《改行表示》111.《ネタバレ》 主人公は、テロの犠牲になった一般人の記憶に意識を同化させることにより、彼の最期の8分間を何度も「生きる」。彼は、テロの犯人を見つけ出すというミッションを与えられるのであるが、犯人に辿り着くことなく、列車を何度も爆発させてしまう。その中で、列車の中で関わる人々の動きが彼自身の行動の変化によって毎回違うことに彼は気付く。これは記憶の変遷、仮想現実の単なるバリエーション(誤差範囲)にすぎないのか?そして、何度目かの意識同化の中で、彼は逃走した犯人の手掛かりを見つけることに成功し、犯人は現実の中で逮捕される。しかし、ミッションの成否に関わらず、列車の中の人々は、現実にはもう既に死んでいる過去の記憶の断片にすぎないのだ。そして彼も。。。 彼は、2-3度目かの記憶同化の際に、同席していた女性を列車から救い出し命を助ける。彼は、既存記憶の枠を超えて彼女の命を助け得たことに、彼の行動が持つある種の可能性に気付く。繰り返される8分間の中で、彼は彼女と何度も出会い、会話を繰り返し、彼女に恋をした。彼は現実には死んでいる彼女を助けたいと切実に願った。。。 脳内信号が言語データとして扱えること。他人の脳内記憶データを認識することにより、意識が時空間を超えて存在できること。そして、そこから人間原理に基づく量子論的な多世界解釈が生まれること。この映画のラストシーン。時空を超えた意識が確率論的な現実を生み出し、量子論的な多世界解釈と結びつく。彼は彼女を助け、世界を変える。意識のパラレルワールドを現実として生きる。素晴らしい。そうきたか!僕は「やったー!」と叫びたくなった。 あと8分しか生きられなかったら、何をする? たぶん、今年一番のSF映画だと思う。監督のダンカン・ジョーンズは、デヴィッド・ボウイの息子である。さすが、センスがいいね。※Lufthansa国際線の機内で鑑賞。 【onomichi】さん [DVD(吹替)] 10点(2011-08-23 00:55:07) (良:5票) |
110.《ネタバレ》 (以下は私個人の解釈です。誤読ご容赦ください。)結末に戸惑いました。何が起きた?どういうこと?キスシーンで終幕ならば、すんなりと腑に落ちたのに。このような感想を持つのは、監督の仕掛けたミスリードにガッチリ嵌っている証拠。“これはタイムマシーンではない。過去は変えられない。”博士の説明には説得力がありました。米軍開発のプログラム。複雑な機械の数々。小難しい理論。オカルトよりサイエンスの方が受け入れ易い。“死者の記憶って何処に存在するの?”という至極当たり前の疑問が『権威』や『固定観念』の前に掻き消されてしまいます(これが水晶玉を持った老婆の説明だったら、観客は頷けたでしょうか)。そんな中、真実に気付いた者が一人だけいました。それが主人公。いや、正確には半信半疑といったところでしょうか。漠然とした違和感。それでも彼は目の前の大切な人を助けたかった。人生の残りが8分だから諦める?なら、いずれ死ぬ人の一生なんて最初から意味がない。彼精一杯の足掻きが、誰かの意思に従っていては辿り着けない真実を手繰り寄せます。爆破の起きなかった8分経過後の未来は、パラレルワールドではありません。現実世界における過去の上書き。生命維持を切るスイッチは、変更データのセーブボタンでした。死者の記憶干渉プログラムは、紛れもないタイムマシーンだったのです。それが証拠に、主人公は過去に飛ぶ最中、印象的なモニュメント(このフォルムにもメッセージが込められている!)を何度も目にしています。列車が無事到着した場合、2人が訪れるはずだった場所。主人公は能動的に、IFの未来をREALに変えたのです。素晴らしい感動がありました。さて此処で問題。スティーブンス大尉の魂は一体どうなるのでしょうか。ショーン教師の体を何時までも借りてはいられないでしょう。借り物は、持ち主に返さなくてはいけない。そう遠くない未来、彼女との別れが待っているはずです。モニュメントの前で「しばらくここに」。主人公の思いが切なく胸を締め付けます。本作はSFである以上に、人生賛歌の物語。チャレンジが道を切り開きます。「きっと上手くいく」憂鬱な月曜日をハッピーな1日に変えるのも、自分次第です。 【目隠シスト】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-06-25 19:59:08) (良:3票) |
