》72.《ネタバレ》 すごい映画。ルトガーハウアーの異常ぶりが怖すぎる。運命のいたずらを感じさせる映画。主人公を助けたばかりに、女が最後残酷にも殺されてしまう、そのやるせなさが、この映画の異常性をますます高めている。主人公は最初、平凡な男の子であった。ところが、異常な犯人につきまとわれることで変わっていく。その人間が変わっていく様がなんともすさまじいリアルさである。最後に主人公が犯人を殺して終わり、めでたしめでたしという映画はキライなのだが、この映画に限って言えば必然であったように感じてしまう。運命の必然、そんな感じ。最後の陽がくれていくシーン、音楽とマッチして映画がおわっていくその感じがなんともいえずいい終わり方だ。本当によくできた映画だと思う。緊迫感がすごいあって、最後まで一気に見入ってしまう。 これまで、10回以上は見ているのだが、それでも見入ってしまう映画。 【なかがわ】さん 9点(2003-12-04 23:56:33) (良:1票) |
71. どう観てもスピルバーグの処女作「激突!」からの影響がアリアリ。ていうか、ぶっちゃけパクリ。犯人の顔が出てくる派手派手な「激突!」ってトコかな。ルドガー・ハウアー演じるサイコなストーカー殺人鬼は怖いと言えば怖いが、なぜ主人公に執拗に絡むのかよく分からない。だからこそ不条理なサイコ野郎なのかもしれないが…。単にハウエル君が気に入ったのかな?あの殺戮劇も彼からの熱烈なラブコールだとすれば、気色悪さにも一層拍車が掛かるというモノだ。しかし、ガソリンスタンドを爆破したり、ヘリを撃ち落とす辺りやパトカーを次々にクラッシュさせるトコロなんかはいくら何でもやり過ぎで、派手にしようとして逆に安っぽくなってしまった感が深い。其処が「激突!」に及ばない最大の理由である様な気がする。あくまで無機質なタンクローリーをあたかも怪物の如く実に不気味に描写し、ドライバーの姿を(手や脚を部分的に映した以外は)最後まで見せなかったスピルバーグの判断が正しかったコトを本作が逆説的に証明した形になったのは何とも皮肉。でも、まぁ他にも色々なスプラッタ・ホラーのアイディアとかも拝借しつつ、結構頑張ってはいると思うので…オマケして7点。 【へちょちょ】さん 7点(2003-03-18 11:27:48) (良:1票) |
【白うなぎ】さん 6点(2002-01-20 00:04:01) (良:1票) |
《改行表示》69.《ネタバレ》 激突!みたいなって言ってしまうと元も子もないんだけど、そんな感じの映画。 見ず知らずの人間を拾うって冷静に考えて怖いよなぁ。 結局こいつはなんだったのか、目的は?等々闇の中のまま。 それにしても警察が何故主人公をそこまで犯人にしたがったのかは良くわからない。 主人公がトラックに乗り込んである間にこっそりロープを切っちゃわない理由も分からん。 けどあのシーンを暗転で見せないのがいいですね。 リメイクはその辺情緒もへったくれもなかった。 【悲喜こもごも】さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-11-11 21:10:55) |
《改行表示》68.このアメリカ特有の荒野というシチュエーションが何か犯罪が起こりそうな雰囲気がまた良い。 サイコスリラーという一言では片付かない気味の悪さ。 それにしても文化なのだろうがよく知らない人を乗せられるね…少年の親切で鈍臭い感じが現代には向かないか。 ラストシーンはどこかで見たことあるような展開で少し抑えめで。 ちなみにあるパーキングエリアでヒッチャーされた経験を持つが拒みました。 この映画の影響だったかもしれない。 |
《改行表示》67.《ネタバレ》 荒涼とした乾いた風景のハイウェイと車。 作品の出だしはスピルバーグの「激突!」に似た空気のある不条理サスペンス。 路上、荒涼とした風景に点在するガソリンスタンド、カフェ、警察署、モーテル。 主人公の行く所に確実に的確に現れるので、 そろそろまた出て来るなというのが見ている側にも的確に分かってしまうのですが、 その表情も佇まいも、主人公の男の前に現れる様も、とにかく不気味。 この作品はとにもかくにもルトガー・ハウアーですね。 一体何人殺したんだろう?ルトガー・ハウアー演じる男は残忍の一言なんですが、 残忍な殺され方をするその瞬間や、惨殺された死体はあまり見せない。 しかし、何が起こっているのか見る者には全て分かる。 この手の作品にしては見やすさもありつつ、よく考えられた見せ方であると思います。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-01-11 16:23:24) |
