《改行表示》88.《ネタバレ》 一度鑑賞しただけでは気付かれない方もおられたかもしれませんが、彼のアルコール摂取量は昨晩の残り香だったとかそんなあまいものではない 彼は離陸後に乗客にスピーチをしている最中に こっそりウオッカを手に取り片手でカクテルを作っていたのですよ そしてそれを操縦席へと持ち込み(飲酒のシーンこそありませんでしたが、確実に飲酒。)その後、フライト中であるのにまさかの睡眠。 結果、機長たるものが、たった52分間のフライトの中で26分間も寝ていたという事実。 しかもそれはうたた寝などという同情すべきものではない 彼は目隠しまでして真剣に寝入ってしまっていたという大失態。 なので結果が機械の故障による墜落であろうがシステムの故障による墜落であろうがそれはそれで これはこれ。 彼は人道的処罰を受けるべきである人間。 不愉快極まりない人間であって何らかの成敗を受けて当然の人間。呆れてモノが言えないとはこの事であろうというもの。愚行。 だが、見終えて数時間経ってみて思えたこと今、ウィトカー機長がどうのこうのとかはもうどうでもよくなってしまった。 日本の航空会社がまさかあのようなパイロットを雇い、正義感と使命感を持たないパイロットが空を飛ぶといことが無いよう願い信じるだけであり とりあえずは、自分が米国民でなくてよかったとだけ思えた。そしてとにかく怖いよ 飛行機はということだ。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-07-18 23:12:25) (良:3票) |
《改行表示》87.《ネタバレ》 『清廉潔白有能機長が誰かの不祥事のせいで容疑者に仕立て上げられ、皆で無実を勝ち取るドラマ』と思っていた私の予想は開始5分で見事に裏切られ、序盤からショッキング。これは『ゼメキスやワシントン』と言う集客要素を信じ、そういう風に見せる予告でミスリードするよう仕掛けた広報の度胸をまず評価。 内容は『アル中主人公が災難に会いながら立ち直る』と言った偉くこじんまりとしたものだが、タイトルになっている飛行機事故が映画と言う短い尺で主人公が更正するための切っ掛けや出会いをもたらしつつ、話がきっちり映画的に盛り上がるよう『登場人物と視聴者』どちらにも対応したカンフル剤としてしっかり機能していた。 主人公の設定も『英雄だが駄目人間』と言う何とも歯がゆい性格で、彼は悪くはないのだが、散々見せられる横柄な態度に『痛い目に会っちまえ』と思わせてきます。しかし、そんなダメ人間であると同時に百人近い命を救った英雄でもある。 終始淡々と話は進みながらも、同僚の死に涙したり酒を断とうと努力したりと、客が主人公に対し一線以上の不快感を与えないような演出のため、『黒なのか白なのか』だけではなく『黒になっちまえ、でもそれじゃ可哀そうだしかと言って白でもすっきりしない、どっちに転ぶのかな?』と、結末に対する視聴者の希望と期待をムズムズ刺激してきます。 そして終盤『よっしゃやっぱそう簡単に人は変われないな(笑)。あれ?え?そんな手アリ!?なんだよこのオチは?え?え?まだ続くの?ええっ!!』と二転三転し、『黒か白か』どちらかしかないと思っていたオチも、黒でも白でもグレーでもなく『黒だが白』と絶妙な着地を見せてくれました。 デンゼルワシントンの演技も、一般平均以下の英語力しかない私にも分かるようなたどたどしい喋り方で『横暴ヘタレな優秀パイロット』をキッチリ魅せてくれるあたり流石だった。 2時間近くあんだけ大嫌いだった主人公が最後の最後に見せた英断で一気に大好きになりました。体は自由だが心が窮屈そうに見えた彼が、体が窮屈になった代わりに心が自由になったシーンが実に印象的だった。 【ムラン】さん [映画館(字幕)] 8点(2013-03-02 00:49:15) (良:3票) |