《改行表示》109.《ネタバレ》 公開時に劇場で鑑賞したものの、お恥ずかしいことに話を理解できなかったのでレビューを書くことを断念。それから2年、この作品の存在を思い出してブルーレイを手に取ったのですが、2度目の鑑賞で、ようやく映画の内容を理解することができました。。。 本作のキーとなるのは、原題にもなっている「ソースコード」と呼ばれるプログラム。これは、死者の脳を利用して並行世界へとアクセスするためのプログラムなのですが、生者では当該並行世界への旅行ができないことから、植物状態にあり、死者に限りなく近い身となっている兵士が、このプログラムの一部として利用されています。この基本設定を押さえておくことが本作の理解への第一歩となるのですが、初見時にはバーチャルリアリティの変種だと勘違いしたために、私は途中でお話を見失ってしまったようです。。。 中盤、主人公は8分後のテロ事件を知る自分の行動によって、列車に乗り合わせた人々を救うことができることに気付きます。彼はそのことをプロジェクトの責任者であるラトリッジ博士に報告するのですが、こちらの世界の住人である博士では、そのことの価値を共有することができません。「並行世界で人助けをしたところで、俺らの世界には何の影響もないんだよ。そんなことより、さっさと犯人探しをしろよ」。こちらの世界で生きる者にとっては当然の意見です。しかし、こちらの世界では植物状態でプログラムの一部に過ぎない身であるが、あちらの世界では人間として生きることができる主人公にとっては、あちらの世界を救うということが非常に重要となってきます。それがクライマックスの決断へと繋がるのです。。。 以上の理解にまで漕ぎつければ、本作のテーマは、監督の前作『月に囚われた男』と共通していることが分かります。システムの一部として非人道的な形で生かされていた男が、その呪縛から解き放たれるべく挑む戦い。相変わらず70年代チックなテーマを掲げているのですが、本作についてはその戦いが報われる美しいエンディングを準備したことで、従来のどのSF映画とも似ていない、独自の作品となりえています。なかなかうまいまとめ方だと思いました。。。 本作の欠点は、ラトリッジ博士を完全な悪人にしてしまったということです。博士を悪人にしなければ、より多面的に楽しめる作品となっただけに、その点だけは惜しいと感じました。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2014-01-03 01:50:59) (良:2票) |
108.《ネタバレ》 あいつが怪しいって始めから思ってました! 【akila】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-11-08 20:57:20) (笑:2票) |
107.《ネタバレ》 バーチャル・リアリティって言葉を聞かなくなったように、仮想現実の世界を提示されるだけでは物足りなくなった昨今、本作はかなり捻りを効かせた作品でした。事故死した男の最後の8分の記憶に主人公の意識を送り込み、その8分間を追体験させる。メモリーした時点から何度でもやり直せるアドベンチャーゲームのようでした。鏡に映った自分が別人の顔をしているシーンは、設定を理解させるうえで有効かつ秀逸な演出でした。そのシーンの後も彼(ジェイク・ギレンホール)の顔のままストーリーが進行する。あくまで主人公は彼の意識である。テロを防止するプロジェクトの目的からテーマはスライドして彼自身にフォーカスして行く。主人公自身が何者であるかを探求する流れは観る者を引き付けます。そして問題のラストシーン。彼が見た8分より後の世界とは何なのか。それを考えるのは楽しかった。元の世界から多元宇宙の一つへ分裂したのか? 肉体の呪縛から解放された「ゴースト」(「攻殻機動隊」参照)が終わらない夢を見ているのか? あるいは「あの世」の情景か? 色々な解釈ができる。いずれにせよ、彼は死んだ男の記憶にあった世界の延長上であの世界を手に入れた。そこに実体が存在するかどうかは、実は大きな問題では無いとも思う。我々が脳内の信号によって世界を知覚するように、それがリアルに感じられればその者にとって紛れもなく「リアル」であるから。本作はそこに至るトリガーとして「生きたい」「愛したい」「守りたい」といったの意志の力を提示し、人間の可能性を示唆する。この邦題も悪くないけど、プログラム名である原題はオチに直結していますね。ダンカン・ジョーンズ監督はこの2作目で本物を証明しました。観る側の興味を引き付けるストーリー性、足元が瓦解するような不安感を煽る語り口、そして人間の本質に回帰するテーマ性など、卓越したセンスを感じます。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-11-06 10:45:56) (良:2票) |