《改行表示》66.好きな映画、というのとはちょっと違うかも知れない。好きだから何度でも繰り返し見ます、というんじゃなくって、ごく、たまーに見ては、作品の不気味さに震え上がり、堪能したい。今回見たのも、果たしていつ以来だったっけか。やっぱり面白い。怖い。不気味。痺れます。 『激突!』の後で、どういう映画があり得るか。どこまでトンガレるか。トンガリまくった挙句、こういう映画が生まれちゃう。そのこと自体が、面白いじゃないですか。 雨の中、現れたヒッチハイカー。『激突!』における、顔の見えない敵、というのとは違って(もっとも、『激突!』ではタンクローリー自体が“顔”な訳ですが)、こちらはいきなり顔を見せちゃう。おいおい、顔、見えちゃってるよ、とワケのわからない心配をしてしまうのですが、ちゃんと不気味さを持続させ、恐怖を持続させるルトガー・ハウアー。本当に得難い俳優をこの作品は得ることができ、この時点で99%は成功が保証されたもんでしょう。などと言うと、C・トーマス・ハウエルが気の毒か。いや、その凡庸さもしっかり、この映画では活きてます。 とにかくルトガー・ハウアー。やっぱりこの人、品がある。そして、何を考えているかわからない(アタマ空っぽ、という意味ではなく)。その独特の持ち味を、徹底的に邪悪さへと振り切って見せると、こんなコワいことになってしまう。作品と俳優の、一期一会、絶妙の組み合わせ。などと『ブレードランナー』のことも同じようにホメてしまいたくなる誘惑を抑えつつ。 この作品、実に不条理なサスペンスですが、不条理ゆえに散漫になるようなこと無く、緩急つけて緊張感を高めていきます。 切り詰められたセリフの、恐るべき切れ味。 一方、劇中のところどころで展開される派手なアクションシーンが、サスペンスに不釣り合いで、ちょっと浮いた感じがあるのも事実なのですが、この不条理世界にそういう場違いなものが放り込まれると、さらに不条理感が倍増し、さらに不気味さが膨れ上がってきます。これ、計算されたものなのかどうか、わからないけれど、結果として異様な効果をあげていて、やっぱりこの作品、フツーじゃない。 さて、次は、何年後に見ますかね。。。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 10点(2023-10-14 09:01:07) |
|
65.子供の頃に見た時は、メチャクチャ怖かったけど、今見ると演出が野暮ったいところがあるなと感じてしまった。しかしだ、ルトガーハウアーはかっこいいなー。 【センブリーヌ】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-08-06 04:08:19) |
《改行表示》64.《ネタバレ》 かのスピルバーグ「激突!」型の不条理にホラー味をまぶした感。怖い怖い。殺人鬼の背景とか一切ないのね不条理だから。 怖がらせ方が上手い。洗練されていると言っていいほどに。ポテトから出てくる指はほんの手始め。しんとした署内に現れるのが、まず犬なんだよね。このじらし演出、十分びくびくさせられました。 殺人者も恐いけど、警察に疑われるというダブルのストレスも小心者のわたしにはかなりのものでした。 もうめちゃくちゃな状況の主人公にようやく現れた味方、ジェニファー・ジェイソン・リー。恐怖からの自己防衛本能が働いたせいか、わたしね彼女が無事なんだと思ってたんです。でも皆さんのコメント読んだらそうじゃない。がーーん・・。やだあ・・。 【tottoko】さん [DVD(字幕)] 7点(2023-03-18 14:49:12) |
《改行表示》63.《ネタバレ》 一見は「在りがちな(無くはない)」サイコ・スリラー系にも見えるのですが、中々どーしてある種の複雑さ・奇想天外を孕むとゆーか、とにかくルトガー・ハウアーが神出鬼没すぎる+状況が主人公側に不条理に展開しすぎる、という2つの「ご都合主義」の所為で結局よくあるスリラーには決してなっていないと感じられるのですね。とは言え全体的には、スリラー・アクション・そして「ホラー」の要素をコンパクトながらバランス好く兼ね備えた良質な娯楽作だとは思えます。特に、思ったよりも派手なアクション、そしてそれ以上に(前述どおり)ご都合主義的に超越的なハウアー演じるサイコが(ハウアー自身のやや常人離れした系統のルックスも相まって)醸し出す「もはや人外」な雰囲気てェのが少なからずも~「ホラー」として立派に結実している部分とゆーのは、この手のジャンル作品としてもかなりユニークな見ドコロだと言って好いかと思うのですね。 しかし、個人的にはどーにも…ご都合主義も「敵が強すぎる」とゆーのはまだ許せるのですが、却って「味方がバカすぎる」とゆーのはド~にもコ~にもやり切れないとゆーか(私がホラーとして不可欠なモノだと思ってる)主人公への感情移入を阻んでしまう様に感じられるのですよね。今作でも、見る限り主人公がのっけから悉く対応を間違えてドツボにハマってゆくの自体は(ソレで苦しむのが自分自身である内は)二百歩譲って好しとしましょーよ。でも、ナッシュの件だけは正直ワタシ許せないのです。大した意味も無く彼女を連れ回した挙句、ハウアーが明らかに彼らを狙っている状況は不変なのにま~た致命的な油断をし、結果…とゆーね。正直オーラスとかだって、お前なんか恰好付けてる隙にハウアーにブチ殺されてしまえ!と思ってたのに、その期待すら叶わず……つくづく、終始不愉快極まりない「極上の」ホラーだったな…とココまで来ると「感心」すらしますですよ。 以上、個人的な事情も非常に大きいのですが、全編まるでカタルシスを感じられなかったコトを加味して評点は低めに倒しておきます。無念。。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 5点(2022-04-23 01:20:27) |