《改行表示》86.《ネタバレ》 別の映画の予告に入っていて気になっていた映画。 機体トラブルで墜落不可避。その状態から神業で飛行機を不時着させたパイロット。 世の中で英雄視されるのも束の間。彼には飲酒・ドラッグの疑惑が持ち上がる。 主演はデンゼル・ワシントン。 もう固定観念ができちゃうんですよ。これは面白そうな航空機事故の法廷サスペンスだって。 法廷サスペンス?航空機サスペンス? いやいや、アル中が立ち直るまでのヒューマンドラマじゃないですか。 これは広告詐欺ですよ。タイトル詐欺ですよ。 アル中が立ち直るまでにどんな努力をするのか。それを描いてくれたらまだ感情移入もしやすかったのですが。主人公のウィップがとにかくクズで救いようがない。 事故自体は確かにウィップのせいではありません。ですが飲酒・ドラッグをしていたのは事実。 そんなウィップを救おうと、周りの人たちは皆救いの手を差し伸べます。 でもその手を払いのけ、口から出るのは暴言の数々。そして皆の信頼を悉く裏切っていきます。 自堕落かつ傍若無人。そんな様子を2時間延々と見せられる。はっきり言って見ていて気持ちが良いものではなかったです。 弁護士が超優秀な人物だったのに、クズな主人公のせいでかたっぱしから台無しにされて不憫で仕方が無かったです。 ウィップが最後、死んだ恋人を悪者にしたくなかったにせよ、突然の自白に呆気にとられてしまいます。 急に息子が父を尊敬しているのもなぜ? 余計な枝葉をそぎ落とし、そーゆーところこそ描くべきなんじゃないでしょうか。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 3点(2023-11-22 03:12:49) (良:2票) |
85.《ネタバレ》 航空アクションな序盤、ジャンキーな中盤、法廷劇な終盤、人間性を発露するオーラスと、中々に変わった展開をする点は先が読めなくてまあまあ面白いが、中盤がだいぶん長いことダルいのが映画としては玉に瑕。ただ、デンゼル・ワシントンの演技はまずまずだし(アクション俳優の面目躍如な序盤の緊迫シーンや、ラストシーンとかは言うまでも無く)、中盤までの内容からすれば意外と言える様な爽やかな鑑賞後感が残るのも悪くはない。一風変わった作品として、観ておく価値は有る。 【Yuki2Invy】さん [DVD(字幕)] 6点(2020-04-19 01:08:06) (良:2票) |
《改行表示》84.《ネタバレ》 冒頭から愛人との夜遊びの翌朝を映し出し、電話のやりとりだけで主人公が、どんな人間なのか理解できるような作りは見事です。 そこから先、墜落まではノンストップ、最高のアクション劇。 その後のアルコール中毒者である主人公が、二転三転、天国と地獄を味わう演技はデンゼル・ワシントン、さすが演技派といったところです。 でも、最後の審議で、どうして主人公がアル中を認めたのか、そこが納得いきません。どんでん返しのきっかけがないんです。 観客に「あ!」と言わせるだけの説得力に欠ける、一番重要なシーンが、突然2流映画並みに落ちてしまったのが、残念でした。 飛行機に付け加えて、この映画、二度墜落しています。 息子との和解も、私の大嫌いな「ジョンQ」並みの薄っぺらいエンディング。 これじゃ、アカデミーは獲れないと思います。 【クロエ】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2014-01-20 09:51:48) (良:2票) |
83.《ネタバレ》 航空パニック物かと思ったらアル中の話でした しかし冒頭の航空機墜落までの展開はパニック物としても上出来である デンゼル・ワシントンはヒーローも悪党もどちらもうまいが、今回は最低最悪のクズ野郎である 冒頭から最低の人物であることを見せつける展開はかなり意外でおもしろい あまりのクズ野郎ぶりだがラストの公聴会で突然改心したように見える それまでにも今の自分をなんとかしようとかにまったく見えないのでカタルシス不足だ これがこの作品の問題ではなかろうか まぁ実際にアルコール依存で失敗を繰り返す奴は、わかっていても大事な所で飲んでしまうからこそ病気なんだろうけれど 言ってみればリアルにアル中を描いたということか 薬物依存症の女性ニコールの存在もやや不明瞭 感心したのが中盤、酔って自宅を突然訪ねたデンゼルが息子に「Who are You!」(おめえ誰だよ!)となじられるシーンがあるが、エンディングも刑務所に面会に来た息子が全く反対の意味で「Who are You?」(お父さんってどんな人?)と訪ねた、ここはしゃれてる そしてこの後のデンゼルの顔にはグッときた 【にょろぞう】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-01-08 01:50:12) (良:2票) |