《改行表示》106.《ネタバレ》 繰り返す8分間の中に見えた「可能性」というポジティブなメッセージに感動。 クリスティーナはコーヒーに誘われるのを待っていた! ボクはテロを防ぐことはできません、でも意中の女性をコーヒーに誘うことは出来ます。 現実の時間は繰り返せません、やり直せません。可能性を殺さず、チャレンジしないといけない。いつ死ぬかわからないんだから。 つまりさ、さっさとあの娘を誘わなきゃってことだよね!!!!!!! うん、大丈夫きっとうまくいく! |
105.アフガンの戦場で肉塊となったスティーヴンスを道具として使用する事しか頭にない博士と人格を尊重するグッドウィンの対比が見応え十分でした。存在する魂の世界観の描かれ方が見事な作品。 |
《改行表示》104.《ネタバレ》 この映画は、もしも運命を変えることが出来るなら…という願いも込められた作品なのだろう。 変えようと足掻き続けた者の、それを見守り続けた人々の表情と葛藤。 海岸沿いにそびえる摩天楼、列車、窓にもたれかかり眠りから目覚める男。 相席で話しかける者、胸ポケットから取り出すもの、電車内で蠢く人々、窓に映るもの、鏡、写真、列車内を奔る“風”が無情に告げる別れ。 目覚めた先で見たもの、窓の向こうで動く人々。 繰り返される光景と“8分”、視点変え、“変える”ための行動、登った先にあるもの。 ぶん殴ってでも黙らせたかった、救いたかった。 “戻る”度に刻まれる異変。 挨拶、聞き出す名前、人間観察、荷物、口づけ、中から外への追跡、隣に座った後にぶん殴る。 “出る”…いや“繋がる”ための足掻き。移動、懐中電灯でこじ開けるもの、紙に記る“印”、電話、駆け巡る記憶、焔。 突き付けるもの、扉が閉ざされるならこじ開けるまでよっ! ポケットの中身、車越しに倒れるもの。 選択、共謀、迫り来る時間、時が止まったように残され完全に切り取られる“一瞬”、箱の中身。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2016-12-15 04:16:08) (良:1票) |
103.《ネタバレ》 過去ではなく平行世界へ意識だけをおくる機械ソースコード。平行世界というのは、同時に存在する別な可能性の世界で、現実でも一応、理論として研究されているものである。この映画は、その平行世界を題材にしたサスペンス映画ではあるが、ハートフルな人間の可能性も示唆したお話にもなっている。面白いのは、生命維持装置を外した瞬間の展開。一瞬、時がとまるのだ。普通なら主人公の意識はもとの世界へ帰ってくるが、肉体が死んだことにより意識がそのまま平行世界の別な人の体に残ったままとなり、そしてその新しい平行世界が形成される。あの時が止まった瞬間は、それが作られてるとこかな。なんだかパソコンのデータ書き換え処理に似ている。観てる僕らも、ここで終わりかと思っていたら、その先の世界がちゃんと作られ、なんだかホッとする。そしてその新しい世界のグッドウィンにメールが届くのだ。まだ実験前の段階で(この世界ではまだ主人公の意識は平行世界へ送られていない)。するとこの先、どーなるのだろう。この世界の主人公の意識がまた別の誰かに移され、そこで主人公がまた別の平行世界を作って、それが繰り返されると、主人公の意識がドンドン増えて、そのぶんだけ平行世界が作られて、そんないろんな事を考えちゃう映画でした。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-01-15 16:15:32) (良:1票) |
102.《ネタバレ》 「リプレイ」的世界観に立ちながら、8分間という短いサイクルと人工プログラムという背景設定によって、見事に換骨奪胎して新たな創造を提示した佳作。列車内の主人公が実体を伴っていないことは鏡のシーンで早くも明示されるし、現実の主人公も同様であることも前半で明示される。つまり、全体を通じて、主人公には、脳による意志の力しか存在していない。この作品が優れているのは、その意志の力を強く讃美し、その一点ですべてを覆せる(テロもそうだし、プログラムもそうだし、主人公の人生もそう)という希望を与えていること。8分間の設定もテロ阻止の目的も、そのメッセージに至るまでの手法にすぎない。だから、この作品は、単なるサスペンスやSFの枠を超えて、見る側の心に到達するものになっている。 【Olias】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-06-30 02:37:56) (良:1票) |