《改行表示》62.《ネタバレ》 不条理。 この男、何が目的かもわからなければ、何故警察以上の追跡能力があるのかも一切明らかにされない。 その辺の演出は潔く、観ていてもさほど気にならない。 まあこれはルトガー・ハウアーという名悪役の力に因るものかもしれない。 しつこく、無慈悲で、寂しげ。 目力が圧倒的で、有無を言わさぬ悪党ぶり。 ただ、ラストの対決は余計だったかな。 |
《改行表示》61.《ネタバレ》 10年以上前にリメイク版を観ましたが、昨年のリマスター版封切りを契機にネットで配信されたので初めてオリジナル版を鑑賞しました。 流石オリジナル。不条理感が徹底してますね。殺人鬼のジョンは神出鬼没で、殺しは勿論のことオールマイティに何でも出来る。何故彼はジムに固執するのか?クルマから落とされたから?そうではないでしょうね。ジム以外の人間は次々と殺してしまうのに彼のことは殺せても殺さない。それどころか、犯人扱いされて警察に追われる彼のことを助け続け、終いには敢えて彼に殺される。それを望んでいたかのように。何故、ジョンはジムに殺されたかったのか? 良く似た作品は確かにありますね。でも、この作品は、先行する作品や後に製作された同種の作品とは大きく異なる路線にあるように思えます。他の作品たちが、正体不明の相手にわけも分からず執拗に追われ命を狙われる恐怖を描いているのに対して、この作品では追われてはいるものの、殺される恐怖がだんだんと薄れていき、代わりに殺させられる恐怖に転じていくように思えます。 夢オチではありませんが、全ての出来事はジムの脳内で展開しているかのようにさえ思えてしまいます。その方がよほどスッキリするので。 謎が晴れないままのエンディングに苛立ちさえ覚えてしまうのは、製作者の思惑通りなのでしょうか? 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-03-09 00:16:50) |
《改行表示》60.《ネタバレ》 こういうのはあんまり好きじゃない。 ジェイソンとかフレディとかいう類のなぞの力を持つ殺人鬼が 理不尽に殺しまくるような話。 ヒロインが惨殺されてしまったのは予想外だったが 出そうな場面で必ず出てくる殺人鬼にガッカリ。 ルドガーハウアー好きなんだけどこういう作品見ると ダサい感じがしてイメージ崩れてしまう。 【Dry-man】さん [DVD(字幕)] 5点(2021-10-19 05:25:35) |
59.人の良さそうなジムが殺人鬼に憑りつかれ無能な警察に追われるという理不尽極まりない目に遭わされる物語。ドンピシャのタイミングで現れる殺人鬼にビビりまくりで、添い寝シーンには「うわー!出たー!」硬直。人となり、背景、捜査模様が一切無い単純なホラーものであっても、全てのシーンで場面をさらう存在感のルトガー・ハウアーがお見事。グロ度控え目なところも良。 |
58.《ネタバレ》 公開当時に観て以来34年ぶりにまた観ましたが、ストーリー、映像ともに良く出来た映画だと思います。ルトガー・ハウワーの謎の殺人ヒッチハイカー、みごとにはめられていく主人公のトーマス・ハウエル、全く頼りにならないテキサスの田舎町の警官たち、そしてチャーミングなウエイトレスのジェニファー・ジェイソン・リー。キャスティングも良かったです。ルトガー・ハウアーは総勢何人を殺したのでしょうか。。。数えられません。。。いろいろな要素満載の作品でしたが、34年前に観た時から一番印象に残っていたシーンはジェニファー・ジェイソン・リーが残虐に殺された場面です。あのシーンは脳裏から離れませんでした。ジェニファーはトーマス・ハウエルに関わってしまったばっかりにあんな無残な殺され方をしてしまってとてもかわいそうでした。美人だけどどこか暗い面もあり被害者だったのが急に拳銃を持ちトーマスに加担するなど、とても難解な性格でしたがそれでも魅力的な良い娘でした。あんな殺され方は酷です。トーマスは自分のせいでジェニファーは殺されたのだから激怒するなり後悔するなり、もっと感情を出してほしかったです。あんたのせいでジェニファーは殺されたんですよ!なお、ルトガー・ハウアーは先日病気のため75歳で亡くなりました。ご冥福をお祈りします。素晴らしい映画をありがとうございました。 【みるちゃん】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2019-12-22 01:53:45) |
57.《ネタバレ》 怖!! ルトガー・ハウアー凄い!!! ヘリを撃ち落とすはガソリンスタンドは爆破するは、、、ていうかアンタめちゃくちゃし過ぎ・・・最後の最後まで怖さの勢いが衰えませんでしたね(感心) ヒッチハイクの人は安易に乗せちゃいけませんな。あ~~怖かったデスハイ 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-08-04 08:13:48) |
56.最初に観た時、怖かったなあ。ルトガー・ハウアーの狂気は見事。松田優作でリメイクが観たかった。 【noji】さん [地上波(吹替)] 8点(2013-08-01 00:23:52) |