82.《ネタバレ》 冒頭から、いきなり全裸の女が現れる。「おや?これってロバート・ゼメキスの映画だよな?」と頭の中で確認する。するとアル中にヤク中、病んでる人たちが次々出てくる。これまでのゼメキスの作品を全て見てきた自分としては、これだけで結構な驚きであった。キャスト・アウェイ以来の実写。彼なりに新境地の開拓を試みたのだろうか、と。でもその映像は、まさにゼメキス節だ。映像のみで語り尽くす力量、特に飛行機の急降下&不時着のシーンは目を見張るほどの出来映え。自分もまさに飛行機に乗って、そしてその一部始終を目撃しているような感覚。救出される時の一人称視点は、まさに観客をアイデンティフィケーションさせることに成功している。これぞゼメキス。そしてなにより、シナリオが素晴らしい。私はこの主人公みたいに、色々と悩みを抱えてもがき苦しんでいるようなキャラクターに即座に感情移入してしまう。でも彼は酒に逃げる弱い面だけでなく、パイロットとしてはもの凄く有能で強い精神力を持っており、その二面性が人間ドラマとしての深みに繋がっている。デンゼル・ワシントンの演技も文句のつけようがない素晴らしいものであった。途中、アルコー依存症の集いに参加した時の男の話が、この作品のテーマを明確にし、そしてそれが終盤の展開へと繋がっていく。最後まで嘘を貫き通せば、彼は職場復帰出来たろう。でも彼は相変わらずアル中で、過去から逃れられない心の囚人であったはずだ。「刑務所に入ってこんなことを言うのも変だが、やっと自由になれた」はとても良い名台詞でした。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2013-07-29 23:38:31) (良:2票) |
81.《ネタバレ》 最後の公聴会の場面、亡くなった機長の恋人の笑顔の写真が大きなスクリーンに映し出された瞬間、これは罠なのでは?と感じました。彼女もアルコール依存だったという情報は委員会の報告だから事実でしょう。機長にとっては酒を飲んだという事実を彼女のせいに出来る、またとない筋書きを描けるチャンスでした。でも彼はそうしなかった。「酒を飲んだのは自分だ。」と…。安全委員会のスゴ腕の調査員が、機長のアルコール依存(元妻や父を嫌っている息子に尋ねればすぐに分かる)やカテリーナとの関係など、少なからず突き止められないはずがない。調査員エレン・ブロックは機長の良心に揺さぶりをかけたのだと思います。それは彼女の表情から感じ取れる。この事故が機体の故障である事は明らか。誰も成し得ない操縦技術で、乗客のほとんどを救った判断と功績。その事実を踏まえた上で誰かが酒を飲んでいた事実を突き止めなければならない、調査員としての仕事。その葛藤がメリッサ・レオ扮するエレンの表情から滲み出ていました。彼女の演技こそ助演に相応しいと感じました。機長の人柄はOPからご丁寧に分かり易く伝えられています。そして公聴会当日に晒した醜態。彼はとても弱い人間です。「おれは酒を選んだ。」と自分でも認めている。でも、人として『大事』でありながら『基本』でもある「何か」、人を想う気持ちは失ってはいなかった。いや、「あった」と言う方が適切です。それは愛した女性だからだ、とは決して言えないと思う。彼女のした事、乗客を救う事を怠らなかった勇気と行動を知っていたら、そうは言えないはずです。病気やガンを神の行い、運命だと受け入れる事は開き直りか、その方が楽だからだとは思います。でもそれは「逃げ」でしかない。神にすがる人間も弱い。機長は逃げなかった。現実を受け入れた。刑務所で面会に訪れた息子と笑顔で抱き合う彼の姿を見て思いました。人は弱い生き物です。だからある人には普通に生きる事の難しさを、またある人には普通に生きる事の素晴らしさを教えてくれる映画であると。 【miki】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-03-07 16:41:45) (良:2票) |