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101.《ネタバレ》 冒頭からの映像がきれいです。ストーリーはよく練られています。1回では理解が難しいところもあったので、何度か見ることをおすすめします。多くの方が書かれているように、やはりラストはみんなの笑顔で終わった方が素敵だとおもいます。ショーンがかわいそう。 【エイドリアン・モンク】さん [ブルーレイ(吹替)] 8点(2015-02-01 18:00:00) (良:1票) |
《改行表示》100.《ネタバレ》 脚光を浴びた「月に囚われた男」監督のセカンド作品。こちらもプロット、ストーリー、見せ方、監督の価値観、どれも素晴らしいものでしたが、やはりなんだか少し地味でした。 設定がわかり辛くて予習必須といった感じですが、そもそも量子力学やパラレルワールドというのはチョット勉強したくらいで理解できる代物ではないので「?」が付く人も多いと思います。(もちろん私も??) ラストに関しては皆さんご指摘のようにストップモーションで終わったほうが余韻が良かったと思いますが、主人公は乗客を生かし、そして自分も生き残る方法としてパラレルワールドにとどまるしか方法がなかった訳で、公開版のラスト以外に選択肢は無かったと思います。いい映画でしたがあまりにも判り辛い部分が多いので5点でとどめたいです。(もう一回観てみます) 【アラジン2014】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-01-02 14:07:38) (良:1票) |
《改行表示》99.《ネタバレ》 死亡した男の脳が8分間過去の仮想空間にアクセスするだけではなく、リアルなパラレルワールドを作り出すアイデアはSFとして秀逸。 ただ、最後はストップモーションのところで終わったほうが余韻の強いものになった気がする。 皆が救われた奇跡のハッピーエンドに見えるが、ショーンの意識がコルターに上書きされたとしたら、乗っ取られたともいえるのでショーンだけが救われていないような。 それを考えても、奇跡が起きる前で終わったほうが哀しくも美しいラストできれいな締めくくりになったはず。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 7点(2013-11-22 20:22:39) (良:1票) |
98.《ネタバレ》 死んだ方の脳にアクセスして犯人を捜すというアイデアは最高ですね。でもSFとはいえ、これが本当にできるとは思えないのだけどね。ラストの部分は私の能力では理解不能。ここの皆さんの感想を見てそうかと思ったのですが、まだ釈然としない。また暇なときに見てみよう。 【pokobun】さん [DVD(吹替)] 8点(2013-10-27 20:15:02) (良:1票) |
97.《ネタバレ》 ラストの数分さえなければ・・・という作品です。SFに多い自分よがりの破綻したストーリーでもなく、緊迫感のある秀作。なのにあの締め方はないでしょう。キスシーンで、そのままインパクトのあるエンディング曲へ流れれば完璧。ヒロインのミシェル・モナハンよりヴェラ・ファーミガの方が役的にも際立っていましたね。人にお勧めしたい作品。 【マーク・ハント】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-03-23 02:07:29) (良:1票) |
96.《ネタバレ》 犠牲者の死ぬ8分前に入り込み、爆破テロを阻止する話。何回も同じ時間を行くから段々行動が手慣れていくというのはお決まりですがやはり面白いですね。私が主人公と同じ立場なら間違いなく発狂してしまう展開が待っていますが、ヴェラ・ファーミガが親身になって応援してくれるなら頑張れるかも。 【nyaramero】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-05-09 14:23:49) (良:1票) |