《改行表示》80.《ネタバレ》 いきなり映し出される或る女性の乳房。そして、その女性と一夜を共にしたらしい主人公は、元妻からの電話に叩き起こされ、苛立ち億劫に応答しながら、真っ裸でうろつく女性の下半身を凝視する。 おおよそ“ロバート・ゼメキスの映画らしくない”そのアダルティーで、どこか退廃的なムードが漂う描写に「おや?」と思う。どうやらこちらの想定外の映画が展開されるらしいということは、この冒頭数分の映像で明らかだった。 機体トラブルによる旅客機墜落を奇跡的に回避した機長。「英雄」となるはずだった彼の血液からアルコールが検出されたことから生まれる疑惑。主人公は「英雄」なのか「犯罪者」なのか。 ストーリーの大筋はこのイントロダクションの通りである。しかし、この映画は、そこに隠された真実を追っていく類いのありふれたサスペンス映画ではない。 冒頭のシーンで明らかな通り、デンゼル・ワシントン演じる主人公が決して“清廉潔白”な人間ではないという事実からこの物語は始まる。 詰まるところ観客は、映画の序盤において、「英雄か?犯罪者か?」という問いに対して、「そのどちらも当てはまる」という答えを知ることになるのだ。 すなわち、この映画が伝えようとしているものが、主人公の社会的顛末などではなく、彼の人間としての「決断」の物語であることに気付く。 人間は、歳を重ねるにつれ、自分の非を認めるということが困難になる。 それが内省的なものであればあるほど、曝け出し、悔いること自体に多大な勇気が必要になってしまう。 この映画が描くことはまさにそういうことだ。 大事故に遭遇し自らの功績により生き残った主人公が、強制的に自分自身を省みなければならない日々を経て、最終的にどのような道を選び取るのか。 そういうことが、非常に巧みな映画づくりの中で表現されている。 一見すると、無駄に思えたり、やけにまどろっこしく思えるシーンの一つ一つが、この映画が伝えるテーマに繋がっていき、上質なドラマに昇華される。 ロバート・ゼメキス監督の映画を久しぶりに観たが、安定した演出力もさることながら、齢60歳にして非常に精力的に新境地を開拓してみせたと思う。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-03-02 16:59:33) (良:2票) |
《改行表示》79.《ネタバレ》 「酒、クスリ、タバコはだめ。特に酒」って5秒で話せる事を延々クドクド2時間18分かけて神様まで持ち出して教え説く道徳映画。ラリパッパっぷりがハンパないアメリカ人には必要な映画かもしれませんね。 冒頭から「コイツってこういう人間」っていうのが描かれてしまうため、予告編にあるような真実がどうのこうのな映画ではないって事がすぐに判ってしまいます。映画の核となるのが飛行機事故ではなくて、ソコなんだなぁっていうのが。 そして、その人間性が少なくとも日本人にはあーんまり一般的でないっていう。みんなクスリとかフツーやらないでしょ? 明らかな犯罪を気軽に犯したりしないでしょ? 最後には救済されたりしますが、個人的にはね、あそこでウソついて一生自責の念に囚われ続けるような後味の悪さがあった方が教訓になって良かったんじゃない?ってな気もします。いい話にしちゃった時点であのセラピーまんま聴いてるようなモンじゃない?みたいな。 私的にはパニックスペクタクルな冒頭20分だけでいいかなぁ。 見終わって、でもやっぱりお酒は美味しかったわ。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 6点(2013-03-01 20:08:11) (良:2票) |
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78.《ネタバレ》 よくあるパターンだけど、トレーラーの印象でこの映画に期待をするととんでもないしっぺ返しを喰らう。例として「ドライブ」も、その部類だと思う。飛行機が謎の墜落をして(実際するんだが)その謎を解明していくととんでもない事態に(実際、とんでもない事態になるんだが)なっていくプロセスを手に汗握る…っていう「アクション・ミステリー」ではないし「法廷モノ」でもない。 そーいうのとは残念ながらこの映画は違う。 もっともっと「内省的」なのだ。 アメリカの映画界が数年おきに出してくる(今回はゼメキスが)「内省モード映画」のひとつだし、21世紀の幕開けからの個人も国家も躁状態、アメリカ経済も政治も「大嘘つき状態」であった約10年間を内省的に考える気持ちがセットになっているんだとおもう。 作品自体が、そもそもアカデミー賞狙いっていえば表層的にそうだけど、でも、もーちょっと根っこの深い部分で、「なぁ?俺たちの人生ってこんな調子で良いのかよ?」って誰しもが思っている、そーいう気持ちがラストシーンに繋がるのでは? 家族、嘘、虚栄、酒、ドラッグ、そしてアメリカの理想主義と現実主義、イケてる自分とグダグダな自分。 いろーんな「21世紀最初のディケードが終わった今のアメリカ」をぶち込んであるので、たぶん普通の日本人にはあまり面白くない映画…だと思う。でも、誰が観てもその根底にあるメッセージ性を理解出来る極めて良質な映画だとも思う。 【crushersyu】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2013-02-25 09:55:16) (良:2票) |
《改行表示》77.《ネタバレ》 Dワシントンが悪役をやる映画であまり 面白かったものがなかったし、飛行機パニックと法廷物をごっちゃ にした陳腐なのもかと思って、つまらなかったら途中で観るのをや めようかと思って観始めたのだけど、最初の墜落シーンを見てから 引き込まれ最後まで観てしまいました。 機長がなぜああも酒とドラッグに溺れてしまっているのか、それを 事故まで会社は気が付かなかったのか、あそこまで寝不足と深酒状態 であんな神業的な不時着の判断と実際の操縦ができるのか、など多々疑問 はあるものの、ラストはほろりとするものがありなかなか良かったです。 最後に真実を語るまでちょっとあっけなかった気がするしもう少し委員会 で丁々発止のやり取りがあっても良かったとは思います。 飲酒を認めた機長の刑期はどうなったのでしょうか。事故の直接的な原因 は機体の問題だとはっきりしていたわけですし、シミュレーションで他の 10人のパイロットはいずれも墜落させてしまう結果になったことから、彼 によって多くの人命が救われたことは確かです。従ってむしろ飲酒により 気持ちが大きくなったことで本来なら挑戦しないアクロバティックな飛行 に挑戦して乗客を救ったことになれば刑期は大幅に減刑されるべきだとは 思います。恐らく助かった乗客から嘆願書が集まったかもしれません。 飲酒の啓もうを兼ねた映画のようですが、それだけ米社会でのアルコール 依存症問題が深刻だということでしょうか。 【キムリン】さん [地上波(吹替)] 6点(2023-09-25 21:49:37) (良:1票) |
《改行表示》76.《ネタバレ》 アルコール依存症の男が立ち直るまでの軌跡が本筋なのですが、前半の飛行機事故描写があまりにリアルで緊迫感を伴っているためその出来の良さが作品全体のバランスをむしろ崩している感じです。 事故原因と機長の瑕疵との因果関係を追及された「ハドソン川の奇跡」が被り、観てるこちらは主人公がドン・チードル弁護士と共に運輸安全委員会に対して共闘する図式を予測していたのですが、全然違うんだなこれが。ドン・チードル弁護士なんかほぼチョイ出。委員会のメリッサ・レオはもっとガヤ扱い。話の七割で延々デンゼルの酒に吞まれる様を見せられるとは。 D・ワシントン上手いですけどね。なぜそんな情けないことになっちまってるのか脚本が説明していないので、ウィップという人物に対して興味が今一つ持てずじまいでした。もう少し彼の人間性を描写してくれていたら、ラストで「死者に罪をかぶせる」ほど堕ちてはいなかった彼の精神性にもっと感動できたのにな、とは思います。 いやーそれにしても酒瓶一本の画をあれだけ緊張感をもって見つめたのは初めての経験でしたよほんと。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-04-11 23:21:54) (良:1票) |
《改行表示》75.《ネタバレ》 本作に関しては何を伝えたかったのかよく理解できませんでした。酒がダメなの?嘘がダメなの?真っすぐ生きてないのがダメなの?ちょっと判り難いオープニングから、まさかのヤンキー機長&あり得ない飛行技術で無事?に墜落。「これファンタジーなの?」そう思ったとたんに暗く重たい流れに突入します。 墜落後の流れは比較的綺麗にまとめられていますが、前述の通り何を伝えたいのかよく判らないのでイマイチ話に引き込まれません。結局自滅してゆき、最後に何とか踏みとどまるだけの映画だったように感じてしまいました。(せっかくのヤンキー機長&凄腕&依存症&美女が上手く交わっていません) ほとんど語る部分もなかったように感じますが、しいて挙げればニコール役のケリー・ ライリーが良かったです。