95.《ネタバレ》 最初のほうは、試行錯誤しながら犯人を見つけだしていく新手のSFサスペンスものだと思って観ていたのですが、良い意味で予想を裏切られましたね。勿論そういうサスペンス的要素もあるわけだけど、それよりも主人公の切なる思いを具現化しようとする奮闘ドラマが主軸なんだなと。例えば、お父さんに自分の本当の思いを伝えたい、そしてまたお父さんのほうも、息子に愛していたんだということを伝えたかった。そういう思いが双方にあったというエピソードがありますよね。アフガニスタンに多くの兵士を送り込み、たくさんの若者が戦死して帰ってくる現実を考えると、こういうエピソードというのは凄くリアリティのあることだと思うんですよね。あるいはまた、クリスティーナをはじめとする列車の乗客達。皆、まさかテロにあって自分が死ぬとは微塵も思ってない普通の人達なわけですよ。そしてそういう人たちがテロにあって亡くなっているというこれまた現前とした事実がある。列車の中で、みんなが笑顔になるシーンありますよね。あそこが凄く良いなと思うんです。なんというか、亡くなった人たちと残された人たちに対する慰めを見てるみたいな感じがして。個人的には、キスした後の世界が続いているという終わり方は、彼らの存在を美化したいという思いと、それでは現実をぼかしてるだけじゃないのかという気持ちの両方があって複雑なんですが、いずれにせよ、娯楽作としてもそれなりに面白いし、切ない要素もあってなかなか良かったと思います。 【あろえりーな】さん [DVD(字幕)] 6点(2012-04-20 00:10:42) (良:1票) |
94.かの名作コメディ恋はデジャヴに代表されるループもの。ジャンルを考えるとトゥルーコーリングのほうが近いだろうか。しかしそこそこは楽しめたトゥルーコーリングですら比較にならないほど、ループものの面白さを最大限に生かしつつ独創的なSFサスペンス映画に仕上がっている。面白い。このテンプレートで何本も作ってほしいくらいに面白い。スピーディーな展開のために1つ2つのループモノならではの「楽しみどころ」と、SFとして矛盾を出さないためのディティールが犠牲になっている気もするが、スピード感のある脚本に魅力を感じたという監督だけに仕方ないところか。結果的にSFサスペンスがテクノスリラーとも言われる独特の様式として成り立つようになっているので正解と言えば正解なのであろう。前述通り今後1つのジャンルとして成り立ってほしいほど面白く、続編を期…陳腐になりそうなので、これに続く同種の作品が出てくることへの期待と、この尻すぼみになりがちなプロットをここまで作品として仕上げたことを評価し満点。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-04-09 07:40:01) (良:1票) |
《改行表示》93.《ネタバレ》 主人公が、クリスティーナに聞くわけですよ。 「他にトイレに行ったのは?」 「あなたよ」 また主人公は車掌に 「乗客で怪しい人いる?」 「あなたです(ジョークっぽく)」 ああああああ!だめだああ こんなすぐわかるような幼稚臭い伏線張っちゃああ! 犯人は主人公なんでしょ。ほら、シックスセンスみたいなもん。 これだからハリウッドはダメなんだよ! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?あら?(・_・;) 着地点は、感涙。 ラストのラストは蛇足という意見もあるが、 スタイリッシュに例の場所で切るのはもしかしたら方程式通りすぎて臭いかもしれない。 邦題はミッション インポッシブルのバチモンみたいな印象で好きじゃない。 【うさぎ】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2012-04-02 16:13:27) (良:1票) |
《改行表示》92.《ネタバレ》 何度も訪れるバッドエンドを掻い潜り、真のハッピーエンドを追い求める、という凡百なゲームみたいな脚本と言ってしまえばそれまでだが、ラストの「8分間の世界」が途切れる瞬間に、皆が笑顔になって静止するシーンはとても気持ちがいい。 しかしその後、再び動き出した世界。これはちょっと野暮で、観様によっては幼稚なエンディングなのではないか?と、思った。 だが、この「8分経ってしまった後の世界」は、末期を迎える刹那にみた走馬灯、もしくは主人公が切り開いて得た新たな「平行世界」なのかも…と、私は考える。国のために二度も死ぬ運命を背負った男に舞い降りた、奇跡みたいなギフトなのだと。 そう考えると、このボーナストラックみたいな二度目の人生を送る彼に、ささやかなエールを送りたくなる。 観た後に、そういう様々な想像をかきたてさせてくれる佳作だったと、しみじみ思う。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-04-02 02:43:37) (良:1票) |