目が覚めるような美女ではないのですが、なんだかリアルに生々しく、幸薄い感じの彼女がフレームインしてるだけでなんか映画的で素敵でした。個人的にはもう少し画面にとどまっていただきたかったところですが、この幸薄い感じのニコールも早々にフレームアウト。てか、彼女の存在理由もよく理解できませんでしたが。。(調べてみましたが、彼女、あんまり売れてないんですな・・) 監督の悪い面が全体的に出てしまったような映画でしたが、まあしかし、もしかしたらフォレストガンプやBTTFシリーズが単にまぐれアタリだっただけかもしれませんので、この感じがデフォなのかもしれません。(酷評した割には妙に心に残っている映画だったりしますが) 【アラジン2014】さん [地上波(吹替)] 4点(2021-02-02 18:14:18) (良:1票) |
《改行表示》74.《ネタバレ》 予備知識無し。冒頭、鼻からクスリ吸引した男が機長で当日にフライトというのに仰天「会社がチェックしないなんて絵空事な作品やなぁ」 フライト中にもこっそり飲酒しているのにも呆れ果てる「映画やからね」 墜落までの凄腕ぶりも不道徳な性根を思うと賞賛出来ず、そこからの機長の腐れ具合が、アルコール依存症の会でのスピーチにあった「嘘で固められた人生を送る」そのままの展開で息苦しさが募る一方。悪酔いにクスリが効くのは本当か、もう滅茶苦茶(呆) 公聴会でこの男なら死人に口無で乗り切るに違いない(激怒怒怒怒怒)と思った途端の展開が意外や意外で救われた感じ。件のスピーチが思い浮かぶ。 起承転結見応えがあった良作。 度々神さんが引き合いに出されてたのが印象的。監督の思いなのだろうか。 子供時分に言われた「誰にも見られて無くても神さんは見てるんやで」「感謝もせんとお願いしても聞いて貰えないで」が私的な神との関わりです。 |
《改行表示》73.《ネタバレ》 何だろう、テーマがぼやっとしてる気がするんですよね。天秤にかけるものを間違えているような。 裁判で最後に嘘をつけなかった理由がこの映画で一番大事だと思うが、そこがボヤっとしているし、 そのシーンの10分前にはコメディ調の撮り方をするべきではなかった。もっと残酷なシーンであるべきだ。 凄腕の技術で大勢の命を救ったことと、事故原因を特定すること、アル中の残酷さ、が上手に絡まってない気がする。 この映画、全体的に愛や想いが足りてないと思う。 【Keytus】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2019-12-31 03:13:19) (良:1票) |
《改行表示》72.《ネタバレ》 事故の原因は機体の不備にあり、操縦士はむしろ神の如き手腕で多くの人命を救った。 事故調査という観点から判断するなら、それこそが事実であろう。 だが、そう単純にいかないのが人の世のリアルなのだ。 手柄を立てれば軍令違反も罪を免れる。かつてはそういう時代もあった。 しかしその時代ですら、私生活でも襟を正して行動しなければ、重用されないという暗黙の了解があった。今でもそう。それが社会。 だから、デンゼルがぶち込まれるのは社会通念上真っ当なのだ。これを受け入れられないと、エライ人はなにをしてもいいということにつながる。 依存症というものがいかに罪悪感のない罪悪であるのか、よくわかる映画だった。すごく社会派映画。 大暴れするデンゼルや周囲の人々の滑稽さでコメディ色が強いが、周囲は確実に不幸になっていく。 実は物凄くまじめなテーマなんだが、興行収入にもかかわるし、酒を飲むシーンはウケが良くないので予告では伏せてあったという。 そしてラストシーンは粛々と、テーマにふさわしく、努めてまじめに終わってしまうのだ。 デンゼルはムショに入ることで酒をやめろという周りの人の気持ちがようやくわかったから、変われたそうな。 デンゼルの心境が変化しているのであって、私の心境は初めから節度ないアルコールも薬物もノー、なのであるから。 私はそこ変わってないから、いい終わり方だなーと素直に受け入れられないのだ。必然上から目線になるでしょ? さっきまで滑稽な扱われ方だったコパイ夫婦の神様依存症を今真剣なまなざしで見ることができない。笑ってしまう。変わらないんだ。 というとりとめのない感想になっちゃったけど、悪い映画ではないですよ。 【うまシネマ】さん [インターネット(吹替)] 5点(2019-09-12 03:13:45) (良:1票) |
《改行表示》71.《ネタバレ》 まったく予想外に、オッパイのアップのシーンから始まります。これは期待できるかなと思ったものの、結果的にはイマイチでした。原因ははっきりしています。実はオッパイの持ち主が物語の重要なカギなのに、冒頭を除いてほとんど描かれなかったから。どういう意図なんでしょうねぇ。 それに、アルコール依存と薬物依存の怖さはよくわかりましたが、かのアメリカにおいて、飛行前のメディカルチェックがないはずはなかろうという気もします。 ただし、インテリ役のドン・チードルはいいヤツでも悪いヤツでもカッコいいですね。これがささやかな救いでした。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 6点(2017-06-12 02:34:25) (良:1票) |
《改行表示》70.《ネタバレ》 製作者のやりたいことは分かるが、描き方がまずかった。 嘘をつき、アル中を隠し、何とか無実を勝ち取ろうとする主人公。ところが最後の最後で、主人公は嘘をつくのやめ、すべてを正直に話す。 こここそがこの作品のミソであり醍醐味でありテーマである。…のであるが、残念ながら、それがうまくいっていない。 というのも、その「正直に話すきっかけ」になったトリーナという客室乗務員について、作中でほとんど語られていないからだ。 最後に正直に罪を認めたのはどう見ても「トリーナに罪をかぶせることはできない」という気持ちからに見える(もちろんそれ以外もあるだろうが)。トリーナの遺影を見て、主人公が答えにつまるシーンから見ても明らかだ。 だが、そうであるなら、どうして作中、もっとトリーナにスポットを当てなかったのか? そもそもこのトリーナという女性がどういう人物だったのかが作中に全然描かれていない。 一番大事な「主人公とはどういう関係だったのか?」すらほとんど語られない。最初に主人公とセックスしてるのもトリーナで、そこから主人公とトリーナが懇ろなのは察しがつくものの、そんなの誰も覚えてないって。 彼女はアル中だったらしいが、その事実すらも最後の最後でいきなり降って湧いたように明らかになる。 さらには事故の時、トリーナが死んだシーンすら出てこない。何でだ? 別の搭乗員のカミーの死亡シーンは出てくるくせに・・。 他にトリーナが出てくるシーンと言えば葬儀のシーンだけ。見てる方は完全にトリーナって誰だ?状態である。 これで「トリーナに罪をかぶせることはできない」「だから俺は正直に話す!」ってなっても感動もクソもない。 この重要なシーンにからむトリーナをもっと話に出すべきであった。それなのに、ニコルというよくわからないシャブ中女はやたら出てくる。 逆にこいつ、出す意味ある?あんまり話に関係ないじゃない。 あとは、ちょっと長ったらしいことも残念だった。中だるみしすぎ。この話なら1時間半くらいにまとめてもいいい。 【椎名みかん】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-06-27 07:47:22) (良:1票) |
69.《ネタバレ》 僕の中でのアル中映画ベストは「リービング・ラスベガス」「失われた週末」である。僕はお酒は付き合い程度しか飲まないが、なぜかアル中の映画は嫌いではない。この映画も上記2作には及ばなかったが、なかなか面白かった。冒頭の航空パニックももちろん迫力あったが、その後の展開で、これってまさかアル中系?と気づかされていく点がなかなか良かった。そーゆう映画だとは最初、あまり思わない人が多いんじゃないかな。本国ではどーかわからんけど、日本の予告ではあまり強調されてなかったし。ただ、最後の良心の呵責にいたる点が僕にはちょっと弱いかなと感じた。もちろんデンゼル・ワシントンの演技がそれをカバーして見ごたえはあったんだけど、公聴会の前日にグデングデンになっちゃうようなダメな奴が、あそこで嘘をバラすかなとちょっと思った。愛人のことで苦悩する場面もあまりなかったし。それでも退屈はしなかった。特に最後の酒を手にする場面はドキッとさせられた。一旦、手放して、ガッと取る、これぞ、まさに止めたいけど止めれない依存。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-07-27 18:00:22) (良:1票) |